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Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Linux®用)


3.7.5 HDLMデバイスからのOSの起動に失敗した場合の対処

HDLMデバイスからのOSの起動に失敗した場合の対処方法について説明します。OSの起動に失敗した場合,次のどちらかの現象が起こります。

それぞれの場合の対処方法を,次に示します。

〈この項の構成〉

(1) エラーメッセージを表示してOSが停止した場合

エラーメッセージを表示してOSが停止した場合の原因を次に示します。

原因1

ブートローダの設定で初期RAMディスクイメージファイルを誤って設定した場合

原因2

初期RAMディスクイメージファイルが壊れている場合

原因3

システムの環境構成を変更したためにホスト起動時に起動用ディスクが最初に認識されなくなった場合

システムの環境構成を変更したために起動ディスクが見つからない場合,次のように表示されます。

[図データ]

これらの対処方法を次に示します。

  1. ホストを再起動します。

  2. ブートローダの起動について設定する画面が表示されたら,SCSIデバイスからの起動を選択します。

    SCSIデバイスからの起動に失敗する場合は,OSをインストールしたLUへのパスだけを有効にして起動してください。

  3. grub.confファイル,または/boot/grub/menu.lstファイルの定義に,初期RAMディスクイメージファイルおよびramdisk_sizeが正しく設定されていることを確認します。

    誤っている場合は修正します。

    初期RAMディスクイメージファイルおよびramdisk_sizeを正しく設定してもHDLMデバイスからの起動に失敗する場合は,初期RAMディスクイメージファイルが壊れているおそれがあります。ブートディスクサポートユティリティを実行して,初期RAMディスクイメージファイルを作成し直してください。

  4. ホストを再起動し,HDLMデバイスでOSを起動します。

(2) メンテナンスを開始するためのパスワードを要求してOSが停止した場合

メンテナンスを開始するためのパスワードを要求してOSが停止した場合の原因を次に示します。

  • ブートローダの設定にSCSIデバイスからの起動を選択して,/etc/fstabファイルではHDLMデバイスをマウントするように設定した場合

対処方法を次に示します。

  1. rootユーザのパスワードを入力します。

  2. mount -o remount rw /を実行してルートディレクトリをマウントし直します。

  3. /etc/fstabファイルに定義されているrootのマウント先をSCSIデバイスに変更します。

  4. ホストを再起動し,SCSIデバイスで起動します。

  5. HDLMデバイスからの起動を行う場合は,手順に従って環境を構築します。

    3.7.3 マルチパス構成のブートディスク環境の設定」または「3.7.4 ブートディスク環境でのHDLMのアップグレードインストール」で示す手順に従ってください。