3.5.3 HDLMの新規インストール
(1) ローカルブートディスク環境にインストールする場合
AIXに,root権限を持つユーザーでログインします。
バーチャルI/Oサーバーを使用している場合のログイン方法については,バーチャルI/Oサーバーのマニュアルを参照してください。
DVD-ROMをマウントするディレクトリーがない場合は,DVD-ROMをマウントするディレクトリーを作成します。
# mkdir /cdrom
cdromは任意のディレクトリー名です。以降は,名称を変えないでcdromとして説明します。
DVD-ROMをマウントします。
# mount -r -v cdrfs /dev/cd0 /cdrom
/dev/cd0の部分はシステムによって変わります。
次に示すコマンドを実行して,HDLM管理対象予定のデバイスがシステムに認識されているかどうかを確認します。
# lsdev -Cc disk hdisk0 使用可能 1S-08-00-8,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk1 使用可能 1S-08-00-9,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk2 使用可能 1S-08-00-10,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk3 使用可能 1H-08-02 Hitachi Disk Array (Fibre) hdisk4 使用可能 1H-08-02 Hitachi Disk Array (Fibre) ...
この例では,hdisk3,hdisk4がHDLM管理対象予定のデバイスとして認識されています。HDLM管理対象予定のデバイスが認識されている場合は,手順5に進んでください。
HDLM管理対象予定のデバイスが認識されていない場合は,手順7へ進んでください。
次に示すコマンドを実行して,動作中のカーネルからHDLM管理対象予定のデバイスを削除します。
# /cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/dlmrmdev -f
KAPL10529-Iのメッセージが表示されます。
KAPL10529-Iのメッセージが表示されない場合,HDLM管理対象予定のデバイスが削除されていません。KAPL10529-Iのメッセージが表示されなかった場合は,HDLMの管理対象パスを使用しているプロセス,サービス,ファイルシステム,およびボリュームグループがないことを確認してから,上記のコマンドを再実行してください。
次に示すコマンドを実行して,HDLM管理対象予定デバイスとして認識されているhdiskが削除されていることを確認します。
# lsdev -Cc disk
ライセンスキーまたはライセンスキーファイルの準備をします。
ライセンスキーが提供されている場合
/var/DLMディレクトリーを作成し,ライセンスキーファイル(dlm.lic_key)を/var/DLMディレクトリーに作成します。ライセンスキーが「123456789ABCDEF」の場合の操作例を次に示します。
# mkdir /var/DLM # echo "123456789ABCDEF" > /var/DLM/dlm.lic_key
-
ライセンスキーファイルが提供されている場合
/var/tmp/ディレクトリーの直下に,ライセンスキーファイルを「hdlm_license」という名称で格納します。
/var/tmp/hdlm_license
なお,hdlm_licenseファイルとdlm.lic_keyファイルは,インストールが正常終了したあとで削除されます。
次に示すコマンドを実行します。
DVD-ROMからHDLMをインストールする場合
# /DVD-ROMをマウントしたディレクトリー名/installux.sh
または
# installp -aXgd /DVD-ROMをマウントしたディレクトリー名/HDLM_AIX all
DVD-ROMをコピーしたディレクトリーからHDLMをインストールする場合
# /DVD-ROMをコピーしたディレクトリー名/installux.sh
または
# installp -aXgd DVD-ROMをコピーしたディレクトリー名/HDLM_AIX all
インストール中にホストの再起動を求めるメッセージが表示されますが,再起動する必要はありません。
KAPL09172-Eのメッセージが出力された場合は,HDLM管理対象予定デバイスのhdiskが残っています。手順5から再実行してください。
次に示すコマンドを実行して,パッケージがインストールされていることを確認します。
# lslpp -la DLManager.mpio.rte
出力されたリストのファイルセット項目にDLManager.mpio.rteがあり,表示されている状態がCOMMITTEDだけであることを確認してください。
表示されている状態に1つでもBROKENがあった場合,HDLMをアンインストールしてから,インストールを再度実行してください。
手順2から手順6を実行した場合は,手順10に進んでください。
手順2から手順6を実行していない場合は,手順12に進んでください。
DVD-ROMをアンマウントします。
# umount /cdrom
作成したマウントディレクトリーを削除します。
# rm -r /cdrom
必要に応じて,HDLM動作ODM設定ユーティリティー(dlmodmset)を実行します。
詳細については,「7.6 dlmodmset HDLM動作ODM設定ユーティリティー」を参照してください。
次に示すコマンドを実行して,hdiskを構成します。
# cfgmgr
ホストとストレージシステムをファイバーチャネルスイッチで接続している場合は,手順14から手順17を実行してください。ホストとストレージシステムをファイバーチャネルスイッチで接続していない場合は,手順18に進んでください。
