Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド

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10.9.24 J2EEサーバの環境変数の設定

[環境変数の設定]画面を次の図に示します。

図10-49 [環境変数の設定]画面

[図データ]

<この項の構成>
(1) 機能概要
(2) 表示手順
(3) 操作手順
(4) 画面詳細
(5) 注意事項

(1) 機能概要

サーバ起動時の環境変数の情報を設定します。

(2) 表示手順

  1. 運用管理ポータルで[論理サーバの環境設定]アンカーをクリックします。
  2. 次のどちらか一方の操作をします。
    J2EEサーバの場合
    [サーバビュー]タブ−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[<J2EEサーバ名>]をクリックします。
    J2EEサーバクラスタの場合
    [サーバビュー]タブ−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバクラスタ]−[<J2EEサーバクラスタ名>]−[<J2EEサーバ名>]をクリックします。
  3. [環境変数]タブをクリックします。

(3) 操作手順

画面での操作手順を次に示します。

  1. 環境変数を追加または削除する場合,次の操作をします。
    • 追加する場合は,[変数名と値]の欄に,環境変数とその値を入力し,[追加]ボタンをクリックします。そのあと,[有効]欄をチェックします。
    • 削除する場合は,削除したい環境変数の[削除]ボタンをクリックします。
  2. [適用]ボタンをクリックします。
    指定した情報が反映されます。
    エラーが表示された場合は,エラーの内容を確認して[戻る]アンカーをクリックします。指定した内容を見直し,再度[適用]ボタンをクリックします。
    指定した環境変数は,コマンドラインの最後尾に追加されます。

(4) 画面詳細

画面に表示される項目およびボタンについて説明します。

環境変数
有効
該当行の環境変数を設定ファイルに反映するかどうかを指定します。チェックした場合,環境変数の定義が反映されます。チェックしない場合,環境変数の定義は反映されません。
変数名と値
サーバ起動時に設定する環境変数の名称および値を「変数名=値」の形式で指定します。入力できる文字数に上限はありません。変数名は,置換文字列を含めて指定できます。置換文字列については,「7.5.2(3) 置換文字列の指定」を参照してください。同じ環境変数は,重複して指定できません。
また,環境変数の値は,定義済みの環境変数名を含めて指定できます。
定義済みの環境変数名を含めて指定する場合の,指定方法の例を次に示します。
なお,定義済みの環境変数は太字で示してあります。
PATH=%{PATH};C:\userlib
定義済みの環境変数は,「%{変数名}」の形式で記述します。「%{変数名}」は,論理サーバの起動時に,定義済みの環境変数の値に置き換えられます。
例えば,次に示すように環境変数を設定したとします。
AAA=aaa
BBB=%{AAA}/bbb
この場合,環境変数AAAの値と環境変数BBBの値を同時に指定しているため,「%{AAA}」は「aaa」に置き換えられません。このため,環境変数BBBの設定値は「/bbb」になります。
 
  • [追加]ボタン
    環境変数を追加します。
  • [削除]ボタン
    環境変数を削除します。

[適用]ボタン
指定した情報を反映します。

[リセット]ボタン
指定した情報をリセットします。

なお,次の表に示す環境変数は,各論理サーバの設定画面で指定した内容に従って,Management Serverが設定します。これらの環境変数を[環境変数の設定]画面で指定しても,各論理サーバの設定画面で指定した値が有効になります。Management Serverが自動で設定する論理サーバの環境変数は,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「4.1.13 論理サーバの環境変数を設定するときの確認事項」を参照してください。

表10-11 Management Serverが自動的に設定する環境変数

項番 論理サーバの種類 環境変数名 内容
1 パフォーマンストレーサ PRFSPOOL パフォーマンストレーサのトレース出力ディレクトリ
2 スマートエージェント OSAGENT_PORT スマートエージェントが監視するポート番号
3 CTMドメインマネジャ CTMSPOOL CTM実行環境ディレクトリ
OSAGENT_PORT 利用するスマートエージェントのポート番号
PRFSPOOL 利用するパフォーマンストレーサのトレース出力ディレクトリ
4 CTM CTMSPOOL CTM実行環境ディレクトリ
OSAGENT_PORT 利用するスマートエージェントのポート番号
PRFSPOOL 利用するパフォーマンストレーサのトレース出力ディレクトリ
5 SFO PRFSPOOL 利用するパフォーマンストレーサのトレースの出力ディレクトリ
6 J2EE CTMDIR CTMインストールディレクトリ(CTMを使用する場合)
CTMSPOOL CTM実行環境ディレクトリ(CTMを使用する場合)
OSAGENT_PORT 利用するスマートエージェントのポート番号(スマートエージェントを使用する場合)
PRFSPOOL 利用するパフォーマンストレーサのトレースの出力ディレクトリ
7 Webサーバ CCLOGFILEDIR HTTP Serverのログ出力ディレクトリ
CONFIG_PATH HTTP Serverのhttpsd.confパス
PRFSPOOL 利用するパフォーマンストレーサのトレースの出力ディレクトリ
SERVICE_NAME HTTP Serverのサービス名

(5) 注意事項

この画面から指定した環境変数は,運用管理エージェント設定ファイル(adminagent.xml)に指定した環境変数が設定されたあとに適用されます。このため,運用管理エージェント設定ファイルに指定した環境変数と同じ環境変数を指定する場合は,運用管理エージェント設定ファイルに指定した内容に上書きしないように注意してください。

運用管理エージェント設定ファイル(adminagent.xml)の詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「10.5 adminagent.xml(運用管理エージェント設定ファイル)」を参照してください。

例えば,環境変数PATHにユーザ任意のディレクトリパスを追加する場合は,運用管理エージェント設定ファイルで定義したディレクトリパスに,ユーザ任意のディレクトリパスを追加してください。環境変数PATHには論理サーバの起動に必要なディレクトリパスを指定するため,運用管理エージェント設定ファイルで定義したディレクトリパスにユーザ任意のディレクトリパスを上書きすると,正常に動作しなくなるおそれがあります。

OSごとに,実際に設定される環境変数の値の例を次の表に示します。

表10-12 実際に設定される環境変数の値の例

指定値または設定値 Windowsの場合 UNIXの場合
OSで指定した値 PATH=D:\a PATH=/usr/bin
運用管理エージェント設定ファイルで指定した値 PATH=%{cosminexus.home}\a;C:\b PATH=%{cosminexus.home}/a:/tmp/b
[環境変数の設定]画面で指定した値 PATH=D:\c;%{PATH} PATH=/tmp/c:%{PATH}
実際に設定される値 PATH=D:\c;D:\Cosminexus\a;C:\b PATH=/tmp/c:/opt/Cosminexus/a:/tmp/b

定義済みの環境変数(%{PATH})は運用管理エージェント設定ファイルで定義した値に置き換えられます。定義済みの環境変数が置き換えられる際の規則の詳細は,「10.9.24(4) 画面詳細」の「変数名と値」を参照してください。