Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド
HCSCサーバのメッセージング基盤では,次の内容をリクエストトレースとして取得できます。リクエストトレースは,リクエストの障害要因の解析に使用します。
ここでは,取得されたリクエストトレースの確認方法について説明します。リクエストトレースの取得方法については,「7.3.1(2) リクエストトレースの取得方法」を参照してください。
リクエストトレースの出力先を次に示します。
HCSCサーバランタイム定義ファイルのrequesttrace-filepathプロパティで指定したパス
なお,指定したパスが存在しない場合,またはパスが誤っていた場合は,省略値の出力先にトレースが出力されます。
リクエストトレースのトレースファイル名を次の表に示します。
表7-19 リクエストトレースのトレースファイル名
| トレースファイルの出力モード | トレースファイル名 |
|---|---|
| ラップアラウンドモードの場合 | cscmsgreq_<HCSCサーバ名>_<面数>.log |
| シフトモードの場合 | cscmsgreq_<HCSCサーバ名>_.log |
リクエストトレースの出力形式を次の図に示します。
図7-7 リクエストトレースの出力形式
リクエストトレースに出力される内容を次の表に示します。
表7-20 リクエストトレースに出力される内容
| 項目 | 内容 | |
|---|---|---|
| 番号 | トレースレコードの出力通番が表示されます。 | |
| 日付 | トレースレコードの取得日付(yyyy/mm/dd形式)が出力されます。 | |
| 時刻 | トレースレコードの取得時刻(hh:mm:ss.SSS形式)が,ローカル時刻でミリ秒単位に出力されます。 | |
| 製品ID | 製品を特定するための識別子メッセージング基盤を示す「CSCMSG」が出力されます。 | |
| pid | プロセスを識別するためのIDが出力されます。 | |
| tid | スレッドを識別するためのIDが出力されます。 | |
| ID | 表示されません。 | |
| メッセージ共通ID | リクエスト識別情報(親ID)が出力されます。 | |
| サービスリクエストID | リクエスト識別情報(子ID)が出力されます。 | |
| 取得ポイント識別情報 | 取得位置 | トレースの取得ポイント情報(取得位置)が出力されます。
|
| プロトコル種別 | トレースの取得ポイント情報(プロトコル種別)が出力されます。ただし,取得位置がBPRCP,BPREQ,またはSVCGPの場合は,表示されません。
|
|
| 詳細位置 | トレースの取得ポイント情報(詳細位置)が出力されます。
|
|
| 名称 | トレースの取得ポイント情報(名称)が出力されます。ただし,取得位置がRCP,URCP,BPREQ,またはSVRCVの場合は表示されません。
|
|
| アダプタ種別 | トレースの取得ポイント情報(アダプタ種別)が出力されます。ただし,取得位置がRCP,URCP,BPRCP,SVCGP,SVSND,またはSVRCVの場合は表示されません。
|
|
| 結果 | 応答結果種別が出力されます。ただし,詳細位置がINまたはCALの場合は,表示されません。
|
|
| 付加情報 | 応答結果の付加情報が出力されます。 | |
| CRLF | レコード終端符号が出力されます。 | |
リクエストトレースの出力契機には次の種類があり,それぞれで取得ポイントが異なります。
単体サービス実行時のリクエストトレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。
図7-8 リクエストトレースの取得ポイント(単体サービス実行時)
トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,「図7-8 リクエストトレースの取得ポイント(単体サービス実行時)」中の番号と対応しています。
表7-21 リクエストトレース取得ポイント(単体サービス実行時)
| 図中の番号 | トレース取得ポイント |
|---|---|
| 1 | 標準受付(Webサービス)の入口 |
| 2 | 標準受付(Webサービス)の出口 |
| 1 | 標準受付(SessionBean)の入口 |
| 2 | 標準受付(SessionBean)の出口 |
| 1 | 標準受付(MDB(WS-R))の入口 |
| 2 | 標準受付(MDB(WS-R))の出口 |
| 1 | 標準受付(MDB(DBキュー))の入口 |
| 2 | 標準受付(MDB(DBキュー))の出口 |
| 3 | SOAPアダプタのサービス部品呼び出し口 |
| 4 | SOAPアダプタのサービス部品応答受信口 |
| 3 | SessionBeanアダプタのサービス部品呼び出し口 |
| 4 | SessionBeanアダプタのサービス部品応答受信口 |
| 3 | MDB(WS-R)アダプタのサービス部品呼び出し口 |
| 4 | MDB(WS-R)アダプタのサービス部品応答受信口 |
| 3 | MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品呼び出し口 |
| 4 | MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品応答受信口 |
| 3 | 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品呼び出し口 |
| 4 | 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品応答受信口 |
ビジネスプロセスサービス実行時のリクエストトレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。
図7-9 リクエストトレースの取得ポイント(ビジネスプロセスサービス実行時)
トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,「図7-9 リクエストトレースの取得ポイント(ビジネスプロセスサービス実行時)」中の番号と対応しています。
表7-22 リクエストトレース取得ポイント(ビジネスプロセスサービス実行時)
| 図中の番号 | トレース取得ポイント |
|---|---|
| 1 | 標準受付(Webサービス)の入口 |
| 2 | 標準受付(Webサービス)の出口 |
| 1 | 標準受付(SessionBean)の入口 |
| 2 | 標準受付(SessionBean)の出口 |
| 1 | 標準受付(MDB(WS-R))の入口 |
| 2 | 標準受付(MDB(WS-R))の出口 |
| 1 | 標準受付(MDB(DBキュー))の入口 |
| 2 | 標準受付(MDB(DBキュー))の出口 |
| 1 | ユーザ定義受付の入口 |
| 2 | ユーザ定義受付の出口 |
| 7 | SOAPアダプタのサービス部品呼び出し口 |
| 8 | SOAPアダプタのサービス部品応答受信口 |
| 7 | SessionBeanアダプタのサービス部品呼び出し口 |
| 8 | SessionBeanアダプタのサービス部品応答受信口 |
| 7 | MDB(WS-R)アダプタのサービス部品呼び出し口 |
| 8 | MDB(WS-R)アダプタのサービス部品応答受信口 |
| 7 | MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品呼び出し口 |
| 8 | MDB(DBキュー)アダプタのサービス部品応答受信口 |
| 7 | 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品呼び出し口 |
| 8 | 上記以外のサービスアダプタ(CUSTOM)のサービス部品応答受信口 |
| 3 | ビジネスプロセスサービスの呼び出し口 |
| 4 | ビジネスプロセスサービスの応答受信口 |
| 5 | ビジネスプロセス受付の入口 |
| 6 | ビジネスプロセス受付の出口 |
稼働状態確認実行時のリクエストトレースのトレース取得ポイントを次の図に示します。
図7-10 リクエストトレースの取得ポイント(稼働状態確認実行時)
トレース取得ポイントを次の表に示します。表の「図中の番号」は,「図7-10 リクエストトレースの取得ポイント(稼働状態確認実行時)」中の番号と対応しています。
表7-23 リクエストトレース取得ポイント(稼働状態確認実行時)
| 図中の番号 | トレース取得ポイント |
|---|---|
| 1 | 標準受付(Webサービス)の入口 |
| 2 | 標準受付(Webサービス)の出口 |
| 1 | SOAP受付の入口 |
| 2 | SOAP受付の出口 |
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