Hitachi

 リモートレプリケーション クイックリファレンス 


2.15.16 URの副サイトのストレージシステムを設定する

URの副サイトのストレージシステムに、ジャーナルとURのセカンダリボリュームを作成します。

[図データ]
〈この項の構成〉

(1) ジャーナルボリューム用のプールを作成する

ジャーナルボリュームが使用するDynamic Provisioningのプールを作成します。プールの作成にはプールボリュームが必要であるため、プールを作成する前にプールボリュームを作成します。

コマンド例

  1. パリティグループ(2-1)を指定して、LDEV IDが0x9999のボリューム(プールボリューム)を作成します。容量は100GBです。

    raidcom add ldev -ldev_id 0x9999 -parity_grp_id 2-1 -capacity 100G 
    -IH2
  2. 非同期コマンドの処理が正常終了したことを確認します。

    raidcom get command_status -IH2
    HANDLE  SSB1  SSB2  ERR_CNT  Serial#  Description
    00c3    -     -     0        444444   -
  3. ボリューム(0x9999)をクイックフォーマットします。

    raidcom initialize ldev -operation qfmt -ldev_id 0x9999 -IH2

  4. 非同期コマンドの処理が正常終了したことを確認します。

    raidcom get command_status -IH2
    HANDLE  SSB1  SSB2  ERR_CNT  Serial#  Description
    00c3    -     -     0        444444   -
  5. プールボリュームに0x9999を指定して、プールIDが1で、プール名がRJNL_POOLのDynamic Provisioning用プールを作成します。

    raidcom add dp_pool -pool_id 1 -pool_name RJNL_POOL -ldev_id 0x9999 
    -IH2
  6. 非同期コマンドの処理が正常終了したことを確認します。

    raidcom get command_status -IH2
    HANDLE  SSB1  SSB2  ERR_CNT  Serial#  Description
    00c3    -     -     0        444444   -
    

確認コマンド例

  1. ボリューム(LDEV ID:0x9999)がプール(プールID:1)のプールボリュームに設定されていることを確認します。

    raidcom get ldev -ldev_id 0x9999 -fx -IH2
    Serial# : 444444
    LDEV : 9999
    (略)
    F_POOLID : 1
    VOL_ATTR : CVS : POOL
    (略)
  2. プールの容量を確認します。

    raidcom get dp_pool -IH2
    PID  POLS  U(%)  AV_CAP(MB)  TP_CAP(MB)  W(%)  H(%)  Num  LDEV#  LCNT  TL_CAP(MB)
    001  POLN  0     98196       98196       70    80    1    39321  0     0
  3. プール名を確認します。

    raidcom get pool -key opt -IH2
    PID  POLS  U(%)  POOL_NAME  Seq#    Num  LDEV#  H(%)  VCAP(%)  TYPE  
    PM
    001  POLN  0     RJNL_POOL  444444  1    39321  80    -        OPEN  
    N

(2) ジャーナルボリュームを作成する

ジャーナルボリュームとして使用するDynamic Provisioningの仮想ボリューム(DP-VOL)を作成します。

コマンド例

  1. プールIDが1のDynamic Provisioning用プールに、容量が30GB、LDEV IDが0x8888のDP-VOLを作成します。

    raidcom add ldev -pool 1 -ldev_id 0x8888 -capacity 30G -IH2
  2. 非同期コマンドの処理が正常終了したことを確認します。

    raidcom get command_status -IH2
    HANDLE  SSB1  SSB2  ERR_CNT  Serial#  Description
    00c3    -     -     0        444444   -

確認コマンド例

ボリューム(LDEV ID:0x8888)の情報を表示します。

raidcom get ldev -ldev_id 0x8888 -fx -IH2
Serial#  : 444444
LDEV : 8888
(略)
VOL_ATTR : CVS : HDP
(略)

(3) ジャーナルを作成する

URペアおよびデルタリシンク用URペアが使用するジャーナルを作成します。

コマンド例

  1. LDEV IDが0x8888のボリュームを指定して、ジャーナルIDが0のジャーナルを作成する。

    raidcom add journal -journal_id 0 -ldev_id 0x8888 -IH2
  2. 非同期コマンドの処理が正常終了したことを確認します。

    raidcom get command_status -IH2
    HANDLE  SSB1  SSB2  ERR_CNT  Serial#  Description
    00c3    -     -     0        444444   -

確認コマンド例

URの副サイトのストレージシステムにあるジャーナルの情報を表示します。

raidcom get journal -IH2
JID  MU  CTG  JNLS  AP  U(%)  Q-Marker  Q-CNT  D-SZ(BLK)  Seq#    Num  LDEV#
000  0   1    PJNN  4   21    43216fde  30     62914560   422222  1    34952

ボリューム(LDEV ID:0x8888)がジャーナル(ジャーナルID:0)に登録されていること、およびジャーナルの容量を確認します。

(4) プールを作成する

URペアのセカンダリボリュームが使用するDynamic Provisioningのプールを作成します。プールの作成にはプールボリュームが必要であるため、プールを作成する前にプールボリュームを作成します。

