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 ボリューム管理 クイックリファレンス


2.4.2 Dynamic Tieringのカスタマイズした階層割り当てポリシー(カスタムポリシー)

ユーザが、階層割り当てポリシーの設定を変更できます。ユーザが設定した階層割り当てポリシーを、カスタムポリシーと呼びます。階層割り当てポリシーのIDが6から31までの26個のIDに、カスタムポリシーが設定できます。カスタムポリシーには次の値が設定できます。

カスタムポリシーの名称

カスタムポリシーには任意の名称が設定できます。[Level6(6)]から[Level31(31)]までのカスタムポリシーの名称が変更できます。例えば、[Level6(6)]の名称をPolicy06に変更した場合、[Policy06(6)]と表示されます。

割り当てしきい値

カスタムポリシーの割り当てしきい値には、再配置するすべての容量のうち各階層に割り当てる割合を設定します。1つのプールから作成された複数の仮想ボリュームに同じカスタムポリシーを設定した場合、すべての仮想ボリュームの割当ページ容量は、カスタムポリシーに設定された割合で各階層に再配置されます。1つのプールから作成された複数の仮想ボリュームに異なるカスタムポリシーを設定した場合、各仮想ボリュームの割当ページ容量は、それぞれのカスタムポリシーに設定された割合で各階層に再配置されます。割り当てしきい値を設定する場合、次の値を設定します。

階層

割り当てしきい値

説明

階層1

最大値(%)

階層再配置を実行したときに、全容量のうち階層1に再配置される容量の最大の割合です。

階層1に空き容量がある場合、最大値に設定した割合まで階層1にページが配置されます。

最小値(%)

階層再配置を実行したときに、全容量のうち階層1に再配置される容量の最小の割合です。

階層2

設定できません

階層1と階層3に割り当てられた容量の残りの容量が階層2に割り当てられます。

階層3

最大値(%)

階層再配置を実行したときに、全容量のうち階層3に再配置される容量の最大の割合です。

階層3に空き容量がある場合、最大値に設定した割合まで階層3にページが配置されます。

最小値(%)

階層再配置を実行したときに、全容量のうち階層3に再配置される容量の最小の割合です。

次の表と図に、同じカスタムポリシーが設定された仮想ボリュームの割当ページ容量が合計で100GBの場合を例にして、各階層に割り当てられる容量を示します。なお、同じカスタムポリシーが設定された仮想ボリュームは、同じプールから作成されています。

階層

割り当てしきい値

同じカスタムポリシーが設定された仮想ボリュームの割当ページ容量の合計が100GBの場合、各階層に割り当てられる容量

階層1

最大値= 40(%)

階層再配置したときに割り当てられる最大の容量は、40GBです。階層1に空き容量がある場合、最大で40GBまで割り当てます。

最小値= 20(%)

階層再配置したときに割り当てられる最小の容量は、20GBです。

階層2

設定できません

階層1と階層3に割り当てられた容量の残りが階層2に割り当てられます。この場合、最小の容量が20GBで最大の容量が60GBです。

階層3

最大値= 40(%)

階層再配置したときに割り当てられる最大の容量は、40GBです。階層3に空き容量がある場合、最大で40GBまで割り当てます。

最小値= 20(%)

階層再配置したときに割り当てられる最小の容量は、20GBです。

[図データ]