2.11 hdumpnsコマンドの使用方法(Cosminexus TPBroker)(Windows)
この節では,hdumpnsコマンドの使用方法について説明します。hdumpnsコマンドは,Cosminexus TPBroker(Windows)で,ネーミングサービスのスレッドダンプを取得するために使用します。
- 形式
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hdumpns <ネーミングサービスのプロセスID>
- 機能
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ネーミングサービスから応答が返らない場合,ネーミングサービスで障害が発生した場合などにJavaVMのスレッドダンプを取得します。
このコマンドは,Management Serverでネーミングサービスを起動した場合,またはManagement Serverではなく,J2EEサーバからネーミングサービスを自動起動した場合に使用します。ネーミングサービスがJ2EEサーバのプロセス内(インプロセス)で起動されている場合は使用できません。
このコマンドを実行するとネーミングサービスの標準出力,および表2-15に示す<スレッドダンプの出力ディレクトリ>\javacore*.txtにスレッドダンプが出力されます。なお,JavaVMの-XX:-HitachiThreadDumpToStdoutオプションを設定してネーミングサービスを起動した場合,標準出力にスレッドダンプは出力されません。
表2‒15 スレッドダンプの出力ディレクトリ ネーミングサービスの起動方法
設定値
スレッドダンプの出力ディレクトリ
Management Server
なし。
<Cosminexusのインストール先ディレクトリ>\TPB\logj
J2EEサーバのコマンド
デフォルト(次に示すプロパティがすべて設定されていない)。
<Cosminexusのインストール先ディレクトリ>\CC\server\public\ejb\<J2EEサーバ名>\logs\TPB\logj
[usrconf.cfg]
ejb.public.directory=<指定したディレクトリ>
<指定したディレクトリ>\ejb\<J2EEサーバ名>\logs\TPB\logj
[usrconf.cfg]
ejb.server.log.directory=<指定したディレクトリ>
<指定したディレクトリ>\ejb\<J2EEサーバ名>\logs\TPB\logj
[usrconf.properties]
vbroker.orb.htc.tracePath=<指定したディレクトリ>
<指定したディレクトリ>
表2-15の[usrconf.cfg]および[usrconf.properties]は,J2EEサーバで使用するプロパティファイルです。このファイルにJ2EEサーバのプロパティやオプションを設定することができます。設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
プロパティの優先順位を次に示します。
ejb.public.directory < ejb.server.log.directory < vbroker.orb.htc.tracePath
- 引数
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- <ネーミングサービスのプロセスID>
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スレッドダンプを取得したいネーミングサービスのプロセスIDを指定します。プロセスIDは,Windowsのタスクマネジャを使用して確認してください。プロセス名は"nameserv.exe"です。
- 入力例
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コマンドの入力例を示します。
- (例)
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hdumpns 1104
- 戻り値
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0:コマンドの実行に成功しました。
1:指定されたネーミングサービスと通信できません。
2:指定されたネーミングサービスと通信できません。
戻り値が0以外の場合,メッセージが出力されます。メッセージについては,「8.6 hdumpnsコマンドのエラーメッセージ」を参照してください。
- 注意事項
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負荷が高い状態では,hdumpnsコマンドが一時的にエラーになる場合があります。その場合,hdumpnsコマンドを再度実行してください。
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hdumpnsコマンド実行時にネーミングサービスから出力されるファイルjavacore*.txtのファイル数には制限がありません。そのため,hdumpnsコマンドを繰り返し実行するとディスク容量を圧迫することになります。javacore*.txtは定期的に退避し,削除してください。
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