Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド

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10.9.3 EJBコンテナの設定

[EJBコンテナの設定]画面を次の図に示します。

図10-26 [EJBコンテナの設定]画面

[図データ]

<この項の構成>
(1) 機能概要
(2) 表示手順
(3) 操作手順
(4) 画面詳細

(1) 機能概要

EJBコンテナが起動するときのオプションを設定します。

(2) 表示手順

  1. 運用管理ポータルで[論理サーバの環境設定]アンカーをクリックします。
  2. 次のどちらか一方の操作をします。
    J2EEサーバの場合
    [サーバビュー]タブ−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[<J2EEサーバ名>]をクリックします。
    J2EEサーバクラスタの場合
    [サーバビュー]タブ−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバクラスタ]−[<J2EEサーバクラスタ名>]−[<J2EEサーバ名>]をクリックします。
  3. [コンテナ]タブをクリックします。
  4. [EJB]タブをクリックします。

(3) 操作手順

画面での操作手順を次に示します。

  1. 接続するCTMやタイムアウト時間などを指定します。
  2. [適用]ボタンをクリックします。
    指定した情報が反映されます。
    エラーが表示された場合は,エラーの内容を確認して[戻る]アンカーをクリックします。指定した内容を見直し,再度[適用]ボタンをクリックします。

(4) 画面詳細

画面に表示される項目およびボタンについて説明します。

CTMの設定
接続するCTM
J2EEサーバで利用するCTM(usrconf.propertiesファイルのejbserver.ctm.enabledキー,ejbserver.ctm.CTMDomainキー,ejbserver.ctm.CTMIDキー)を選択します。「設定しない」およびJ2EEサーバと同じホストに定義されているCTMが表示されます。デフォルトは,「設定しない」です。「設定しない」を選択した場合は,CTMは利用されません。

タイムアウト設定
デプロイ時のキュー活性化要求
CTM機能を使用するJ2EEアプリケーションの開始時,J2EEサーバはスケジュールキューを活性化します。このときの待ち時間(usrconf.propertiesファイルのejbserver.ctm.ActivateTimeOutキー)を指定します。単位は「秒」です。「0」を指定した場合は,無限に待ち続けます。デフォルトは,「180」です。
アンデプロイ時のキュー非活性化要求
CTM機能を使用するJ2EEアプリケーションの停止時,J2EEサーバはスケジュールキューを非活性化します。このときの待ち時間(実行中のリクエストの完了待ち)(usrconf.propertiesファイルのejbserver.ctm.DeactivateTimeOutキー)を指定します。単位は「秒」です。「0」を指定した場合は,無限に待ち続けます。デフォルトは,「180」です。

キューの設定
キューサイズ
CTM機能を使用するJ2EEアプリケーションのデプロイ時に,J2EEサーバが生成するスケジュールキューの長さ(usrconf.propertiesファイルのejbserver.ctm.QueueLengthキー)を1〜32767の整数で指定します。指定を省略した場合は,CTMデーモンが持つキューの長さが有効になります。デフォルトは,「なし」です。
リクエストの優先順位
CTM内のキューに滞留したリクエストを引き出すときの優先順位(usrconf.propertiesファイルのejbserver.client.ctm.RequestPriorityキー)を,1〜8の整数で指定します。値が小さいほど優先順位は高くなります。デフォルトは,「4」です。

監視スレッドの起動間隔の設定
Stateful Session Beanのタイムアウト監視間隔
Stateful Session Beanのタイムアウトやプールの状態を監視するスレッドの起動間隔(usrconf.propertiesファイルのejbserver.container.remove.scan.intervalキー)を指定します。「設定しない」を選択,または入力フィールドを選択して値を入力します。指定できる値は,1〜153722867280912の整数です。単位は「分」です。「設定しない」を適用した場合は,この機能による監視は実行されません。デフォルトは,「5分」です。
Enterprise Beanのタイムアウト監視間隔
Enterprise Beanのタイムアウトやプールの状態を監視するスレッドの起動間隔(usrconf.propertiesファイルのejbserver.container.passivate.scan.intervalキー)を指定します。「設定しない」を選択,または入力フィールドを選択して値を入力します。指定できる値は,1〜2147483の整数です。単位は「秒」です。「設定しない」を適用した場合は,この機能による監視は実行されません。デフォルトは,「設定しない」です。

サーバとの接続
タイムアウト時間
クライアントとサーバ間の通信タイムアウト時間(usrconf.propertiesファイルのejbserver.rmi.request.timeoutキー)を指定します。「設定しない」を選択,または入力フィールドを選択して値を入力します。指定できる値は,1〜86400の整数です。単位は「秒」です。「設定しない」を指定した場合は,この機能による監視は実行されません。デフォルトは,「設定しない」です。86400より大きい値を指定した場合,デフォルト値が設定されます。

