Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド

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7.4.4 ユーザ電文トレース

HCSCサーバのメッセージング基盤では,次の内容をユーザ電文トレースとして取得できます。

また,正常処理時のユーザ電文トレースでは,特定のHCSCコンポーネントの情報だけを出力できます。詳細については,「(2) ユーザ電文トレースの出力対象となるHCSCコンポーネントの指定」を参照してください。

注意
ユーザ電文トレースは電文の内容をファイルに出力します。そのため,情報漏洩などのセキュリティ上の問題が発生しないよう,取り扱いに注意してください。

ユーザ電文トレースに出力される内容は,次の3つの部分で構成されます。

それぞれの内容を次に示します。

この項では,取得されたユーザ電文トレースの確認方法について説明します。ユーザ電文トレースの取得方法については,「7.3.1(4) ユーザ電文トレースの取得方法」を参照してください。

<この項の構成>
(1) ユーザ電文トレースの出力先
(2) ユーザ電文トレースの出力対象となるHCSCコンポーネントの指定
(3) ユーザ電文トレース開始の出力形式と出力される内容
(4) ユーザ電文トレースデータの出力形式と出力される内容
(5) ユーザ電文トレース終了の出力形式と出力される内容
(6) ユーザ電文トレースの出力契機
(7) ユーザ電文トレースの取得ポイント

(1) ユーザ電文トレースの出力先

ユーザ電文トレースの出力先を次に示します。

 
HCSCサーバランタイム定義ファイルのtelegramtrace-filepathプロパティで指定したパス
 

なお,指定したパスが存在しない場合,またはパスが誤っていた場合は,省略値の出力先にトレースが出力されます。

ユーザ電文トレースのトレースファイル名を次の表に示します。

表7-39 ユーザ電文トレースのトレースファイル名

トレースファイルの出力モード トレースファイル名
ラップアラウンドモードの場合 csctelegram_<HCSCサーバ名>_<面数>.log
シフトモードの場合 csctelegram_<HCSCサーバ名>_.log

面数および1面あたりの最大サイズについては,「7.3.1(4) ユーザ電文トレースの取得方法」を参照してください。

(2) ユーザ電文トレースの出力対象となるHCSCコンポーネントの指定

正常処理時のユーザ電文トレースを出力する場合は,出力対象となるHCSCコンポーネントをHCSCサーバランタイム定義ファイルの次に示すプロパティで指定できます。

HCSCサーバランタイム定義ファイルの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「HCSCサーバランタイム定義ファイル」を参照してください。

(3) ユーザ電文トレース開始の出力形式と出力される内容

(a) 出力形式

ユーザ電文トレース開始の出力形式を次の図に示します。

図7-20 ユーザ電文トレース開始の出力形式

[図データ]

