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 ボリュームミラーリング クイックリファレンス 


1.12.2 別のストレージシステムのボリュームで使用する

GADペアを削除し、正サイトと副サイトのストレージシステムのボリュームを、それぞれ別の用途で使用するための手順の流れを次に示します。

〈この項の構成〉

(1) GADペアを削除する

最初に、GADペアを削除します。

(2) 仮想属性にGAD予約が割り当てられたボリュームを別の用途で使用できるようにする

GADペアを削除すると、一方のボリュームの仮想属性にGAD予約が割り当てられます。セカンダリボリュームとしてペアを削除されたボリューム(仮想属性にGAD予約が割り当てられたボリューム)は、raidcom get ldevコマンドのVIR_LDEV(仮想LDEV ID)に「ffff」と表示されます。

  1. 仮想属性にGAD予約が割り当てられたボリュームへのLUパスを削除します。

  2. GAD予約を解除します。

    コマンド例:

    LDEV ID(0x4444)の仮想属性に割り当てられているGAD予約を解除します。

    raidcom unmap resource -ldev_id 0x4444 -virtual_ldev_id reserve

    GAD予約を解除したボリュームは、仮想LDEV IDが削除されているボリュームに変わります。仮想LDEV IDが削除されているボリュームは、raidcom get ldevコマンドのVIR_LDEV(仮想LDEV ID)に「fffe」と表示されます。

  3. ボリュームを使用するリソースグループにLDEV IDを予約します。

    コマンド例:

    リソースグループ#0に、LDEV ID(0x4444)を予約します。

    raidcom add resource -resource_name meta_resource -ldev_id 0x4444

  4. ボリュームの仮想LDEV IDを設定します。

    メモ

    設定する仮想LDEV IDは、ボリュームを使用するストレージシステム内でユニークな仮想LDEV_IDである必要があります。同じシリアル番号とモデルを持つその他のストレージシステムまたは仮想ストレージマシンで同じ仮想LDEV IDが使用されている場合は、ボリュームの区別が付かず、最悪の場合にはサーバで矛盾を検出するおそれがあります。

    コマンド例:

    ボリューム(0x4444)に仮想LDEV ID 0x5555を設定します。

    raidcom map resource -ldev_id 0x4444 -virtual_ldev_id 0x5555

  5. ボリュームを新たに使用するポートとホストグループを指定して、LUパスを設定します。

(3) プライマリボリュームとして使用されていたボリュームを別の用途で使用できるようにする

GADペアを削除すると、プライマリボリュームとしてペアを解除されたボリュームは、継続してボリュームとして使うことができます。そのまま使用できるボリュームは、raidcom get ldevコマンドのVIR_LDEV(仮想LDEV ID)に「ffff」や「fffe」以外が表示されているか、もしくはVIR_LDEVが表示されません。

ただし、ボリュームを別のリソースグループ(仮想ストレージマシン)に移動し、サーバから別のボリュームとして認識させて使用する場合には、次の手順を実行します。

  1. ボリュームへのLUパスを削除します。

  2. 仮想LDEV IDを削除します。

    コマンド例:

    LDEV ID(0x4444)に設定されている仮想LDEV ID 0x5555を削除します。

    raidcom unmap resource -ldev_id 0x4444 -virtual_ldev_id 0x5555

    仮想LDEV IDを削除すると、仮想LDEV IDが削除されているボリュームに変わります。仮想LDEV IDが削除されているボリュームは、raidcom get ldevコマンドのVIR_LDEV(仮想LDEV ID)に「fffe」と表示されます。

  3. 別の用途で使用するためのリソースグループにLDEV IDを予約します。

    コマンド例:

    ボリュームを登録するリソースグループ(AnotherGroup)に、LDEV ID(0x4444)を予約します。

    raidcom add resource -resource_name AnotherGroup -ldev_id 0x4444

  4. ボリュームの仮想LDEV IDを設定します。

    メモ

    設定する仮想LDEV IDは、ボリュームを使用するストレージシステム内でユニークな仮想LDEV_IDである必要があります。同じシリアル番号とモデルを持つその他のストレージシステムまたは仮想ストレージマシンで同じ仮想LDEV IDを使用されている場合は、ボリュームの区別が付かず、最悪の場合にはサーバで矛盾を検出するおそれがあります。

    コマンド例:

    ボリューム(0x4444)に仮想LDEV ID 0xe000を設定します。

    raidcom map resource -ldev_id 0x4444 -virtual_ldev_id 0xe000

  5. ボリュームを新たに使用するポートとホストグループを指定して、LUパスを設定します。