Hitachi

Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Linux®用)


6.5.2 パラメ

〈この項の構成〉

(1) パスを稼働状態にする場合

-path

HDLMが管理しているパスを操作することを指定します。

onlineオペレーションの対象物はパスだけなので,この指定は省略できます。

-hba-cha-pathid,または-deviceパラメで,稼働状態にするパスを指定できます。これらのパラメを省略した場合は,すべての閉塞状態のパスを稼働状態にします。稼働状態にできないパスがあった場合,処理を継続するかどうかを確認するメッセージが表示されます。稼働状態にできなかったパスを閉塞状態のままにして処理を継続する場合は「y」を,処理を中断する場合は「n」を入力してください。

-hba ホストポート番号.バス番号

HBAポート単位でパスを稼働状態にする場合に指定します。指定した番号のHBAポートを通るすべてのパスを稼働状態にします。

viewオペレーションで表示されるパス名のうち,ホストポート番号,バス番号をピリオドで区切って指定します。viewオペレーションについては,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。

使用例

コマンド実行の確認をして,特定のHBAポート(ホストポート番号0010」,バス番号「0000」)を通るすべてのパスを稼働状態にする場合

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr online -hba 0010.0000
KAPL01057-I 指定されたHBAを通る全てのパスをOnlineにします。よろしいですか? [y/n] :y 
KAPL01061-I 3本のパスをOnlineにしました。失敗したパス = 0本。オペレーション名 = online
#
-cha -pathid パス管理PATH_ID

CHAポート単位でパスを稼働状態にする場合に指定します。-pathidパラメで指定したパスが経由しているCHAポートを通る,すべてのパスを稼働状態にします。物理ストレージシステムの物理CHAポート単位でパスが稼働状態になります。

viewオペレーションで表示される,現在のパス管理PATH_IDを指定します。viewオペレーションについては,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。パス管理PATH_IDの,左側の桁から0詰めされている0は省略できます(000001と1は同値です)。ただし,パス管理PATH_ID「000000」を指定する場合は,「000000」または「0」を指定してください。

パス管理PATH_IDは,ホストの再起動時に新しく割り当てられます。また,ホストを再起動しないで新規LUを追加する場合には,HDLM構成定義ユティリティdlmcfgmgr)の実行時にそのLUの各パスにパス管理PATH_IDが新しく割り当てられます。必ずviewオペレーションを実行して,稼働状態にするパスの現在のパス管理PATH_IDを確認してから,onlineオペレーションを実行してください。

使用例

コマンド実行の確認をして,CHAポート「0A」を通るすべてのパスを稼働状態にする場合(パス管理PATH_ID「000002」がCHAポート「0A」を通っているとき)

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr online -cha -pathid 000002
KAPL01057-I 指定されたCHA portを通る全てのパスをOnlineにします。よろしいですか? [y/n] :y 
KAPL01061-I 2本のパスをOnlineにしました。失敗したパス = 0本。オペレーション名 = online
#
-pathid パス管理PATH_ID

単一のパスを稼働状態にする場合に指定します。

viewオペレーションで表示される,現在のパス管理PATH_IDを指定します。viewオペレーションについては,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。パス管理PATH_IDの,左側の桁から0詰めされている0は省略できます(000001と1は同値です)。ただし,パス管理PATH_ID「000000」を指定する場合は,「000000」または「0」を指定してください。

パス管理PATH_IDは,ホストの再起動時に新しく割り当てられます。また,ホストを再起動しないで新規LUを追加する場合には,dlmcfgmgrティリティの実行時にそのLUの各パスにパス管理PATH_IDが新しく割り当てられます。必ずviewオペレーションを実行して,稼働状態にするパスの現在のパス管理PATH_IDを確認してから,onlineオペレーションを実行してください。

-device SCSIデバイス名

SCSIデバイスに接続されているパスを稼働状態にする場合に指定します。

SCSIデバイス名には,次に示すviewオペレーションで表示されるDeviceを指定します。

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -lu

viewオペレーションを実行してSCSIデバイス名を表示する方法については6.7.2 パラメ」の(3) LU情報を表示する場合」を参照してください。指定できるパラメ値は1つだけです。英字の大文字,小文字は区別されます。

使用例

コマンド実行の確認をして,SCSIデバイス名「/dev/sde」を通るパスを稼働状態にする場合

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr online -path -device /dev/sde
KAPL01050-I 指定されたパスをOnlineにします。よろしいですか? [y/n]:y
KAPL01061-I 1本のパスをOnlineにしました。失敗したパス = 0本。オペレーション名 = online
-s

コマンド実行の確認メッセージを表示しないで実行します。シェルスクリプトやバッチファイルでコマンドを実行する場合など,確認メッセージへの入力を省略したいときに指定します。

使用例

コマンド実行の確認をしないで,パス管理PATH_ID「000002」のパスを稼働状態にする場合

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr online -pathid 2 -s
KAPL01061-I 1本のパスをOnlineにしました。失敗したパス = 0本。オペレーション名 = online
#

(2) onlineオペレーションの形式を表示する場合

-help

onlineオペレーションの形式が表示されます。

使用例
# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr online -help
online:

  Format
    dlnkmgr online [-path] [-s]
    dlnkmgr online [-path] -hba HBAPortNumber.BusNumber [-s]
    dlnkmgr online [-path] -cha -pathid AutoPATH_ID [-s]
    dlnkmgr online [-path] [-pathid AutoPATH_ID] [-s]
    dlnkmgr online [-path] [-device SCSI_Device_Name] [-s]
  Valid value
    AutoPATH_ID     { 000000 - 999999 }(Decimal)
KAPL01001-I HDLMコマンドが正常終了しました。オペレーション名 = online, 終了時刻 = yyyy/mm/dd  hh:mm:ss
#

参考

HDLMコマンドのviewオペレーションとUNIXの標準コマンドを組み合わせて実行すると,特定のHBAポート,またはCHAポートで,パスの情報を絞り込んで表示できます。viewオペレーションについては,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。

HBAポート単位,またはCHAポート単位でパスを稼働状態にする前に,次のコマンドを実行して,稼働状態にするパスの情報を確認することをお勧めします。

例1

特定のHBAポート(ホストポート番号「0004」,バス番号「0000」)を通るすべてのパスを確認する場合

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -path | grep 0004.0000

指定したHBAポートを通るパスの情報だけが表示されます。

例2

VSP G1000シリーズのCHAポート「1B」を通るすべてのパスを確認する場合

# /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -path -stname | grep VSP_G1000 | grep 1B 

指定したCHAポートを通るパスの情報だけが表示されます。