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 リモートレプリケーション クイックリファレンス 


2.10.5 副サイトから正サイトへデータをコピーする流れ

背景

災害リカバリが完了し、アプリケーションが副サイトで動作を開始したら、副サイトから正サイトへデータがコピーされ、副サイトのデータが整合性を保持して正サイトに反映されるようにする必要があります。RAID Managerを使用してコピー方向を反転する基本的な流れを次に示します。

操作手順

  1. 正サイトのストレージシステムおよびリモートコピー接続を回復します。

  2. 正サイトで、ホストを起動します。

  3. すべてのコンポーネントが完全に操作できることを確認します。

  4. ペア状態がCOPYまたはPAIRである正サイトのプライマリボリュームに対して、対応するセカンダリボリュームのペア状態がSSWSであるペアがないことを確認します。セカンダリボリュームがSSWS状態になっているペアがあれば、プライマリボリュームにペアの分割を指示します。

  5. ペア状態は関係なくUniversal Replicatorペアが組まれた状態である正サイトのプライマリボリュームに対して、対応するセカンダリボリュームのペア状態がSMPLであるペアがないことを確認します。セカンダリボリュームがSMPL状態になっているペアがあれば、プライマリボリュームにペアの削除を指示します。

  6. 正サイトのプライマリボリュームがSMPL状態となっているUniversal Replicatorペアがないことを確認します。プライマリボリュームがSMPL状態になっているペアがあれば、セカンダリボリュームにペアの削除を指示します。

  7. SSWS状態であるセカンダリボリュームに対してRAID Managerのペア再同期コマンドを、スワップオプションを指定して指示します(pairresync -swaps)。

    ストレージシステムはプライマリボリュームとセカンダリボリュームを入れ替えてペアを回復し、再同期します。

    メモ

    スワップオプション(-swaps)を指定してペア再同期コマンド(pairresync)を実行するときには、-dオプションを利用してデータボリュームを指定できます。ただし、そのデータボリュームが属するリストアジャーナルがActive状態、Halting状態またはStopping状態のときには、ペア再同期コマンド(pairresync)が拒否されます。

  8. SMPL状態であるセカンダリボリュームをプライマリボリュームに指定して、ペア生成を指示します。

    ストレージシステムはプライマリボリュームとセカンダリボリュームが反転したペアを作成します。

  9. すべてのセカンダリボリューム(元のプライマリボリューム)のペア状態がCOPYからPAIRに遷移することを確認します。

    Universal Replicatorの形成コピーが完了し、副サイトのデータが整合性を保持して正サイトに反映されます。