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 ボリュームミラーリング クイックリファレンス 


1.12.1 データ移行後に移行元ストレージシステムを撤去する

正サイトと副サイトのストレージシステムでGADペアを作成し、データを移行します。その後、GADの運用を終了し、データの移行元ストレージシステムを撤去する手順の流れを次に示します。

VSP G150, G350, G370, G700, G900VSP F350, F370, F700, F900、またはVSP E990から、新たに設置された副サイトにあるVSP G150, G350, G370, G700, G900以降の新規ストレージシステムに、業務無停止で移行する運用を想定しています。

[図データ]
  1. 正サイトのストレージシステムと、副サイトのストレージシステムとで、GADペアを作成し、ストレージシステムを二重化します。このとき、正サイトと副サイトの両方のストレージシステムともVSP G150, G350, G370, G700, G900を設置するか、VSP F350, F370, F700, F900VSP E990を設置する必要があります。

    サーバからは、GADペアを構成する2台のストレージシステムのボリュームに対して、I/Oを実行します。

  2. サーバの操作によって、正サイトのプライマリボリュームへのI/Oを停止します。

    このとき、副サイトのセカンダリボリュームへのI/Oは停止させないで継続させます。

  3. 副サイトのセカンダリボリュームを指定して、GADペアを中断します。

    副サイトのセカンダリボリュームのペア状態はSSWS(I/OモードはLocal)に、正サイトのプライマリボリュームはPSUS(I/OモードはBlock)に変わります。

  4. 副サイトのセカンダリボリュームを指定して、GADペアを削除します。

    GADペアを削除すると、正サイトにあるプライマリボリュームであったボリュームは、仮想属性にGAD予約が割り当てられたボリュームに変わります。なお、副サイトにあるセカンダリボリュームであったボリュームは、サーバからのI/Oを継続するため仮想LDEV IDを保持し続けます。

    GADペアを削除したあとは、プライマリボリュームとして使用していたボリュームへのLUパスを削除できます。また、LUパスを削除したあとは、プライマリボリュームとして使用していたボリュームを削除できます。

  5. 正サイトと副サイトのストレージシステムの両方で、Quorumディスクとして使用していた外部ボリュームのQuorumディスクの設定を解除します。raidcom modify ldevまたは、raidcom delete quorumを使用します。Quorumディスクにボリュームを設定しない場合は、raidcom delete quorumを使用してください。

  6. 正サイトと副サイトのストレージシステムの両方で、Quorumディスクとして使用していた外部ボリュームへの接続を切断します。Quorumディスクにボリュームを設定しない場合は、手順6が不要です。手順7を実施します。

    メモ

    Quorumディスクへの接続を切断するときに、Quorumディスク閉塞のSIM(def0zz)が発生することがあります。Quorumディスク閉塞のSIMが発生した場合は、それらのSIMを削除します。

    注※ zzはQuorumディスクIDを示します。

  7. 正サイトと副サイトのストレージシステムの両方で、正サイトと副サイトのストレージシステム間のリモート接続を削除します。

  8. 必要に応じて、GADのライセンスをアンインストールします。

  9. 正サイトと副サイトのストレージシステム間の物理パスを取り外します。

  10. 正サイトのストレージシステムを停止させて、撤去します。