18.7.1 相互系切り替えシステムの起動
相互系切り替えシステムを利用する場合のシステム起動時の留意事項,およびシステムの起動手順について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) システム起動時の留意事項
相互系切り替えシステムを利用する場合のシステム起動時の留意事項を次に示します。
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アプリケーションサーバ1とアプリケーションサーバ2のホストに配置されたHAモニタは,OSの起動と同時に起動されています。
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アプリケーションサーバ1およびアプリケーションサーバ2の各ホストで仮想ホストを起動する前に,Management Serverをあらかじめ起動しておいてください。
(2) システムの起動手順
相互系切り替えシステムの起動の流れを次の図に示します。
アプリケーションサーバ1およびアプリケーションサーバ2の各ホストで次の図に示す流れでシステムを起動してください。
- 参考
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アプリケーションサーバ1およびアプリケーションサーバ2の各ホストでの仮想ホストの起動順序は任意です。現用系仮想ホストまたは予備系仮想ホストのどちらから起動してもかまいません。なお,このマニュアルでは,仮想ホスト1,仮想ホスト2の順序で起動する場合の手順について説明します。
図中のManagement Serverの起動の手順1.〜手順2.については,次のマニュアルを参照してください。
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J2EEアプリケーションを実行するシステムの場合
マニュアル「アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」の「4.1.1 システムの起動手順」を参照してください。
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バッチアプリケーションを実行するシステムの場合
マニュアル「アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」の「6.1.1 システムの起動手順」を参照してください。
なお,自動起動の設定をしている場合,ホストの起動時に,運用管理エージェント,Management Serverも起動されるため,手順1.〜手順2.は省略できます。システムの起動方法の設定については,「2.6 システムの起動と停止の設定」を参照してください。
ここでは,図中の仮想ホストの起動手順について説明します。アプリケーションサーバ1およびアプリケーションサーバ2の各ホストでの起動手順を次に示します。
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アプリケーションサーバ1での起動手順
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現用系1(仮想ホスト1)の起動
monbeginコマンドを実行して,現用系1(仮想ホスト1)を実行系として起動します。
# monbegin AP1
これによって,現用系の仮想ホストを起動するスクリプトファイルに定義されている処理が実行されて,現用系の仮想ホストが実行系として起動されます。
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予備系2(仮想ホスト2)の起動
monbeginコマンドを実行して,予備系2(仮想ホスト2)を待機系として起動します。
# monbegin AP2
これによって,予備系の仮想ホストが待機系となり,実行系の障害に備えます。
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アプリケーションサーバ2での起動手順
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予備系1(仮想ホスト1)の起動
monbeginコマンドを実行して,予備系1(仮想ホスト1)を待機系として起動します。
# monbegin AP1
これによって,予備系の仮想ホストが待機系となり,実行系の障害に備えます。
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現用系2(仮想ホスト2)の起動
monbeginコマンドを実行して,現用系2(仮想ホスト2)を実行系として起動します。
# monbegin AP2
これによって,現用系の仮想ホストを起動するスクリプトファイルに定義されている処理が実行されて,現用系の仮想ホストが実行系として起動されます。
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