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13.1.7 Javaのラッパ例外クラスからフォルトへのマッピング

Javaのラッパ例外クラスからWSDLのフォルト(wsdl:fault要素,一つのwsdl:part子要素を持つwsdl:message要素,およびXML Schemaのグローバル要素宣言)へのマッピングについて説明します。

<この項の構成>
(1) マッピング
(2) ラッパ例外クラスの条件
(3) ラッパ例外クラス名の条件
(4) 名前衝突時の動作

(1) マッピング

Javaのラッパ例外クラスとフォルトは,JAX-WS 2.1仕様に従ってマッピングされます。マッピング例を次の図に示します。

図13-8 例外クラスとフォルトのマッピング例

[図データ]

ラッパ例外クラスからフォルトへのマッピング規則を次に示します。

(2) ラッパ例外クラスの条件

ラッパ例外クラスの条件を示します。

(3) ラッパ例外クラス名の条件

ラッパ例外クラス名には,次の表に示すすべての条件を満たす文字列を記述できます。ラッパ例外クラス名は,アノテーションを指定してもWSDL内で使用されるため,次の表の条件に従う必要があります。

表13-8 ラッパ例外クラス名に記述できる文字列の条件

項番 条件 不正な文字列の例 不正な文字列を指定した場合の動作
1 半角英数字(0〜9,A〜Z,a〜z),およびアンダースコア(_)だけを使用した文字列 日立_exception 動作は保証されません(エラーメッセージは表示されません)。
2 Java言語仕様で定められているJava識別子の命名規則に従った文字列 abstract aptコマンド実行時にコンパイルエラーとなり,終了します。詳細は,JDKのドキュメントを参照してください。

(4) 名前衝突時の動作

フォルトbeanの名前は,パッケージ内でユニークにする必要があります。ただし,大文字/小文字の違いは無視されます。フォルトbeanが,パッケージ内で同時に生成されるJavaBeanと名前衝突した場合,標準エラー出力とログにエラーメッセージが出力されます(KDJW61065-E)。

すでに存在するクラスと名前が重複していた場合,上書きされます。ただし,そのクラスがaptコマンドの引数に含まれている場合は,aptコマンドでエラーチェックされます。

フォルトbeanからマッピングするグローバル要素(ローカル名および名前空間)は,WSDL内でユニークにする必要があります。ユニークでない場合の動作は保証されません。