HDLMデバイスの親デバイス(fscsin)をすべて定義済みにします。
# rmdev -l fscsin -R
なお,親デバイスは次のコマンドで求めることができます。
# lspath
定義済みにしたすべての親デバイス(fscsin)のfc_err_recov設定をfast_failに変更します。
# chdev -l fscsin -a fc_err_recov=fast_fail
-
親デバイス(fscsin)の設定が有効となっていることを確認します。
また,fc_err_recov設定がfast_failに変更されていることを確認してください。
# lsattr -El fscsin fc_err_recov fast_fail FC Fabric Event Error RECOVERY Policy 真
定義済みの親デバイス(fscsin)を使用できるようにします。
# cfgmgr
必要に応じてchdevコマンドを実行して,hdiskの属性を変更します。
# chdev -l hdisk名 -a queue_depth=8 # chdev -l hdisk名 -a rw_timeout=60
必要に応じて,次に示すコマンドを実行して,PATH環境変数に/usr/DynamicLinkManager/binを追加します。
-
Bourneシェル,またはKornシェルを使用している場合
# PATH=$PATH:/usr/DynamicLinkManager/bin # export PATH
- Cシェルを使用している場合
# set path=( $path /usr/DynamicLinkManager/bin )
コマンドを簡潔に実行するために,一時的にPATH環境変数を追加します。PATH環境変数を設定しないで,HDLMコマンドやHDLMユーティリティーを実行する場合は,絶対パスを指定してコマンドを実行してください。
-
hdiskが使用できる状態であることを確認します。
次にコマンドの実行例を示します。
# lsdev -Cc disk hdisk0 使用可能 1S-08-00-8,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk1 使用可能 1S-08-00-9,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk2 使用可能 1S-08-00-10,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk3 使用可能 1H-08-02 Hitachi Disk Array (Fibre) hdisk4 使用可能 1H-08-02 Hitachi Disk Array (Fibre) ...
表示されるhdiskの状態がすべて「使用可能」であることを確認します。
hdisk0~2は,ホストの内蔵ディスクの物理デバイスファイル名です。
hdisk3以降は,ストレージシステムの物理ボリュームに対応した論理デバイスファイル名です。
HDLMコマンドのviewオペレーションを実行して,各プログラムの状態を表示します。
コマンドの実行例を,次に示します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -sys HDLM Version : x.x.x-xx Service Pack Version : Load Balance : on(extended lio) Support Cluster : Elog Level : 3 Elog File Size (KB) : 9900 Number Of Elog Files : 2 Trace Level : 0 Trace File Size(KB) : 1000 Number Of Trace Files : 4 Path Health Checking : on(30) Auto Failback : off Intermittent Error Monitor : off HDLM Manager Ver WakeupTime Alive x.x.x-xx yyyy/mm/dd hh:mm:ss HDLM Alert Driver Ver WakeupTime ElogMem Size Alive x.x.x-xx yyyy/mm/dd hh:mm:ss 4000 HDLM Driver Ver WakeupTime Alive x.x.x-xx yyyy/mm/dd hh:mm:ss License Type Expiration Permanent - KAPL01001-I The HDLM command completed normally. Operation name = view, completion time = yyyy/mm/dd hh:mm:ss
クラスターソフトウェアを使用していても,「Support Cluster」には相当する情報が表示されません。この状態でもクラスター対応機能は問題なく動作します。
viewオペレーションの実行結果からインストールされたHDLMのバージョンを確認します。
「HDLM Version」に「x.x.x-xx」が表示されていれば,正しいバージョンがインストールされています。「x.x.x-xx」はインストールされたHDLMのバージョンです。
viewオペレーションの実行結果からプログラムが正常に動作しているか確認します。
「HDLM Manager」,「HDLM Alert Driver」,「HDLM Driver」がすべて「Alive」であれば,プログラムが正常に動作しています。
バーチャルI/Oサーバーを使用していない場合は,手順27に進んでください。
バーチャルI/Oサーバーを使用している場合は,hdiskを仮想ターゲットデバイスとして定義します。
バーチャルI/Oサーバーで,次のコマンドを実行します。
- hdiskを仮想ターゲットデバイスとして作成する場合
