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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編


4.5.4 バッチアプリケーション情報の一覧表示

実行中または待機中のバッチアプリケーションの状態や,バッチ実行コマンドの開始時刻などをバッチアプリケーション情報として一覧表示できます。ここでは,バッチアプリケーション情報の一覧表示について説明します。

〈この項の構成〉

(1) バッチアプリケーション情報の一覧表示の方法

バッチアプリケーション情報の一覧を表示するには,JP1/AJSを使用しているかどうかに関係なく,cjlistjobコマンドを直接実行します。

バッチアプリケーション情報は,次の単位で取得できます。

cjlistjobコマンドの引数には,バッチアプリケーション情報を取得したいバッチサーバが属するスケジュールグループ名,または-allオプションを指定します。スケジュールグループ名は複数指定できます。-allオプションを指定すると,同一マシン内のバッチサーバが使用しているすべてのスケジュールグループのバッチアプリケーション情報を取得できます。

(2) バッチアプリケーション情報の一覧表示処理

cjlistjobコマンドを実行すると,引数またはusrconf.cfg(バッチアプリケーション用オプション定義ファイル)のbatch.schedule.group.nameキーに指定したスケジュールグループで実行中のバッチアプリケーションの情報が取得できます。バッチアプリケーション情報は,標準出力に出力されます。

取得できるバッチアプリケーション情報を次の表に示します。

表4‒4 取得できるバッチアプリケーション情報

取得できるバッチアプリケーション情報の項目

内容

スケジュールグループ名

バッチアプリケーションの実行リクエストが振り分けられるスケジュールグループの名称が出力されます。

バッチアプリケーションの状態

「running」,「waiting」または「forceStopping」が出力されます。running,waitingおよびforceStoppingは,それぞれバッチアプリケーションの状態がRUNNING,WAITINGおよびFORCESTOPPINGであることを示します。バッチアプリケーションの状態については,「4.5.1 スケジューリング機能を使用したバッチアプリケーションの状態遷移」を参照してください。

バッチアプリケーション名

cjexecjobコマンドに指定したバッチアプリケーションのクラス名が出力されます。

性能解析トレースのルートアプリケーション情報

性能解析トレースのルートアプリケーションの通信番号が出力されます。

性能解析トレースファイルに出力されたルートアプリケーション情報と突き合わせて,バッチアプリケーションの状態を確認できます。

バッチ実行コマンドの実行時刻

cjexecjobコマンドを実行した時刻が次の形式で出力されます。なお,△は,半角スペースを表します。

yyyy/mm/dd△hh:mm:ss.ssssss

yyyy:西暦年,mm:月,dd:日,hh:時,mm:分,ss:秒,ssssss:マイクロ秒

バッチアプリケーションの待機開始時刻・実行開始時刻・強制停止受付時刻

バッチアプリケーションの状態ごとに,バッチアプリケーションの状態を開始した時刻が次の形式で出力されます。なお,△は,半角スペースを表します。

yyyy/mm/dd△hh:mm:ss.ssssss

yyyy:西暦年,mm:月,dd:日,hh:時,mm:分,ss:秒,ssssss:マイクロ秒

ジョブID

バッチアプリケーションのジョブIDが出力されます。

バッチアプリケーションを実行しているバッチサーバ名

バッチアプリケーションを実行しているバッチサーバ名が出力されます。なお,バッチアプリケーションの状態が「waitting」の場合は,「-」が出力されます。

なお,バッチアプリケーションがない場合,cjlistjobコマンドを実行しても何も出力されません。この場合,cjlistjobコマンドは正常終了します。

cjlistjobコマンドの出力形式と出力例を次に示します。なお,△は,半角スペースを表します。

cjlistjobコマンドの出力形式

<スケジュールグループ名>△<バッチアプリケーションの状態>△<バッチアプリケーション名>△<性能解析トレースのルートアプリケーション情報>△<バッチ実行コマンドの実行時刻>△<バッチアプリケーションの待機開始時刻・実行開始時刻・強制停止受付時刻>△<ジョブID>△<バッチアプリケーションを実行しているバッチサーバ名>
<スケジュールグループ名>△<バッチアプリケーションの状態>△<バッチアプリケーション名>△<性能解析トレースのルートアプリケーション情報>△<バッチ実行コマンドの実行時刻>△<バッチアプリケーションの待機開始時刻・実行開始時刻・強制停止受付時刻>△<ジョブID>△<バッチアプリケーションを実行しているバッチサーバ名>
:

cjlistjobコマンドの出力例

JOBGROUP running com.xxx.mypackage.batchApp1 0x0000000000123456 2008/04/14 17:27:35.689012 2008/04/14 17:27:37.182777 HOGE MybatchServer1
JOBGROUP running com.xxx.mypackage.batchApp2 0x00000000002345678 2008/04/14 17:45:20.123456 2008/04/14 19:21:56.271354 102 MybatchServer2
JOBGROUP running com.xxx.mypackage.batchApp3 0x000000000034567890 2008/04/14 18:15:54.397890 2008/04/14 19:00:00.123447 #5HL390_G3CV7 MybatchServer3
JOBGROUP waitting com.xxx.mypackage.batchApp4 0x000000000045678901 2008/04/14 18:30:24.125444 2008/04/14 18:30:25.006220 112345 -

この例では,スケジュールグループJOBGROUPでは,MybatchServer1,MybatchServer2およびMybatchServer3でバッチアプリケーションが実行中であり,batchApp4のバッチアプリケーションの実行リクエストが待機中であることを示しています。