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uCosminexus Application Runtime for Spring Boot ユーザーズガイド


15.1 トレース機能の概要

トレース機能とは,Spring Frameworkを利用したシステムで,リクエスト実行中の性能影響個所や障害発生個所の特定を手助けする機能です。Spring Frameworkと他システムの入り口・出口には,多くのトレース取得ポイントが設定されています。

メモ

Spring Frameworkの内部処理の調査は,スレッドダンプなどを活用してください。

トレース機能を使用するための前提条件,トレース取得ポイントおよびトレースの種類について説明します。

トレース機能使用時の前提条件

本製品はSpring BootのAutoConfigure機能が有効な場合に,トレースを取得します。

また,ホストアドレスにIPv4のアドレスを割り当ててください。IPv4アドレスおよびIPv6アドレスの両方を持つホストで稼働させる場合,java.net.preferIPv6Addressesはデフォルト値(false)のままにします。

トレース取得ポイント

本製品のトレース取得ポイントは,形式(実行可能JAR/WAR形式またはWARデプロイ形式)ごとに異なります。詳細を次の図に示します。

図15‒1 本製品のトレース取得ポイント(実行可能JAR/WAR形式)

[図データ]

図15‒2 本製品のトレース取得ポイント(WARデプロイ形式)

[図データ]

トレースの種類

本製品で取得するトレースの種類を次の表に示します。

表15‒1 本製品で取得するトレースの種類

取得するトレースの種類

トレースの説明

トレース機能初期化処理のトレース

詳細は,「15.4 トレース機能初期化処理のトレース」を参照してください。

なお,WARデプロイ形式を使用する場合,トレースは取得されません。また,Spring WebFluxを使用する場合,一部のトレースは取得されません。

サーバの開始時および終了時のトレース

詳細は,「15.5 サーバの開始時および終了時のトレース」を参照してください。

アプリケーションの開始時および終了時のトレース

詳細は,「15.6 アプリケーションの開始時および終了時のトレース」を参照してください。

なお,Spring WebFluxを使用する場合は取得されません。

Beanのトレース

詳細は,「15.7 Beanのトレース」を参照してください。

ApplicationContext初期化および停止時のトレース

詳細は,「15.8 ApplicationContext初期化時および停止時のトレース」を参照してください。

HTTPリクエストのトレース

詳細は,「15.9 HTTPリクエストのトレース」を参照してください。

なお,Spring WebFluxを使用する場合,一部のトレースは取得されません。

HTTPセッションのトレース

詳細は,「15.10 HTTPセッションのトレース」を参照してください。なお,Spring WebFluxを使用する場合は取得されません。

JAX-RSクライアントのトレース

詳細は,「15.11 JAX-RSクライアントのトレース」を参照してください。

RestTemplateのトレース

詳細は,「15.12 RestTemplateのトレース」を参照してください。

WebClientのトレース

詳細は,「15.13 WebClientのトレース」を参照してください。

データベースアクセスのトレース

詳細は,「15.14 データベースアクセスのトレース」を参照してください。

JdbcTemplateのトレース

詳細は,「15.15 JdbcTemplateのトレース」を参照してください。

重要

セキュリティマネージャが有効な環境での動作は保証しません。