Cosminexus ビジネスプロセス管理/エンタープライズサービスバス V8 サービスプラットフォーム 開発ガイド

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4.1 電文フォーマットとデータ変換

サービスリクエスタ,サービスアダプタ,およびサービス部品の間でやり取りされる電文とその形式(電文フォーマット),およびデータ変換の概要について説明します。

<この節の構成>
(1) 電文の種類
(2) 電文フォーマット
(3) データ変換

(1) 電文の種類

サービスリクエスタからサービスアダプタを経由して,サービス部品の実行を要求するための電文を要求電文といいます。

逆に,サービスアダプタを経由して,サービス部品の実行結果をサービスリクエスタに応答するための電文を応答電文といいます。

(2) 電文フォーマット

サービスリクエスタ,サービスアダプタ,およびサービス部品の間でやり取りされる電文の形式を電文フォーマットといいます。

サービスアダプタには,リクエストを受け付けるための標準的な電文フォーマットがあります。これを標準電文といいます。また,サービス部品独自の電文のフォーマットをサービス部品電文といいます。サービス部品電文には,データベースの操作をサービス部品として利用する場合のデータベース側の電文フォーマットであるDBアダプタ電文があります。

電文フォーマットを定義したファイルを,電文フォーマット定義ファイルといいます。

電文フォーマット定義ファイルには,扱うデータによってXMLフォーマット定義ファイルとバイナリフォーマット定義ファイルの2種類があります。電文フォーマット定義ファイルの種類については,「4.2 電文フォーマットの種類」を参照してください。

(3) データ変換

通常は,サービスリクエスタからサービス部品の呼び出し要求があった場合は,標準電文でサービス部品を呼び出せます。しかし,サービスリクエスタから受け付けた要求電文(電文フォーマットは標準電文)でサービス部品を呼び出せない場合,要求電文の電文フォーマットをサービス部品の電文フォーマット(サービス部品電文)に変換する必要があります。この変換をデータ変換といいます。同様に,サービス部品からの応答電文をサービスリクエスタに返せない場合も,電文フォーマットを変換して標準電文の電文フォーマットに変換する必要があります。

データ変換の定義方法については,「7. データ変換の定義」を参照してください。

サービスアダプタを利用する場合のサービスリクエスタとサービス部品間の電文の流れを次の図に示します。

図4-1 サービスリクエスタとサービス部品間の電文の流れ(サービスアダプタを利用する場合)

[図データ]

DBアダプタを利用する場合は,標準電文とDBアダプタ電文の流れになります。電文の流れは,基本的にはサービスアダプタと同様です。

DBアダプタを利用する場合のサービスリクエスタとサービス部品(データベース)間の電文の流れを次の図に示します。

図4-2 サービスリクエスタとサービス部品間の電文の流れ(DBアダプタを利用する場合)

[図データ]