3.1 JavaVMでのトラブルシューティング
ここでは,JavaVMのトラブルの原因の切り分けに使用する資料と,代表的なトラブル事象の原因の切り分けの方法について説明します。
JavaVMを実行しているプロセスで想定されるトラブルには,次に示す種別があります。
-
JavaVMを実行しているプロセスが異常終了します。
-
JavaVMを実行しているプロセスの応答が返らなくなります。
-
JavaVMを実行しているプロセスの応答は返りますが,応答時間が長くなります。
-
メモリ不足によって,プロセスが終了します。
トラブル種別ごとに取得する資料を,次の表に示します。
項番 |
資料の種類 |
トラブル種別 |
|||
---|---|---|---|---|---|
プロセスダウン |
プロセスハングアップ (無応答) |
スローダウン |
OutOfMemory (メモリ不足) |
||
1 |
エラーリポートファイル |
○ |
− |
− |
○※ |
2 |
coreダンプ/スタックトレースファイル |
○ |
○※ |
○ |
○※ |
3 |
JavaVMのスレッドダンプファイル |
− |
○ |
○ |
○ |
4 |
JavaVMログファイル |
○ |
○ |
○ |
○ |
5 |
標準出力と標準エラー出力 |
○ |
○ |
○ |
○ |
- (凡例)
-
○:取得します。
−:取得しません。
- 注※
-
発生個所によっては資料が取得できない場合があります。
資料の説明と取得方法を次の表に示します。
項番 |
資料の種類 |
説明 |
取得方法の参照先 |
---|---|---|---|
1 |
JavaVMがダウンした場合に出力されます。 |
||
2 |
プロセスのメモリイメージがダンプ出力されます。 また,ダンプからスレッドのスタック状態が出力されます。 |
||
3 |
JavaVMの稼働情報やスレッドのスタック状態が出力されます。 |
||
4 |
JavaVMのGC活動情報を含むトラブルシュート情報がJavaVMログファイルに出力されます。 |
||
5 |
JavaVMのメッセージやエラーメッセージが出力されます。 |
※ |
- 注※
-
お客さまが使用するシステムの取得方法に従ってください。
取得した資料を使用して,トラブルの原因を判別します。資料の詳細内容については,それぞれ次の表に示す個所を参照してください。
項番 |
資料の種類 |
説明 |
---|---|---|
1 |
エラーリポートファイル |
「7.4 日立JavaVMが出力するメッセージログ(標準出力およびエラーリポートファイル)」を参照してください。 |
2 |
coreダンプ/ スタックトレースファイル |
※ |
3 |
JavaVMのスレッドダンプファイル |
「7.1 日立JavaVMのスレッドダンプ」を参照してください。 |
4 |
JavaVMログファイル |
「7.3 JavaVMログ(JavaVMログファイル)」を参照してください。 |
5 |
標準出力と標準エラー出力 |
※ |
- 注※
-
保守員が使用する資料ですが,トラブルの原因を判別できることがあります。「3.1.2 トラブル事象別の原因切り分け方法」参照してください。