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 リモートレプリケーション クイックリファレンス 


2.10.6 正サイトで通常の操作を再開する流れ

背景

副サイトから正サイトへのUniversal Replicatorペアが作成され、すべてのセカンダリボリューム(元のプライマリボリューム)のペア状態がPAIRに遷移したら、正サイトでの通常操作の再開手順を実行できます。RAID Managerを使用して正サイトで通常操作を再開する流れを次に示します。プライマリボリュームとセカンダリボリュームの呼び方が変わることに注意してください。

操作手順

  1. 正サイトおよび副サイトで、すべてのコンポーネントが使用できる状態で、障害がないことを確認してください。

  2. 対象となるすべてのペアで、プライマリボリュームおよびセカンダリボリュームのペア状態がともにPAIRであることを確認します。

    これはUniversal Replicatorの形成コピーが完了して整合性が保持されていることを示します。

  3. 副サイトのアプリケーションを停止します。

  4. マスタジャーナル(元のリストアジャーナル)に対して、ペア分割を指示します([分割モード]で[フラッシュ]を選択してください)。

    ペア分割の指示に対してエラーが報告された場合、副サイトで業務を再開(アプリケーション開始)したあと、障害要因を取り除いて手順1に戻ります。

  5. エラーが発生しなかった場合は、ペア分割の完了を待ちます。ペア分割が完了したら、セカンダリボリューム(元のプライマリボリューム)のペア状態がPSUS以外であるペアがないことを確認します。

    セカンダリボリューム(元のプライマリボリューム)のペア状態がPSUS以外のペアがある場合、副サイトで業務を再開(アプリケーション開始)したあと、障害要因を取り除いて手順1に戻ります。

  6. セカンダリボリューム(元のプライマリボリューム)のペア状態がPSUS以外であるペアがなかった場合は、プライマリボリュームおよびセカンダリボリュームの内容が整合性を保持して一致し、セカンダリボリューム(元のプライマリボリューム)が使用可能になります。正サイトでアプリケーションを開始します。

  7. RAID Managerのペア再同期コマンドを、スワップオプションを指定して実行します(pairresync -swaps)。

    このコマンドを実行すると、ストレージシステムはプライマリボリュームとセカンダリボリュームを元に戻すペアの回復と再同期を実行し、これ以降、データは正サイトから副サイトへコピーされるようになります。

    メモ

    スワップオプション(-swaps)を指定してペア再同期コマンド(pairresync)を実行するときには、-dオプションを利用してデータボリュームを指定できます。ただし、そのデータボリュームの属するリストアジャーナルがActive状態、Halting状態、またはStopping状態のときには、ペア再同期コマンド(pairresync)が拒否されます。