(b) 出力される内容

ユーザ電文トレース開始に出力される内容を次の表に示します。

表7-40 ユーザ電文トレース開始に出力される内容

項目 内容
番号 トレースレコードの出力通番が表示されます。
日付 トレースレコードの取得日付(yyyy/mm/dd形式)が出力されます。
時刻 トレースレコードの取得時刻(hh:mm:ss.SSS形式)が,ローカル時刻でミリ秒単位に出力されます。
製品ID 製品を特定するための識別子が出力されます。
  • CSCMSG:メッセージング基盤
  • CSCBP:ビジネスプロセス
pid プロセスを識別するためのIDが出力されます。
tid スレッドを識別するためのIDが出力されます。
ID 表示されません。
電文トレース開始取得ポイント識別情報 電文トレース開始 ユーザ電文トレース開始を示す文字列「telegramtrace started」が出力されます。
取得位置 トレースの取得ポイント情報(取得位置)が出力されます。
  • RCP:標準受付
  • URCP:ユーザ定義受付
  • BPRCP:ビジネスプロセスリクエスト受付
  • BPREQ:ビジネスプロセス呼び出し
  • SVC:サービス部品呼び出し(サービスアダプタ内)
  • CNVST:サービスアダプタのデータ変換
  • BPCNV:ビジネスプロセスのデータ変換アクティビティ
  • BPASG:ビジネスプロセスの代入アクティビティ
  • BPJAV:ビジネスプロセスのJava呼出アクティビティ
  • BPSVC:ビジネスプロセスのサービス呼出アクティビティ
  • BPVLD:ビジネスプロセスの検証アクティビティ
  • BPFLT:ビジネスプロセスのフォルト送出アクティビティ
  • BPRPL:ビジネスプロセスの応答アクティビティ
  • BPSWT:ビジネスプロセスの分岐アクティビティ
プロトコル種別 トレースの取得ポイント情報(プロトコル種別)が出力されます。
  • SOAP:Webサービス
  • EJB:SessionBean
  • WSR:MDB(WS-R)
  • DBQ:MDB(DBキュー)
  • CUSTM:上記以外のプロトコル
  • 空白:取得位置が次の場合
    ・BPRCPまたはBPREQ
    ・ビジネスプロセス
詳細位置 トレースの取得ポイント情報(詳細位置)が出力されます。
  • IN:受付
  • OUT:応答
  • ERR:エラー検出後
  • CAL:呼び出し(ビジネスプロセスやサービス呼び出し)
  • RET:応答受信(ビジネスプロセスやサービス呼び出しの応答)
  • RQB:サービスアダプタの要求時のデータ変換前
  • RSA:サービスアダプタの応答時のデータ変換後
  • CVB:ビジネスプロセスのデータ変換アクティビティ前
  • CVA:ビジネスプロセスのデータ変換アクティビティ後
  • ASB:ビジネスプロセスの代入アクティビティ前
  • ASA:ビジネスプロセスの代入アクティビティ後
  • RQA:ユーザ定義受付の要求時のデータ変換後
  • RSB:ユーザ定義受付の応答時のデータ変換前
メッセージ共通ID リクエスト識別情報(親ID)が出力されます。
付加情報 次の付加情報が出力されます。

(a) リクエスト受付およびサービスアダプタの場合
  • サービスリクエストID
  • サービス名(Service Name)
  • クライアント相関ID(Client ID)
  • PRFルートアプリケーション情報(RootApInfo)

(b) ビジネスプロセスの場合
  • プロセスインスタンスID
  • ビジネスプロセス名(Process Definition Name)
  • アクティビティ名(Activity Definition Name)
  • 変数定義名(Variable Name)
  • PRFルートアプリケーション情報(RootApInfo)

(c) リクエスト受付のフォルト電文の場合
  • サービスリクエストID
  • サービス名(Service Name)
  • クライアント相関ID(Client ID)
  • PRFルートアプリケーション情報(RootApInfo)
  • フォルト名(Fault Name)

(d) ビジネスプロセスのフォルト電文の場合
  • プロセスインスタンスID
  • ビジネスプロセス名(Process Definition Name)
  • アクティビティ名(Activity Definition Name)
  • PRFルートアプリケーション情報(RootApInfo)
  • フォルト名(Fault Name)
CRLF レコード終端符号が出力されます。

(4) ユーザ電文トレースデータの出力形式と出力される内容

(a) 出力形式

ユーザ電文トレースデータの出力形式を次の図に示します。

図7-21 ユーザ電文トレースデータの出力形式

[図データ]

(b) 出力される内容

ユーザ電文トレースデータに出力される内容を次の表に示します。

表7-41 ユーザ電文トレースデータに出力される内容

項目 内容
番号 トレースレコードの出力通番が表示されます。
日付 トレースレコードの取得日付(yyyy/mm/dd形式)が出力されます。
時刻 トレースレコードの取得時刻(hh:mm:ss.SSS形式)が,ローカル時刻でミリ秒単位に出力されます。
製品ID 製品を特定するための識別子が出力されます。
  • CSCMSG:メッセージング基盤
  • CSCBP:ビジネスプロセス
pid プロセスを識別するためのIDが出力されます。
tid スレッドを識別するためのIDが出力されます。
ID 表示されません。
電文トレースデータ情報 出力位置(16進数形式) ユーザ電文の先頭からのオフセット値(16進数形式)が出力されます。
データ(16進数形式) ユーザ電文の内容(16進数形式)が出力されます。
データ(ASCII形式) ユーザ電文の内容(ASCII形式)が出力されます。
0x20〜0x7Eの範囲の場合にASCII文字が出力されます。
範囲外の場合は,ピリオド(.)が出力されます。
CRLF レコード終端符号が出力されます。

SOAPメッセージの場合,ユーザ電文トレースデータにはユーザ電文に含まれる次の情報が出力されます。
・soap:Header要素を含む複数の子要素
・soap:Body要素の1つの子要素
なお,soap:Header要素が存在しない場合は,soap:Body要素の子要素だけが情報として出力されます。

