Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 互換編
ベーシックモードを使用する場合,データソースを使用してデータベースに接続できます。データソースを利用して接続できるデータベースには,HiRDB,Oracle9iがあります。なお,データソースを使用する場合,データベースとの接続にはDABroker Libraryを使用します。また,使用できるトランザクションの種類は,ローカルトランザクションだけとなります。
- 注意
- データソースもDB Connectorと同様の使用方法でJ2EEアプリケーションから利用できますが,データベース接続には1.4モードでのDB Connectorの使用をお勧めします。DB Connectorを利用したデータベース接続は,データソースを利用したデータベース接続と比較して,トランザクション管理のパフォーマンスを向上できます。
- また,データベース接続にデータソースを使用できるのは,J2EEサーバの動作モードがベーシックモードの場合だけです。1.4モードでデータベースに接続する場合には,DB Connectorを使用してください。
- アプリケーションサーバでは,データソースからDB Connectorへの移行をサポートしています。データソースからDB Connectorへの移行方法については,「2.6 データソースからDB Connectorへの移行方法」を参照してください。
運用管理ポータルでシステムを構築する場合と,ファイル編集とコマンド実行でシステムを構築する場合で,データソースの設定方法が異なります。それぞれの設定方法について説明します。
- <この項の構成>
- (1) 運用管理ポータルでシステムを構築する場合
- (2) ファイル編集とコマンド実行でシステムを構築する場合
(1) 運用管理ポータルでシステムを構築する場合
運用管理ポータルでは,開発環境(サーバ管理コマンドが動作する環境)で設定したデータソースを,運用環境(データソースを使用する環境)に移す作業をサポートしています。開発環境でサーバ管理コマンドを使用してデータソースのプロパティの設定,接続の確認などを実施したあとで,運用管理ポータルを使用して運用環境にデータソースをインポートします。
データソースの設定の流れを次の図に示します。
図2-2 データソースの設定の流れ(運用管理ポータルでのシステム構築)
図中の1.〜5.について説明します。なお,ここでは,開発環境と運用環境は,同じホストにある別々のJ2EEサーバ上にあると仮定して説明します。
- 開発環境で,サーバ管理コマンドを使用してデータソースをインポートします。
cjimportresコマンドを使用して,データソースをインポートします。
- 開発環境で,サーバ管理コマンドを使用してデータソースのプロパティを定義します。
cjgetrespropコマンドでデータソース属性ファイルを取得し,ファイル編集後に,cjsetrespropコマンドで編集内容を反映させます。
なお,使用するデータベースの種類によって,プロパティの定義内容が異なります。
- 開発環境で,サーバ管理コマンドを使用してデータソースの接続テストを実施します。
cjtestresコマンドを使用して,データソースの接続テストを実施します。
- 運用環境で設定済みのデータソースから,サーバ管理コマンドを使用してデータソース属性ファイルを取得します。
cjgetrespropコマンドを使用して,データソース属性ファイルを取得します。
- 参考
- 同一のデータソースは,同一のJ2EEサーバにインポートできません。開発環境のJ2EEサーバと運用環境のJ2EEサーバが同一の場合は,運用環境のJ2EEサーバにデータソースをインポートする前に,開発環境のJ2EEサーバにあるデータソースを削除してください。
- 開発環境のホストと運用環境のホストが異なる場合には,開発環境のホストにあるデータソースを運用環境のホストに移動してください。
開発環境のホストにあるデータソースからcjgetrespropコマンドでデータソース属性ファイルを取得し,データソース設定ファイルを用意します。データソース設定ファイルの格納場所を次に示します。
Windowsの場合
<製品のインストールディレクトリ>\CC\admin\templates
UNIXの場合
/opt/Cosminexus/CC/admin/templates
取得および用意したデータソース属性ファイルとデータソース設定ファイルを,運用環境のホスト(Management Server稼働ホスト)にコピーします。
- 運用管理ポータルの「論理サーバのアプリケーション管理」で,運用環境のJ2EEサーバにデータソースをインポートします。
[データソースのインポート]画面で,データソースをインポートします。なお,インポート時に指定するファイルは,JDBCドライバファイル,データソース属性ファイル,およびデータソース設定ファイルです。JDBCドライバファイルはJDBCドライバのクラスライブラリファイル,属性ファイルと設定ファイルはリソースのプロパティや使用するドライバのクラスなどの情報を定義したファイルです。
(2) ファイル編集とコマンド実行でシステムを構築する場合
ファイル編集とコマンド実行でシステムを構築する場合,サーバ管理コマンドを使用してデータソースのプロパティの設定,接続の確認などを実施してください。
データソースの設定手順を次の図に示します。
図2-3 データソースの設定手順(ファイル編集とコマンド実行でのシステム構築)
図中の1.〜3.について説明します。
- サーバ管理コマンドを使用してデータソースをインポートします。
cjimportresコマンドを使用して,データソースをインポートします。
- サーバ管理コマンドを使用してデータソースのプロパティを定義します。
cjgetrespropコマンドでデータソース属性ファイルを取得し,ファイル編集後に,cjsetrespropコマンドで編集内容を反映させます。
なお,使用するデータベースの種類によって,プロパティの定義内容が異なります。
- サーバ管理コマンドを使用してデータソースの接続テストを実施します。
cjtestresコマンドを使用して,データソースの接続テストを実施します。
- 参考
- 次のような場合,データソースをインポートすることで,効率良くデータソースを設定できます。
- 開発環境で設定したデータソースを,運用環境にインポートして使用する場合
- 運用環境ですでに動いているデータソースを,増設したJ2EEサーバにインポートして使用する場合
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