付録D.3 ビジネスプロセスを詳細化する
「付録D.1(2) ミドルレベル・ビジネスプロセスを作成する」で作成したミドルレベル・ビジネスプロセスに設定を追加し,詳細化します。
(1) 実装方式を決定する
最初に,ダイアグラムの実装方式を設定します。
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Process Modelerのウィンドウメニューから[プロセス]−[表示]−[属性エクスプローラ]を選択します。
ウィンドウに[属性エクスプローラ]が表示されます。
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フローの何もないところをマウスでクリックし,ダイアグラムを選択します。
[属性エクスプローラ]にダイアグラムの属性が表示されます。
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[システム定義の属性]を展開し,[実装]のドロップダウンリストから「BPEL 1.1」を選択します。
(2) プロセスの属性を設定する
ビジネスプロセス全体の属性を設定します。
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Process Modelerのウィンドウメニューから[プロセス]−[実装]−[BPEL]を選択します。
[BPEL]ダイアログが表示されます。
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[プロセスの設定]タブを選択します。
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[プロセス属性]と[プール システム定義の属性]を次のとおりに指定します。
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Name:未指定または任意の値※
-
ProcessType:未指定
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TargetNamespace:未指定または任意の値※
- 注※
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任意の値を指定できますが,BPELインポート機能ではこれらの値は使用しません。
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(3) ノード・タスクを詳細化する
ビジネスプロセスの開始ノード,終了ノード,およびタスクの詳細な設定をします。
最初に,サービスリクエスタからの要求メッセージによってビジネスプロセスが開始されるように設定します。開始ノードに設定する手順を示します。
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ビジネスプロセスの開始ノードを選択します。
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右クリックして表示されるメニューから[Trigger]−[Message]を選択します。
また,ビジネスプロセスの実行結果をサービスリクエスタに応答メッセージとして返すようにするため,終了ノードも同じように,右クリックして表示されるメニューから[Result]−[Message]を選択します。
次に,在庫引当タスクと配送手配タスクをサービスとして実行することを表すために,在庫引当タスクと配送手配タスクをそれぞれ右クリックしてメニューを表示し,[TaskType]−[Service]を選択します。
開始ノード,終了ノード,およびタスクの設定内容は次のとおりです。
項番 |
要素 |
設定項目 |
設定値 |
---|---|---|---|
1 |
開始ノード |
Trigger |
Message |
2 |
在庫引当タスク |
TaskType |
Service |
3 |
配送手配タスク |
TaskType |
Service |
4 |
終了ノード |
Result |
Message |
ここまでの手順を終えると,開始ノード,終了ノード,およびタスクにメッセージを表す手紙のアイコンや,サービスを表す歯車のアイコンが追加されます。
(4) WSDLを登録する
「付録D.2(2) 概要WSDLを作成する」で作成したサービスの概要WSDLをProcess Modelerに登録します。
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Process Modelerのウィンドウメニューから[プロセス]−[実装]−[BPEL]を選択します。
[BPEL]ダイアログが表示されます。
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[WSDLのインポート]タブを選択します。
-
[新規]ボタンをクリックします。
[WSDLのインポート]ダイアログが表示されます。
-
WSDLごとに次の内容を入力します。
表D‒6 インポート対象のWSDLと設定値 項番
インポート対象
項目
設定値
1
ArrangementService.wsdl
(商品手配ビジネスプロセスのWSDL)
WSDLの場所
ファイル
WSDLファイル
[参照]ボタンから選択
名前
ArrangementService
エクスポート時のネームスペース
任意の値※
2
InventoryManagementService.wsdl
(在庫引当サービスのWSDL)
WSDLの場所
ファイル
WSDLファイル
[参照]ボタンから選択
名前
InventoryManagementService
エクスポート時のネームスペース
任意の値※
3
DeliveryService.wsdl
(配送手配サービスのWSDL)
WSDLの場所
ファイル
WSDLファイル
[参照]ボタンから選択
名前
DeliveryService
エクスポート時のネームスペース
任意の値※
-
[OK]ボタンをクリックします。
WSDLが登録されます。表D-6で示したWSDLをすべてインポートすると,[WSDLのインポート]タブは次のようになります。
(5) オペレーションを割り当てる
登録したWSDLを使用して,開始ノード,終了ノード,およびタスクがどのように外部のサービスリクエスタやサービスと連携するか,オペレーションとそのインターフェースを設定します。
最初に,開始ノードのインターフェースを設定します。
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開始ノードを右クリックして表示されるメニューから[実装]−[BPEL]を選択します。
[BPEL]ダイアログが表示されます。
-
[Operationの割り当て]タブを選択します。
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[ArrangementService]−[arrangeItem]を選択して,[割り当て]ボタンをクリックします。
開始ノードのオペレーションは,名前「ArrangementService」のWSDLに「arrangeItem」として定義されているため,「arrangeItem」を割り当てます。
残りのノード,タスクについても,次の表を参考にオペレーションを割り当てます。
項番 |
要素の名前 |
WSDLの名前 |
Operationの名前 |
---|---|---|---|
1 |
受付 |
ArrangementService |
arrangeItem |
2 |
在庫引当 |
InventoryManagementService |
reserveItem |
3 |
配送手配 |
DeliveryService |
deliverItem |
4 |
応答_手配成功 |
ArrangementService |
arrangeItem |
5 |
応答_在庫なしエラー |
ArrangementService |
arrangeItem |
以上で,上流設計ツールを使用したビジネスプロセス設計は終了です。