$ mkvdev -vdev hdisk名 -vadapter 仮想SCSIサーバー・アダプター名
- 論理ボリュームを仮想ターゲットデバイスとして作成する場合
$ mkvdev -vdev 論理ボリューム名 -vadapter 仮想SCSIサーバー・アダプター名
- hdiskを仮想ターゲットデバイスとして作成する場合
クライアント論理区画で次のコマンドを実行して,デバイスを再構成します。
# cfgmgr
クライアント論理区画で次のコマンドを実行して,物理ボリュームがhdiskとして認識されていることを確認します。
次の実行例で示すように表示されれば,正しく認識されています。
# lsdev -Cc disk hdisk1 Available Virtual SCSI Disk Drive
HDLMで使用するボリュームグループを活動化します。
# varyonvg ボリュームグループ名
HDLMで使用するファイルシステムをマウントします。
# mount ファイルシステムのマウントポイント
「3.6 パス構成の確認 」に記述されている手順に従ってパス構成を確認します。
(2) ブートディスク環境にインストールする場合
AIXに,root権限を持つユーザーでログインします。
バーチャルI/Oサーバーを使用している場合のログイン方法については,バーチャルI/Oサーバーのマニュアルを参照してください。
ブートディスクがマルチパス構成の場合は,次に示すコマンドを実行して,ブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームと,ブートに使用した物理ボリュームが一致することを確認してください。
ブートディスクがシングルパス構成の場合は,この手順を実行する必要はありません。
ブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームの特定
# lsvg -M rootvg | grep -w hd5 hdisk3:1 hd5:1
この例では,hdisk3がブート論理ボリュームhd5を持っていることがわかります。
ブートに使用した物理ボリュームの特定
# getconf BOOT_DEVICE hdisk3
この例では,hdisk3がブートに使用されたことがわかります。
ブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームと,ブートに使用した物理ボリュームが一致しない場合,次のメッセージが表示され,HDLMのインストールがエラー終了します。
0503-497 installp: bosboot 検査の処理中にエラーが発生しました。
ブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームと,ブートに使用した物理ボリュームを一致させるため,bootlistコマンドにブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームを指定して,ホストを再起動してください。
コマンドの実行例を次に示します。この例は,ブート論理ボリュームhd5を持つ物理ボリュームをhdisk3とした場合の例です。
# bootlist -m normal hdisk3
ホストを再起動後,手順1から再度実行してください。
DVD-ROMをマウントするディレクトリーがない場合は,DVD-ROMをマウントするディレクトリーを作成します。
# mkdir /cdrom
cdromは任意のディレクトリー名です。以降は,名称を変えないでcdromとして説明します。
DVD-ROMをマウントします。
# mount -r -v cdrfs /dev/cd0 /cdrom
/dev/cd0の部分はシステムによって変わります。
次に示すコマンドを実行して,HDLM管理対象予定のデバイスがシステムに認識されているかどうかを確認します。
# lsdev -Cc disk hdisk0 使用可能 1S-08-00-8,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk1 使用可能 1S-08-00-9,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk2 使用可能 1S-08-00-10,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk3 使用可能 1H-08-02 Hitachi Disk Array (Fibre) hdisk4 使用可能 1H-08-02 Hitachi Disk Array (Fibre) ...
この例では,hdisk3,hdisk4がHDLM管理対象予定のデバイスとして認識されています。HDLM管理対象予定のデバイスが認識されている場合は,手順6に進んでください。
HDLM管理対象予定のデバイスが認識されていない場合は,手順8へ進んでください。
次に示すコマンドを実行して,動作中のカーネルからHDLM管理対象予定のデバイスを削除します。
# /cdrom/HDLM_AIX/hdlmtool/dlmrmdev -f
KAPL10529-Iのメッセージが表示されます。
KAPL10529-Iのメッセージが表示されない場合,HDLM管理対象予定のデバイスが削除されていません。KAPL10529-Iのメッセージが表示されなかった場合は,HDLMの管理対象パスを使用しているプロセス,サービス,ファイルシステム,およびボリュームグループがないことを確認してから,上記のコマンドを再実行してください。
なお,ブートディスクのhdiskは削除されません。
次に示すコマンドを実行して,HDLM管理対象予定デバイスとして認識されているhdiskが削除されていることを確認します。
# lsdev -Cc disk
ライセンスキーまたはライセンスキーファイルの準備をします。
ライセンスキーが提供されている場合
