Cosminexus アプリケーションサーバ V8 Webサービス開発の手引

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12.1.5 メッセージのパートからパラメタおよび戻り値へのマッピング(non-wrapperスタイルの場合)

WSDLのメッセージのパート(wsdl:message要素のwsdl:part子要素)からJavaのメソッドのパラメタおよび戻り値へのマッピングについて説明します。

ここでは,non-wrapperスタイルの場合について説明します。

<この項の構成>
(1) マッピング
(2) パート名の条件
(3) 複数のパートから同じグローバル要素を参照している場合の扱い
(4) パラメタへのマッピングの注意事項
(5) 戻り値へのマッピングの注意事項

(1) マッピング

non-wrapperスタイルの場合,WSDLのメッセージのパートと,Javaメソッドのパラメタおよび戻り値がマッピングされます。マッピング例を次の図に示します。

図12-5 メッセージのパートとパラメタおよび戻り値のマッピング例(non-wrapperスタイル)

[図データ]

マッピングするときに,メッセージのパート名(wsdl:part要素のname属性)の先頭文字は小文字に変換されます。

(変換前)PartName   (変換後)partName

(2) パート名の条件

パート名には,次の表に示すすべての条件を満たす文字列を記述できます。ただし,バインディング宣言でカスタマイズする場合は,XML Schema仕様のxsd:NCName型として使用できる文字列を記述できます。

表12-12 パート名に記述できる文字列の条件(non-wrapperスタイル)

項番 条件 不正な文字列の例 不正な文字列を指定した場合の動作
1 半角英数字(0〜9,A〜Z,a〜z),およびアンダースコア(_)だけを使用した文字列 日立_part 動作は保証されません(エラーメッセージは表示されません)。
2 Javaの予約語以外の文字列 abstract 標準エラー出力とログにエラーメッセージが出力され,処理が終了されます(KDJW51017-E)。
3 先頭が数字以外の文字列 1User_part 標準エラー出力とログにエラーメッセージが出力され,処理が終了されます(KDJW51029-E)。

注※
「Abstract」のように,Java予約語の先頭文字を大文字にした文字列も記述できません(マッピングによって先頭文字が小文字に変換されるため)。

(3) 複数のパートから同じグローバル要素を参照している場合の扱い

WSDL内でinputメッセージまたはoutputメッセージに出現するパートを複数記述した場合,パート名が同じで,かつ参照先のグローバル要素が同じときにだけ,同じパートとして扱われます。

パート名,参照先のグローバル要素のどちらかが異なる場合は,別のパートとして扱われます。

(4) パラメタへのマッピングの注意事項

(5) 戻り値へのマッピングの注意事項

outputメッセージでoutのパートが1個だけの場合,メソッドの戻り値へマッピングされます。outのパートが2個以上の場合,戻り値にマッピングされません。