コマンド例

  1. パリティグループ(13-4)を指定して、LDEV IDが0x7777のボリューム(プールボリューム)を作成します。容量は100GBです。

    raidcom add ldev -ldev_id 0x7777 -parity_grp_id 13-4 -capacity 100G 
    -IH2
  2. 非同期コマンドの処理が正常終了したことを確認します。

    raidcom get command_status -IH1
    HANDLE   SSB1    SSB2    ERR_CNT        Serial#     Description
    00c3        -       -          0         444444     -
  3. ボリューム(0x7777)をクイックフォーマットします。

    raidcom initialize ldev -operation qfmt -ldev_id 0x7777 -IH2

  4. 非同期コマンドの処理が正常終了したことを確認します。

    raidcom get command_status -IH2
    HANDLE   SSB1    SSB2    ERR_CNT        Serial#     Description
    00c3        -       -          0         444444     -
  5. プールボリュームに0x7777を指定して、プールIDが0で、プール名がVOL_POOLのDynamic Provisioning用プールを作成します。

    raidcom add dp_pool -pool_id 0 -pool_name VOL_POOL -ldev_id 0x7777 
    -IH2
  6. 非同期コマンドの処理が正常終了したことを確認します。

    raidcom get command_status -IH2
    HANDLE   SSB1    SSB2    ERR_CNT        Serial#     Description
    00c3        -       -          0         444444     -

確認コマンド例

  1. ボリューム(LDEV ID:0x7777)がプール(プールID:0)のプールボリュームに設定されていることを確認します。

    raidcom get ldev -ldev_id 0x7777 -fx -IH2
    Serial# : 444444
    LDEV : 7777
    (略)
    F_POOLID : 0
    VOL_ATTR : CVS : POOL
    (略)
  2. プールの容量を確認します。

    raidcom get dp_pool -IH2
    PID  POLS  U(%)  AV_CAP(MB)  TP_CAP(MB)  W(%)  H(%)  Num  LDEV#  LCNT  TL_CAP(MB)
    000  POLN  0     98196       98196       70    80    1    30583  0     0
  3. プール名を確認します。

    raidcom get pool -key opt -IH2
    PID  POLS  U(%)  POOL_NAME  Seq#    Num  LDEV#  H(%)  VCAP(%)  TYPE  
    PM
    000  POLN  0     VOL_POOL   444444  0    30583  80    -        OPEN  
    N

(5) ボリュームを作成する

URペアのセカンダリボリュームとして使用するボリュームを作成します。

コマンド例

  1. プールIDが0のDynamic Provisioning用プールに、容量が1,024,000block、LDEV IDが0x6666のDP-VOLを作成します。

    raidcom add ldev -pool 1 -ldev_id 0x6666 -capacity 1024000 -IH2
  2. 非同期コマンドの処理が正常終了したことを確認します。

    raidcom get command_status -IH2
    HANDLE  SSB1  SSB2  ERR_CNT  Serial#  Description
    00c3    -     -     0        444444   -

確認コマンド例

ボリューム(LDEV ID:0x6666)の情報を表示します。

raidcom get ldev -ldev_id 0x6666 -fx -IH2
Serial# : 444444
LDEV : 6666 VIR_LDEV : 6666
(略)
VOL_Capacity(BLK) : 41943040
(略)
VOL_ATTR : CVS : HDP
B_POOLID : 0
(略)

(6) ホストグループを作成する

URペアのセカンダリボリュームが使用するホストグループを作成します。また、必要に応じてホストモードを設定します。

メモ

ホストグループIDが0のホストグループは、デフォルトであります。ホストグループIDが1以降のホストグループを作成するときだけ、ホストグループの作成が必要です。

コマンド例

  1. ポート(CL1-A)に、ホストグループIDが1のホストグループ(REMOTE)を作成します。

    raidcom add host_grp -port CL1-A-1 -host_grp_name REMOTE -IH2
  2. 必要に応じて、ホストグループにホストモードを設定します。

    ホストモードをWindowsに設定する例:

    raidcom modify host_grp -port CL1-A-1 -host_mode WIN -IH2

確認コマンド例

ポート(ポート名:CL1-A)に設定されているホストグループの情報を表示します。

raidcom get host_grp -port CL1-A -IH2
PORT   GID  GROUP_NAME  Serial#  HMD  HMO_BITs
CL1-A  0    1C-G00      444444   WIN
CL1-A  1    REMOTE      444444   WIN

ポート名、ホストグループID、およびホストグループ名が正しいことを確認します。

(7) セカンダリボリューム用のボリュームにLUパスを追加する

サーバと接続しているポートと、URペアのセカンダリボリュームとの間に、LUパスを追加します。

コマンド例

ホストグループ(CL1-A-1)とLU(1)を指定して、セカンダリボリューム(0x6666)にLUパスを追加します。

raidcom add lun -port CL1-A-1 -lun_id 1 -ldev_id 0x6666 -IH2

確認コマンド例

ホストグループ(CL1-A-1)に定義されているLUパスの情報を表示します。

raidcom get lun -port CL1-A-1 -fx -IH2
PORT   GID  HMD  LUN  NUM  LDEV  CM  Serial#  HMO_BITs
CL1-A  1    WIN  1    1    6666  -   444444