(5) ユーザ電文トレース終了の出力形式と出力される内容

(a) 出力形式

ユーザ電文トレース終了の出力形式を次の図に示します。

図7-22 ユーザ電文トレース終了の出力形式

[図データ]

(b) 出力される内容

ユーザ電文トレース終了に出力される内容を次の表に示します。

表7-42 ユーザ電文トレース終了に出力される内容

項目 内容
番号 トレースレコードの出力通番が表示されます。
日付 トレースレコードの取得日付(yyyy/mm/dd形式)が出力されます。
時刻 トレースレコードの取得時刻(hh:mm:ss.SSS形式)が,ローカル時刻でミリ秒単位に出力されます。
製品ID 製品を特定するための識別子が出力されます。
  • CSCMSG:メッセージング基盤
  • CSCBP:ビジネスプロセス
pid プロセスを識別するためのIDが出力されます。
tid スレッドを識別するためのIDが出力されます。
ID 表示されません。
電文トレース終了取得ポイント識別情報 電文トレース終了 ユーザ電文トレース終了を示す文字列「telegramtrace ended」が出力されます。
取得位置 トレースの取得ポイント情報(取得位置)が出力されます。
  • RCP:標準受付
  • URCP:ユーザ定義受付
  • BPRCP:ビジネスプロセスリクエスト受付
  • BPREQ:ビジネスプロセス呼び出し
  • SVC:サービス部品呼び出し(サービスアダプタ内)
  • CNVST:サービスアダプタのデータ変換
  • BPCNV:ビジネスプロセスのデータ変換アクティビティ
  • BPASG:ビジネスプロセスの代入アクティビティ
  • BPJAV:ビジネスプロセスのJava呼出アクティビティ
  • BPSVC:ビジネスプロセスのサービス呼出アクティビティ
  • BPVLD:ビジネスプロセスの検証アクティビティ
  • BPFLT:ビジネスプロセスのフォルト送出アクティビティ
  • BPRPL:ビジネスプロセスの応答アクティビティ
  • BPSWT:ビジネスプロセスの分岐アクティビティ
プロトコル種別 トレースの取得ポイント情報(プロトコル種別)が出力されます。
  • SOAP:Webサービス
  • EJB:SessionBean
  • WSR:MDB(WS-R)
  • DBQ:MDB(DBキュー)
  • CUSTM:上記以外のプロトコル
  • 空白:取得位置が次の場合
    ・BPRCPまたはBPREQ
    ・ビジネスプロセス
詳細位置 トレースの取得ポイント情報(詳細位置)が出力されます。
  • IN:受付
  • OUT:応答
  • ERR:エラー検出後
  • CAL:呼び出し(ビジネスプロセスやサービス呼び出し)
  • RET:応答受信(ビジネスプロセスやサービス呼び出しの応答)
  • RQB:サービスアダプタの要求時のデータ変換前
  • RSA:サービスアダプタの応答時のデータ変換後
  • CVB:ビジネスプロセスのデータ変換アクティビティ前
  • CVA:ビジネスプロセスのデータ変換アクティビティ後
  • ASB:ビジネスプロセスの代入アクティビティ前
  • ASA:ビジネスプロセスの代入アクティビティ後
メッセージ共通ID リクエスト識別情報(親ID)が出力されます。
付加情報 付加情報として,ユーザ電文の長さ(10進数形式)が出力されます。なお,ユーザ電文がない場合は「0」または「null」が出力されます。
CRLF レコード終端符号が出力されます。

(6) ユーザ電文トレースの出力契機

ユーザ電文トレースの出力契機は,HCSCサーバランタイム定義ファイルのtelegramtrace-triggerプロパティで指定します。telegramtrace-triggerプロパティで指定できる出力契機と,電文との組み合わせを次の表に示します。デフォルトは「NORMAL」です。

表7-43 telegramtrace-triggerプロパティで指定できる出力契機と電文との組み合わせ

プロパティの設定値 タイミング 電文の種類
要求電文 応答電文 フォルト電文
NORMAL 正常処理時 ×
システム例外検出時 × × ×
フォルト検出時(catchなし) × × ×
フォルト検出時(catchあり) × × ×
SYSERR 正常処理時 × × ×
システム例外検出時 × ×
フォルト検出時(catchなし) × ×
フォルト検出時(catchあり) × × ×
FAULT 正常処理時 × × ×
システム例外検出時 × × ×
フォルト検出時(catchなし) ×
フォルト検出時(catchあり) ×

