Cosminexus V9 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編
COBOL85言語の形式を使用する場合のデータ項目の設定について説明します。
英字項目や数字項目などのデータ項目の記述は,この項で説明する規則に従っている必要があります。規則に従っていない場合は,構文エラーとなります。
COBOL登録集原文からバイナリフォーマット定義ファイルを生成する際に,個別文字コードを指定する場合のデータ項目の記述形式については,「付録P バイナリデータ内に文字コードが混在する場合の対応」を参照してください。
COBOLのデータ項目の書き方を次に示します。
レベル番号 {データ名|FILLER} [{PICTURE|PIC}[IS] 文字列] [[USAGE [IS]]{COMPUTATIONAL-3|COMP-3|COMPUTATIONAL|COMP|DISPLAY|NATIONAL}] [OCCURS 整数 [TIMES]]. |
表4-6 PICTURE句に指定できる文字
項番 | データ型 | PICTURE句に指定できる文字 | 小数部 | 使用できる桁数の範囲(小数部含む) | ||
---|---|---|---|---|---|---|
文字 | 桁数 | |||||
1 | 英字項目 | 「A」 | 1 | − | 1〜2,147,483,647 | |
2 | 英数字項目 | 「A」,「X」,「9」 | 1 | |||
3 | 数字項目 | 外部10進形式 | 「9」 | 1 | 「V」以降の文字 | 1〜18 |
「S」,「V」 | 0 | |||||
4 | 内部10進形式 | 外部10進形式と同様 | ||||
5 | 2進形式 | 「9」 | 1 | × | ||
「S」 | 0 | |||||
6 | 英数字編集項目 | 「A」,「X」,「9」,「B」,「0」,「/」 | 1 | − | 1〜2,147,483,647 | |
7 | 数字編集項目 | 「B」,「/」,「Z」,「0」,「9」,「,」,「.」,「*」,「+」,「-」,通貨編集文字 | 1 | × | 1〜249 | |
「CR」,「DB」 | 2 | |||||
「V」 | 0 | |||||
8 | 日本語項目 | 「N」 | 2 | − | 2〜32,766 | |
9 | 日本語編集項目 | 「N」,「B」 | 2 |
PICTURE句で指定する通貨編集文字や「Z」,「0」などの編集文字は桁数を算出する目的でだけ使用されます。データ項目に通貨編集文字などを埋め込む編集機能はサポートしていません。
COBOLのデータ型と変換後のバイナリフォーマット定義ファイルのデータ型の対応を次の表に示します。
表4-7 COBOLのデータ型とバイナリフォーマット定義ファイルのデータ型の対応
項番 | COBOLのデータ型 | バイナリフォーマット定義ファイルのデータ型 | TP1/COBOL adapterでのデータ型 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
データ種別 | 埋め字 | XMLスキーマ型 | |||||
1 | 英字項目 | 文字列 | スペース | string | 文字列データ(string) | ||
2 | 英数字項目 | 文字列 | スペース | string | 文字列データ(string) | ||
3 | 数字項目 | 外部10進形式 | ゾーン形式数値 | − | decimal | 10進データ(BigDecimal) | |
4 | 内部10進形式 | パック形式数値 | − | decimal | × | ||
5 | 2進形式 | 小数点なし | 符号付(無)2進数 | − | integer | Shortデータ(Short)〜Longデータ(Long) | |
6 | 小数点あり | × | 10進データ(BigDecimal) | ||||
7 | 外部浮動小数点項目 | × | × | ||||
8 | 内部浮動小数点項目 | 4バイト | 単精度データ(Float) | ||||
9 | 8バイト | 倍精度データ(Double) | |||||
10 | 英数字編集項目 | 文字列 | スペース | string | 文字列データ(string) | ||
11 | 数字編集項目 | 文字列 | スペース | string | 文字列データ(string) | ||
12 | 指標データ項目 | × | × | ||||
13 | 日本語項目 | 文字列 | スペース | string | 文字列データ(string) | ||
14 | 日本語編集項目 | 文字列 | スペース | string | 文字列データ(string) | ||
15 | 外部ブール項目 | × | × | ||||
16 | 内部ブール項目 | × | × |
COBOLのデータ項目に別名を設定している場合,設定した別名がバイナリフォーマット定義ファイルの要素名となります。別名を設定していない場合,変換前のCOBOLのデータ名が,そのままバイナリフォーマット定義ファイルの要素名となります。
要素名に別名を設定する方法については,「4.5.4(3) データ項目の設定」を参照してください。
バイナリフォーマット定義ファイルのデータ型に変換するときに,ゾーン形式数値およびパック形式数値を生成する場合は,符号の設定が「カスタム」の状態で生成し,単純内容要素ダイアログの項目に設定します。単純内容要素ダイアログの項目に設定される内容を次の表に示します。
表4-8 属性の設定内容
項番 | 属性 | 設定内容 |
---|---|---|
1 | 符号の設定 | カスタム |
2 | 符号の有無 |
|
3 | 符号の種別 | 符号ビット |
4 | 符号の位置 | 後 |
データ型のサイズ(バイト)は,次の表に示す方法で算出されます。
表4-9 データ型のサイズの算出方法
COBOLのデータ型 | サイズ(バイト) |
---|---|
英字項目 | 桁数と同じです。 |
英数字項目 | |
外部10進形式 | |
内部10進形式 | ((桁数) / 2) + 1 |
2進形式 | 桁数から算出します。
|
英数字編集項目 | 桁数と同じです。 |
数字編集項目 | |
日本語項目 | |
日本語編集項目 |
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