8.4.3 リモートインタフェースの参照渡し機能を使用する
ローカル呼び出し最適化機能を使用する場合に,引数や戻り値で使用するオブジェクト型などのサイズが大きいデータの受け渡しを参照渡しにすることで,処理の高速化を図る方法です。
次のような条件の場合に,高速化が期待できます。
項目 |
処理内容 |
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ビジネスメソッドの処理 |
仮引数経由で取得したデータに対して,直接変更をしないで参照だけする処理 |
ビジネスメソッドの引数と戻り値 |
配列やCollectionなどのクラスで大量のデータを受け渡す処理 |
呼び出すEnterprise Beanの位置 |
同一のJ2EEアプリケーション内,または同一のJ2EEサーバ内 |
ただし,リモートインタフェースでのデータの受け渡しは本来値渡しです。このため,値渡しを前提に作成されたプログラムは正しく動作しなくなるおそれがあるので注意してください。正しく動作しなくなるプログラムの例を次に示します。
また,次の場合,この機能を使用しても効果がありません。
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プリミティブ型(単純型)の場合(常に値渡しになるため)
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受け渡すデータのサイズが小さい場合
この機能は,J2EEサーバ単位またはEnterprise Bean単位で設定できます。