3.24.2 すでにSCSIデバイスを設定している環境から移行する場合
すでに設定されているSCSIデバイスをHDLMデバイスに移行する場合の方法を説明します。
自動マウントするHDLMデバイスの論理デバイスファイル名を特定します。
HDLMコマンドのviewオペレーションを実行して,該当するHDLMデバイスの論理デバイスファイル名,および該当するSCSIデバイスの論理デバイスファイル名を特定します。viewオペレーションについては,「6.7 view 情報を表示する」を参照してください。実行例を次に示します。
図3‒17 HDLMコマンドのviewオペレーション(-drv指定)の実行例 実行例では,/dev/sdhに対応するHDLMデバイスの論理デバイスファイル名は,sddlmaaだと特定できます。
/etc/fstabファイルに定義されているSCSIデバイスの論理デバイスファイル名を,手順1で調べたHDLMデバイスの論理デバイスファイル名に変更します。
/etc/fstabファイルの編集例を次に示します。
FC-SAN環境の場合
# /dev/sdh /mnt/sdh ext2 defaults 0 0 /dev/sddlmaa /mnt/sdh ext2 defaults 0 0
IP-SAN環境の場合
OSがRed Hat Enterprise Linux 6,Red Hat Enterprise Linux 7,Red Hat Enterprise Linux 8またはRed Hat Enterprise Linux 9のとき
# /dev/sdh /mnt/sdh ext2 _netdev 0 0 /dev/sddlmaa /mnt/sdh ext2 _netdev 0 0
OSがSUSE LINUX Enterprise Server 12またはSUSE LINUX Enterprise Server 15のとき
# /dev/sdh /mnt/sdh ext2 nofail 0 0 /dev/sddlmaa /mnt/sdh ext2 nofail 0 0
QLogic 8400シリーズ(FCoE)環境の場合
OSがRed Hat Enterprise Linux 6またはRed Hat Enterprise Linux 7のとき
# /dev/sdh /mnt/sdh ext2 _netdev 0 0 /dev/sddlmaa /mnt/sdh ext2 _netdev 0 0
/dev/sdh(SCSIデバイスの論理デバイスファイル名)をコメントアウトし,/dev/sddlmaa(HDLMデバイスの論理デバイスファイル名)を追加しています。IP-SAN環境の場合,マウントオプションに「_netdev」または「nofail」が指定されていないときは追加してください。また,QLogic 8400シリーズ(FCoE)環境の場合,マウントオプションに「_netdev」が指定されていないときは追加してください。
ホストを再起動または手動でマウントします。
HDLM管理対象のデバイスは,HDLMデバイスの論理デバイスファイル名でマウントされます。