(凡例)
○:出力されます。
×:出力されません。

(7) ユーザ電文トレースの取得ポイント

ユーザ電文トレースの出力契機に応じて,次のように取得ポイントが異なります。

(a) NORMAL(単体サービス実行時(データ変換がない場合))

単体サービス実行時(データ変換がない場合)のユーザ電文トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図7-23 ユーザ電文トレースの取得ポイント(単体サービス実行時(データ変換がない場合))

[図データ]

トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,「図7-23 ユーザ電文トレースの取得ポイント(単体サービス実行時(データ変換がない場合))」中の番号と対応しています。

表7-44 ユーザ電文トレース取得ポイント(単体サービス実行時(データ変換がない場合))

図中の番号 トレース取得ポイント
1 標準受付(Webサービス)の入口
2 標準受付(Webサービス)の出口
1 標準受付(SessionBean)の入口
2 標準受付(SessionBean)の出口
1 標準受付(MDB(WS-R))の入口
2 標準受付(MDB(WS-R))の出口
1 標準受付(MDB(DBキュー))の入口
2 標準受付(MDB(DBキュー))の出口
3 SOAPアダプタのサービス部品呼び出し口
4 SOAPアダプタのサービス部品応答受信口
3 SessionBeanアダプタのサービス部品呼び出し口
4 SessionBeanアダプタのサービス部品応答受信口
3 MDB(WS-R)アダプタのサービス部品呼び出し口
4 MDB(WS-R)アダプタのサービス部品応答受信口
3 MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品呼び出し口
4 MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品応答受信口
3 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品呼び出し口
4 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品応答受信口
(b) NORMAL(単体サービス実行時(データ変換がある場合))

単体サービス実行時(データ変換がある場合)のユーザ電文トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図7-24 ユーザ電文トレースの取得ポイント(単体サービス実行時(データ変換がある場合))

[図データ]

トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,「図7-24 ユーザ電文トレースの取得ポイント(単体サービス実行時(データ変換がある場合))」中の番号と対応しています。

表7-45 ユーザ電文トレース取得ポイント(単体サービス実行時(データ変換がある場合))

図中の番号 トレース取得ポイント
1 標準受付(Webサービス)の入口
2 標準受付(Webサービス)の出口
1 標準受付(SessionBean)の入口
2 標準受付(SessionBean)の出口
1 標準受付(MDB(WS-R))の入口
2 標準受付(MDB(WS-R))の出口
1 標準受付(MDB(DBキュー))の入口
2 標準受付(MDB(DBキュー))の出口
3 SOAPアダプタの標準電文定義時のデータ変換前
4 SOAPアダプタの標準電文定義時のデータ変換後
3 SessionBeanアダプタの標準電文定義時のデータ変換前
4 SessionBeanアダプタの標準電文定義時のデータ変換後
3 MDB(WS-R)アダプタの標準電文定義時のデータ変換前
4 MDB(WS-R)アダプタの標準電文定義時のデータ変換後
3 MDB(DBキュー)アダプタの標準電文定義時のデータ変換前
4 MDB(DBキュー)アダプタの標準電文定義時のデータ変換後
3 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)の標準電文定義時のデータ変換前
4 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)の標準電文定義時のデータ変換後
5 SOAPアダプタのサービス部品呼び出し口
6 SOAPアダプタのサービス部品応答受信口
5 SessionBeanアダプタのサービス部品呼び出し口
6 SessionBeanアダプタのサービス部品応答受信口
5 MDB(WS-R)アダプタのサービス部品呼び出し口
6 MDB(WS-R)アダプタのサービス部品応答受信口
5 MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品呼び出し口
6 MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品応答受信口
5 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品呼び出し口
6 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品応答受信口
(c) NORMAL(ビジネスプロセス呼び出し実行時)

ビジネスプロセス呼び出し実行時のユーザ電文トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図7-25 ユーザ電文トレースの取得ポイント(ビジネスプロセス呼び出し実行時)

[図データ]

トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,「図7-25 ユーザ電文トレースの取得ポイント(ビジネスプロセス呼び出し実行時)」中の番号と対応しています。

表7-46 ユーザ電文トレース取得ポイント(ビジネスプロセス呼び出し実行時)

