Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 互換編

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3.7.8 Webコンテナサーバの作業ディレクトリ

Webコンテナサーバは作業ディレクトリ中にサーバ名やWebアプリケーションのコンテキストルート名,WARファイル中のファイルなどを用いてディレクトリやファイルを生成します。ディレクトリ名やファイル名,パス全体の長さには上限があり,作業ディレクトリ全体がパス全体の上限に収まらないとWebコンテナサーバは正常に動作できません。ここでは,Webコンテナサーバの作業ディレクトリの構成と作業ディレクトリのパス長の見積もり式を説明します。

<この項の構成>
(1) 作業ディレクトリの構成
(2) 作業ディレクトリのパス長の見積もり式

(1) 作業ディレクトリの構成

Webコンテナサーバの作業ディレクトリは,Webコンテナサーバが動作する上で必要な作業領域です。この領域には,ユーザ定義ファイル,ログ,Webアプリケーションなどの情報が格納されます。

Webコンテナサーバには,次の作業ディレクトリがあります。

上記の作業ディレクトリの構成についてそれぞれ説明します。

ディレクトリ構成を図で示したあと,各ディレクトリを説明します。なお,図中の番号と説明の番号は対応しています。

(a) Webアプリケーション

Webアプリケーションのディレクトリ構成を次の図に示します。

図3-5 Webアプリケーションのディレクトリ構成

[図データ]

  1. WARファイル名の拡張子(.war)を除いた名前のディレクトリが作成されます。
  2. WARファイルに含まれているファイルがここに解凍されます。
(b) JSP用一時ディレクトリ

JSP用一時ディレクトリのディレクトリ構成を次の図に示します。

図3-6 JSP用一時ディレクトリのディレクトリ構成

[図データ]

  1. WARファイル名の拡張子(.war)を除いた名前のディレクトリが作成されます。
  2. JSPをコンパイルして作成されたクラスファイルが格納されます。JSPのファイル名に英数字以外の文字が含まれている場合は,それぞれ6文字の文字列に置き換えられます。また,ファイル名が数字で始まる場合は1文字付加されます。

(2) 作業ディレクトリのパス長の見積もり式

作業ディレクトリのパス長の見積もり式は次のようになります(単位:バイト)。これらの式がすべて満たされるように,各種パラメタを調整してください。なお,見積もり式中の「最大パス長」とは,OSで規定されているパス長の制限のことです。OSのパス長の制限については,ご使用のOSのドキュメントなどで確認してください。

注※
ご使用のOSがWindowsの場合,最大パス長は259バイトです。

(凡例)
A:インストールディレクトリのパスの長さ
A':JSP用一時ディレクトリまでのパスの長さ
B:最も長いサーバ名の長さ
C:最も長いコンテキストルートの長さ
D:WARファイル内で最も長いパスの長さ
E:最も長いJSPのファイル名(WARファイル内のパスを含む。英数字以外を含む場合は英数字以外の文字×6で換算。JSPファイルが数字で始まる場合は1を加算)の長さ