Cosminexus V9 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)

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6.3.4 タグの属性値に指定するExpressionに関する注意事項

ここでは,タグの属性値に指定するExpressionに関する注意事項,JSPトランスレーション下位互換機能の使用有無によるJSPのコンパイルの動作の差異,およびJSPトランスレーション下位互換機能の定義について説明します。

<この項の構成>
(1) 注意事項
(2) JSPトランスレーション下位互換機能の使用有無によるJSPのコンパイルの動作の差異
(3) JSPトランスレーション下位互換機能の定義

(1) 注意事項

タグの属性値にExpressionを指定する場合,「"<%= scriptlet_expr %>"」または,「'<%= scriptlet_expr %>'」と指定します。

タグの属性値が,「"<%=」(または「'<%=」)で開始していて「%>"」(または「%>'」)で終了していない場合,07-00より前のバージョンでは,「"」(または「'」)で囲まれた値を文字列として扱います。例えば,「%>」と「"」の間に,任意の文字列がある場合は,「"」で囲まれた値を文字列として扱います。しかし,07-00以降のバージョンでは,「%>"」(または「%>'」)を属性値の末尾として扱うため,JSPトランスレーション時にエラーになります。

タグの属性値が,「"<%=」(または「'<%=」)で開始していて「%>"」(または「%>'」)で終了していない場合は,必ずJSPトランスレーション下位互換機能を設定してください。

(2) JSPトランスレーション下位互換機能の使用有無によるJSPのコンパイルの動作の差異

07-00以降のバージョンで,JSPトランスレーション下位互換機能を使用するときと使用しないときの,コンパイルの動作の差異を次に示します。

タグの属性値が「"<%=」(または「'<%=」)で開始していて,「%>"」(または「%>'」)で終了していない場合
  • JSPトランスレーション下位互換機能を使用する
    「"」(または,「'」)で囲まれた属性値を,文字列として処理する。
  • JSPトランスレーション下位互換機能を使用しない
    「"」(または,「'」)で囲まれた属性値を,Expressionとして処理する。

(3) JSPトランスレーション下位互換機能の定義

JSPトランスレーション下位互換機能の定義は,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に次のパラメタを指定します。

webserver.jsp.translation.backcompat.tag.rtexprvalueTerminate
タグの属性値が,「"<%=」または「'<%=」で開始しており,「%>"」(「'<%」で開始した場合は「%>'」)で終了していない属性値の「"」(または「'」)で囲まれた値を文字列として扱うかどうかを指定します。

簡易構築定義ファイル,および指定するパラメタの詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」を参照してください。