1.1.2 拡張機能の概要
日立JavaVMが提供する拡張機能の概要を次の表に示します。
各機能の詳細は,「4. 日立JavaVMの機能詳細」を参照してください。
機能 |
概要 |
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クラス別統計機能 |
クラスごとに,参照関係にあるクラスのインスタンスの情報(クラス別統計情報)を拡張スレッドダンプに出力できます。 |
インスタンス統計機能※ |
クラスごとに,クラスのインスタンスの数やインスタンスの合計サイズを拡張スレッドダンプに出力できます。 |
STATICメンバ統計機能※ |
クラスごとに,staticメンバが持つインスタンスの合計サイズを拡張スレッドダンプに出力できます。 |
参照関係情報出力機能※ |
指定したクラスのインスタンスの参照関係を,先頭から順番に拡張スレッドダンプに出力できます。 |
統計前のGC選択機能※ |
クラス別統計情報の出力前に実行する処理を選択できます。 |
Tenured領域内不要オブジェクト統計機能※ |
Tenured領域内で不要となったオブジェクトを特定できます。 |
Tenured増加要因の基点オブジェクトリスト出力機能※ |
Tenured領域内不要オブジェクト統計機能を使って特定した,不要なオブジェクトの基点となるオブジェクトの情報を拡張スレッドダンプに出力できます。 |
クラス別統計情報解析機能 |
拡張スレッドダンプファイルに出力されたクラス別統計情報をCSV形式で出力できます。 |
Survivor領域の年齢分布情報出力機能 |
CopyGC実行時に,Survivor領域の使用状況が調査できます。この情報は,メモリサイズのチューニングに使用できます。 |
JITコンパイル時のCヒープ確保量の上限値設定機能 |
JITコンパイルで使用するCヒープのサイズに上限値を設定できます。上限値を超えた場合は,JITコンパイルが中止され,以降のコンパイルはインタプリタ方式で実行されます。これによって,JavaVMの強制終了を防ぎ,システムの停止を抑止できます。 |
スレッド数の上限値設定機能 |
使用できるスレッド数に上限値を設定できます。あらかじめ使用するスレッド数の上限を把握し,その数を基にCヒープに割り当てるメモリサイズを決定することで,Cヒープ不足の発生を防止します。 |
ファイナライズ滞留解消機能 |
ファイナライズ処理の滞留を解消し,OS資源の解放遅れなどの発生を抑止できます。 |
ログファイルの非同期出力機能 |
ログのファイル出力を非同期で実行できます。ログのファイル出力処理を専用で実行するスレッドを用意し,ログ出力以外の処理を実行するスレッドと処理のタイミングを合わせることなく,ログファイルを出力できます。 |
圧縮オブジェクトポインタ機能 |
Javaアプリケーションによって作成されるJavaオブジェクトのサイズを圧縮することで,Javaアプリケーションのメモリ使用効率を向上できます。 |
- 注※
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クラス別統計情報を出力するクラス別統計機能の一つです。