Hitachi

 リモートレプリケーション クイックリファレンス 


2.1.11 RAID Managerのコンシステンシーグループとは

RAID Managerのコンシステンシーグループは、正サイトと副サイトのストレージシステムに設定された、複数のボリュームから構成されるグループです。RAID ManagerのコマンドにコンシステンシーグループIDを指定することで、ボリュームをコンシステンシーグループ単位で一括して操作できます。

マスタジャーナルおよびリストアジャーナルも、正サイトと副サイトのストレージシステムに設定された、複数のボリュームから構成されるグループです。マスタジャーナルを1個のコンシステンシーグループ、リストアジャーナルを1個のコンシステンシーグループとすることで、コンシステンシーグループIDを指定すれば、RAID Managerのコマンドでマスタジャーナルボリュームをマスタジャーナル単位で、リストアジャーナルボリュームをリストアジャーナル単位で一括して操作できるようになります。プライマリボリュームとセカンダリボリューム間の書き込み順序を保証したままで、コンシステンシーグループ単位でボリュームを操作できます。

注意
  • ペアになるプライマリボリュームのコンシステンシーグループIDとセカンダリボリュームのコンシステンシーグループIDを同じにする必要があります。

  • 1つのジャーナルを、複数のRAID Managerのコンシステンシーグループに登録しないでください。 登録した場合、複数のRAID Managerからタイムスタンプが発行され、コンシステンシーグループ内で データの一貫性を保証できなくなります。複数のストレージシステムを組み合わせた構成 を使用するときは、 (1) 複数のジャーナルをRAID Managerのコンシステンシーグループに登録するを参照してください。

メモ

誤操作を防止するため、ジャーナルIDとコンシステンシーグループIDを同じにすることをお勧めします。

作成できるコンシステンシーグループの数は、ストレージシステムのモデルによって異なります。1つのストレージシステムに、プライマリボリュームのコンシステンシーグループとセカンダリボリュームのコンシステンシーグループを合わせて、最大で次の数まで作成できます。

[図データ]
〈この項の構成〉

(1) 複数のジャーナルをRAID Managerのコンシステンシーグループに登録する

通常、1つのRAID Managerのコンシステンシーグループには1つのジャーナルしか登録できません。しかし、「2.3.24 複数のストレージシステムを使用したUniversal Replicatorシステムの検討」で示す構成例の場合、1つのRAID Managerのコンシステンシーグループに最大4台のストレージシステムまで接続できます。

例えば、正サイトと副サイトのストレージシステムがそれぞれ4台で構成されるRAID Managerのコンシステンシーグループを構築できます。他にも、正サイトのストレージシステムが2台、副サイトのストレージシステムが1台の複数組のストレージシステムで構成されるRAID Managerのコンシステンシーグループを構築することもできます。

次に示す構成例では、複数のジャーナルが1個のコンシステンシーグループに登録されています。ストレージシステムのさまざまな構成を表示しています。

[図データ]
[図データ]
[図データ]