図中の番号 トレース取得ポイント
1 標準受付(Webサービス)の入口
2 標準受付(Webサービス)の出口
1 標準受付(SessionBean)の入口
2 標準受付(SessionBean)の出口
1 標準受付(MDB(WS-R))の入口
2 標準受付(MDB(WS-R))の出口
1 標準受付(MDB(DBキュー))の入口
2 標準受付(MDB(DBキュー))の出口
1 ユーザ定義受付の入口
2 ユーザ定義受付の出口
3 ビジネスプロセスサービスの呼び出し口
4 ビジネスプロセスサービスの応答受信口
(d) NORMAL(ビジネスプロセスサービス実行時)

ビジネスプロセスサービス実行時のユーザ電文トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図7-26 ユーザ電文トレースの取得ポイント(ビジネスプロセスサービス実行時)

[図データ]

トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,「図7-26 ユーザ電文トレースの取得ポイント(ビジネスプロセスサービス実行時)」中の番号と対応しています。

表7-47 ユーザ電文トレース取得ポイント(ビジネスプロセスサービス実行時)

図中の番号 トレース取得ポイント
1 標準受付(Webサービス)の入口
2 標準受付(Webサービス)の出口
1 標準受付(SessionBean)の入口
2 標準受付(SessionBean)の出口
1 標準受付(MDB(WS-R))の入口
2 標準受付(MDB(WS-R))の出口
1 標準受付(MDB(DBキュー))の入口
2 標準受付(MDB(DBキュー))の出口
1 ユーザ定義受付の入口
2 ユーザ定義受付の出口
7 SOAPアダプタのサービス部品呼び出し口
8 SOAPアダプタのサービス部品応答受信口
7 SessionBeanアダプタのサービス部品呼び出し口
8 SessionBeanアダプタのサービス部品応答受信口
7 MDB(WS-R)アダプタのサービス部品呼び出し口
8 MDB(WS-R)アダプタのサービス部品応答受信口
7 MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品呼び出し口
8 MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品応答受信口
7 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品呼び出し口
8 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品応答受信口
3 ビジネスプロセスサービスの呼び出し口
4 ビジネスプロセスサービスの応答受信口
5 ビジネスプロセス受付の入口
6 ビジネスプロセス受付の出口
9 データ変換アクティビティの変換元※1
10 データ変換アクティビティの変換先
11 代入アクティビティのコピー元※2,※3
12 代入アクティビティのコピー先

注※1
変換元変数が複数定義されている場合は,定義された個数分ユーザ電文トレースが出力されます。

注※2
電文でない場合(文字列,数値,真偽値)は,変数の文字列表現をUTF-8でエンコードしたバイナリデータがユーザ電文として出力されます。

注※3
コピー元に式(XPath)を指定した場合,またはコピー元に定数を指定した場合は,ユーザ電文トレースが出力されません。

(e) NORMAL(ユーザが指定したHCSCコンポーネントの正常終了時)

ユーザ電文トレースに出力するHCSCコンポーネントを指定した場合の,トレース取得ポイントを次の図に示します。メッセージ配送制御およびビジネスプロセス内では出力されません。

出力対象とするHCSCコンポーネントは,HCSCサーバランタイム定義ファイルのtelegramtrace-component-type-filepathプロパティまたはtelegramtrace-component-id-filepathプロパティで設定します。

図7-27 ユーザ電文トレースの取得ポイント(ユーザが指定したHCSCコンポーネントの正常終了時)

[図データ]

トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,「図7-27 ユーザ電文トレースの取得ポイント(ユーザが指定したHCSCコンポーネントの正常終了時)」中の番号と対応しています。

表7-48 ユーザ電文トレース取得ポイント(ユーザが指定したHCSCコンポーネントの正常終了時)

図中の番号 トレース取得ポイント
1 標準受付(Webサービス)の入口
2 標準受付(Webサービス)の出口
1 標準受付(SessionBean)の入口
2 標準受付(SessionBean)の出口
1 標準受付(MDB(WS-R))の入口
2 標準受付(MDB(WS-R))の出口
1 標準受付(MDB(DBキュー))の入口
2 標準受付(MDB(DBキュー))の出口
1 ユーザ定義受付の入口
2 ユーザ定義受付の出口
3 データ変換(要求電文)の応答受信口
4 データ変換(応答電文)の呼び出し口
5 カスタム受付フレームワークのJSON-XML変換(要求電文)の呼び出し口
6 カスタム受付フレームワークのJSON-XML変換(応答電文)の応答受信口
7 SOAPアダプタのサービス部品呼び出し口
8 SOAPアダプタのサービス部品応答受信口
7 SessionBeanアダプタのサービス部品呼び出し口
8 SessionBeanアダプタのサービス部品応答受信口
7 MDB(WS-R)アダプタのサービス部品呼び出し口
8 MDB(WS-R)アダプタのサービス部品応答受信口
7 MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品呼び出し口
8 MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品応答受信口
7 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品呼び出し口
8 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品応答受信口
9 データ変換(要求電文)の呼び出し口
10 データ変換(応答電文)の応答受信口
11 カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML変換の呼び出し口
12 カスタムアダプタ開発フレームワークのJSON-XML変換の応答受信口
(f) SYSERR(システム例外検出時)

