18.7 相互系切り替えシステムの起動と停止(UNIXの場合)
この節では,HAモニタによる相互系切り替えシステムを利用する場合の,システムの起動と停止の手順について説明します。稼働開始後にJ2EEサーバ,およびバッチサーバをメンテナンスする場合の起動と停止の手順についても説明します。なお,HAモニタが利用できるのは,AIXまたはLinuxの場合だけです。
相互系切り替えシステムを利用して運用する場合は,あらかじめ現用系と予備系の2種類のホストの用意や,HAモニタの監視の対象となる運用管理エージェントを監視・起動・停止するスクリプトの登録など,必要な環境設定をしておく必要があります。設定方法については,「18.5.4 HAモニタの環境設定」のHAモニタの設定に関する説明を参照してください。
相互系切り替えシステムのシステム構成例を次の図に示します。この節では,このシステム構成例を基に,相互系切り替えシステムの起動および停止の手順について説明します。
図中の各アプリケーションサーバでのserversファイルの定義(HAモニタでのサーバの環境設定)のうち,起動・停止に関連する定義項目を次の表に示します。
オペランド |
説明 |
指定値 |
|
---|---|---|---|
現用系1 (仮想ホスト1) |
予備系2 (仮想ホスト2) |
||
alias |
サーバの識別名 |
AP1 |
AP2 |
initial |
HAモニタでのサーバの起動方法 |
online |
standby |
オペランド |
説明 |
指定値 |
|
---|---|---|---|
予備系1 (仮想ホスト1) |
現用系2 (仮想ホスト2) |
||
alias |
サーバの識別名 |
AP1 |
AP2 |
initial |
HAモニタでのサーバの起動方法 |
standby |
online |
なお,serversファイルの定義の詳細については,「18.5.6 サーバ対応の環境設定」を参照してください。
また,次のコマンドは,HAモニタが提供しているコマンドです。詳細は,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。
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- 注意事項
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Management Serverまたは運用管理エージェントのダウンによって系切り替えが発生した場合,ダウンしたホストには各論理サーバのプロセスが残っている場合があります。プロセスが残っていると系の切り戻しが発生した時に論理サーバの起動ができなくなってしまうため,系の切り戻しが発生する前にすべてのプロセスを停止させる必要があります。また,そのほかに,業務が正しく開始されるための作業はあらかじめ実施しておいてください。