Timer Serviceの設定
タイムアウトメソッドのコールバックのリトライ回数
EJBコンテナがタイムアウトメソッドのコールバックに失敗した場合に,リトライする回数(usrconf.propertiesファイルのejbserver.ejb.timerservice.retryCountキー)を指定します。「設定しない」を選択,または入力フィールドを選択して値を入力します。指定できる値は,1〜2147483646の整数です。デフォルトは,「1回」です。「設定しない」を指定した場合は,タイムアウトメソッドをリトライしません。
タイムアウトメソッドのコールバックのリトライ間隔
EJBコンテナがタイムアウトメソッドのコールバックに失敗した場合に,リトライする間隔(usrconf.propertiesファイルのejbserver.ejb.timerservice.retryIntervalキー)を1〜604800の整数で指定します。単位は「秒」です。デフォルトは,「5秒」です。
タイムアウトメソッドのコールバックの最大スレッド数
EJBタイマがタイムアウトして,EJBコンテナがタイムアウトメソッドをコールバックする際の,J2EEサーバ全体での最大スレッド数(usrconf.propertiesファイルのejbserver.ejb.timerservice.maxCallbackThreadsキー)を1〜100の整数で指定します。デフォルトは,「1」です。

オプション
J2EEアプリケーションの呼び出し方式
J2EEアプリケーションを呼び出すときの呼び出し方法(usrconf.propertiesファイルのejbserver.rmi.localinvocation.scopeキー)を指定します。デフォルトは,「アプリケーションをまたぐ場合にリモート呼び出し(app)」です。
  • 全てリモート呼び出し(none)
    java:comp/envでルックアップされるすべてのメソッド呼び出しはリモート呼び出しになります。
  • アプリケーションをまたぐ場合にリモート呼び出し(app)
    アプリケーション内のすべてのメソッド呼び出しはローカル呼び出しに,アプリケーション間のメソッド呼び出しはリモート呼び出しになります。
  • 全てローカル呼び出し(all)
    サーバ内のすべてのメソッド呼び出しはローカル呼び出しになります。
ダイナミックローディング
ダイナミッククラスローディング機能を利用するかどうか(usrconf.propertiesファイルのejbserver.DynamicStubLoading.Enabledキー)を指定します。デフォルトは,「しない」です。
  • する
    ダイナミッククラスローディング機能を利用します。EJBオブジェクトのスタブ,およびEJBHomeオブジェクトのスタブをEJBクライアントのユーザクラスパスに指定する必要はありません。
  • しない
    ダイナミッククラスローディング機能を利用しません。EJBオブジェクトのスタブ,およびEJBHomeオブジェクトのスタブをダウンロードし,EJBクライアントのユーザクラスパスに指定してください。
Stateful Session Beanの非活性化/活性化機能の利用
Stateful Session Beanの非活性化/活性化機能を動作させるかどうか(usrconf.propertiesファイルのejbserver.stateful.passivate.switchキー)を指定します。デフォルトは,「しない」です。
リモートインタフェースの参照渡し
リモートインタフェースを持つEJBのメソッド呼び出しで,引数および戻り値を値渡し(pass by value)ではなく参照渡し(pass by reference)にするかどうか(usrconf.propertiesファイルのejbserver.rmi.passbyreferenceキー)を指定します。デフォルトは,「しない」です。
「J2EEアプリケーションの呼び出し方式」で設定された範囲を超えた呼び出しをした場合,参照渡しの指定は無効になります。参照渡しでは,値をコピーして生成するコストを削減できますが,渡された参照を用いて元の値を変更できるため注意が必要です。
ホストの固定
一つのマシンに複数のアドレスが割り当てられている場合に,EJBコンテナで使用するアドレスを特定のアドレスに割り当てるかどうか(usrconf.propertiesファイルのvbroker.se.iiop_tp.hostキー)を指定します。デフォルトは,「しない」です。
J2EEサーバに未決着トランザクションが残っている状態でこの項目の設定内容を変更すると,未決着トランザクションが解消されないおそれがあります。
また,[トランザクションの設定]画面で,ライトトランザクション機能を無効にしている場合,この項目の値を変更して[適用]ボタンをクリックすると,メッセージが表示されます。なお,変更内容は反映されます。
  • する
    「運用管理ドメインの構成定義」で定義したホストがネットワーク参照できるホストまたはIPアドレスに対してだけ,接続を受け付けます。
  • しない
    すべてのローカルアドレスに対する接続を受け付けます。
  • ループバックアドレス
    ループバックアドレス(localhost)に対して接続を受け付けます。
インプロセスネーミングサービスを使用する場合,「する」または「ループバックアドレス」を選択すると,インプロセスネーミングサービスが使用するアドレスも固定されます。
また,J2EEサーバを構築したホストのホスト名が「localhost」の場合は,「する」または「ループバックアドレス」のどちらを選択してもJ2EEサーバの起動時にタイムアウトが発生します。
通信ポート番号
EJBコンテナの通信ポート番号(usrconf.propertiesファイルのvbroker.se.iiop_tp.scm.iiop_tp.listener.portキー)を指定します。デフォルトは,「自動」です。
「自動」を選択した場合は,空いているポート番号が自動的に割り当てられます。

[適用]ボタン
指定した情報を反映します。

[リセット]ボタン
指定した情報をリセットします。