システム例外(OutOfMemoryErrorなどのシステムエラーは含まない)を検出した場合のユーザ電文トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図7-28 ユーザ電文トレースの取得ポイント(システム例外検出時)

[図データ]

トレース取得ポイントについて次の表に示します。表の取得位置番号は,上の図の番号と対応しています。なお,待機アクティビティ,分岐アクティビティ,繰り返しアクティビティ,リンクコネクションでは出力されません。

表7-49 ユーザ電文トレース取得ポイント(システム例外検出時)

図中の番号 出力ポイント 出力電文 ユーザ電文トレース開始の詳細
取得ポイント プロトコル種別 詳細位置
1 リクエスト受付(サービス呼出時) リクエスタ側電文 RCP/URCP SOAP/EJB/
WSR/DBQ/
CUSTM
ERR
2 Java呼出アクティビティ Javaプログラムを呼ぶ際の引数1,※2 BPJAV
3 サービス呼出アクティビティ サービスを呼ぶ際の要求電文 BPSVC
4 データ変換アクティビティ 変換元変数2 BPCNV
5 代入アクティビティ コピー元変数3 BPASG
6 検証アクティビティ 検証する変数2 BPVLD
7 応答アクティビティ リクエスタへの応答電文 BPRPL
8 フォルト送出アクティビティ フォルト送出する変数 BPFLT

(凡例)
−:該当しません。

注※1
電文でない場合(文字列,数値,真偽値)は,変数の文字列表現をUTF-8でエンコードしたバイナリデータがユーザ電文として出力されます。

注※2
変数が複数定義されている場合は,定義された数だけユーザ電文トレースが出力されます。

注※3
次の場合にはユーザ電文トレースが出力されません。
・コピー元に式(XPath)を指定した場合
・コピー元に定数を指定した場合

(g) FAULT(フォルト検出時)

フォルトを検出した場合のユーザ電文トレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。

図7-29 ユーザ電文トレースの取得ポイント(フォルト検出時)

[図データ]

トレース取得ポイントについて次の表に示します。表の取得位置番号は,上の図の番号と対応しています。

表7-50 ユーザ電文トレース取得ポイント(フォルト検出時)

図中の番号 出力ポイント 出力電文 ユーザ電文トレース開始の詳細
取得ポイント プロトコル種別 詳細位置
1 リクエスト受付(サービス呼出時) 要求電文 RCP/URCP SOAP/EJB/
WSR/DBQ
ERR
フォルト電文
2 Java呼出アクティビティ Javaプログラムを呼ぶ際の引数1,※2 BPJAV
フォルト電文
3 サービス呼出アクティビティ サービスを呼ぶ際の要求電文 BPSVC
フォルト電文
4 検証アクティビティ 検証する変数2 BPVLD
フォルト電文
5 フォルト送出アクティビティ フォルト送出する変数3 BPFLT
6 データ変換アクティビティ 変換元変数2 BPCNV
フォルト電文
7 代入アクティビティ コピー元変数4 BPASG
フォルト電文
8 分岐アクティビティ フォルト電文 BPSWT

(凡例)
−:該当しません。

注※1
電文でない場合(文字列,数値,真偽値)は,変数の文字列表現をUTF-8でエンコードしたバイナリデータがユーザ電文として出力されます。

注※2
変数が複数定義されている場合は,定義された数だけユーザ電文トレースが出力されます。

注※3
変数の情報とフォルト電文が一致するため,フォルト電文は出力されません。

注※4
コピー元変数が複数定義されている状態でフォルト例外が発生した場合,例外の発生原因となったコピー元変数をログに出力します。また,次の場合はユーザ電文トレースが出力されません。
・コピー元に式(XPath)を指定した場合
・コピー元に定数を指定した場合