/var/DLMディレクトリーを作成し,ライセンスキーファイル(dlm.lic_key)を/var/DLMディレクトリーに作成します。ライセンスキーが「123456789ABCDEF」の場合の操作例を次に示します。
# mkdir /var/DLM # echo "123456789ABCDEF" > /var/DLM/dlm.lic_key
ライセンスキーファイルが提供されている場合
/var/tmp/ディレクトリーの直下に,ライセンスキーファイルを「hdlm_license」という名称で格納します。
/var/tmp/hdlm_license
なお,hdlm_licenseファイルとdlm.lic_keyファイルは,インストールが正常終了したあとで削除されます。
次に示すコマンドを実行します。
DVD-ROMからHDLMをインストールする場合
# /DVD-ROMをマウントしたディレクトリー名/installux.sh
または
# installp -aXgd /DVD-ROMをマウントしたディレクトリー名/HDLM_AIX all
DVD-ROMをコピーしたディレクトリーからHDLMをインストールする場合
# /DVD-ROMをコピーしたディレクトリー名/installux.sh
または
# installp -aXgd DVD-ROMをコピーしたディレクトリー名/HDLM_AIX all
インストール中にホストの再起動を求めるメッセージが表示されますが,再起動する必要はありません。
KAPL09172-Eのメッセージが出力された場合は,HDLM管理対象予定デバイスのhdiskが残っています。手順6から再実行してください。
インストール中に,ホストの再起動が必要であることを通知するKAPL09312-Wのメッセージが出力される場合があります。このとき,HDLMのインストールは続行され物理ボリュームを使用することはできますが,ホスト再起動を実施するまでの間,HDLMコマンドやHDLMのパスヘルスチェック機能などの実行はできません。
次に示すコマンドを実行して,パッケージがインストールされていることを確認します。
# lslpp -la DLManager.mpio.rte
出力されたリストのファイルセット項目にDLManager.mpio.rteがあり,表示されている状態がCOMMITTEDだけであることを確認してください。
表示されている状態に1つでもBROKENがあった場合,HDLMをアンインストールしてから,インストールを再度実行してください。
手順3から手順7を実行した場合は,手順11に進んでください。
手順3から手順7を実行していない場合は,手順13に進んでください。
DVD-ROMをアンマウントします。
# umount /cdrom
作成したマウントディレクトリーを削除します。
# rm -r /cdrom
必要に応じて,HDLM動作ODM設定ユーティリティー(dlmodmset)を実行します。
詳細については,「7.6 dlmodmset HDLM動作ODM設定ユーティリティー」を参照してください。
シングルパス構成の場合,すべてのHBAにケーブルを接続して,マルチパス構成に変更します。
なお,構成に関わらずcfgmgrコマンドは実行しないでください。
次に示すコマンドを実行して,ホストを再起動します。
# shutdown -Fr
ブートディスクがマルチパス構成になっていることを確認します。
コマンドの実行例を,次に示します。以降の手順では,ブートディスクにhdisk10が認識されている場合の実行例を示します。
# lspath -l hdisk10 -s available 使用可能 hdisk10 fscsi0 使用可能 hdisk10 fscsi1 ...
現在のブートディスクのリストを確認します。
コマンドの実行例を,次に示します。
# bootlist -m normal -o hdisk10 blv=hd5 hdisk0 blv=hd5 hdisk1 blv=hd5 ...
使用するホストの環境に合わせて,ブートディスクを指定します。
コマンドの実行例を,次に示します。
# bootlist -m normal hdisk10 hdisk0 hdisk1
手順16で確認したパスの数で,ブートディスクが構成されていることを確認します。
コマンドの実行例を,次に示します。
# bootlist -m normal -o hdisk10 blv=hd5 hdisk10 blv=hd5 hdisk0 blv=hd5 hdisk1 blv=hd5 ...
ホストとストレージシステムをファイバーチャネルスイッチで接続している場合は手順20から手順24を実行してください。ホストとストレージシステムをファイバーチャネルスイッチで接続していない場合は手順25に進んでください。
使用している親デバイス(fscsin)を定義済みにします。
# rmdev -l fscsin -R
なお,親デバイスは次のコマンドで求めることができます。
# lsdev -C -l hdisk名 -F 'parent'
親デバイス(fscsin)のfc_err_recov設定をfast_failに変更します。
# chdev -l fscsin -a fc_err_recov=fast_fail
親デバイス(fscsin)の設定が有効となっていることを確認します。
また,fc_err_recov設定がfast_failに変更されていることを確認してください。
# lsattr -El fscsin fc_err_recov fast_fail FC Fabric Event Error RECOVERY Policy 真
定義済みの親デバイス(fscsin)を使用できるようにします。
# cfgmgr -l fscsin
使用しているすべての親デバイス(fscsin)それぞれに,手順20から手順23の操作を行います。
必要に応じてchdevコマンドを実行して,hdiskの属性を変更します。
# chdev -l hdisk名 -a queue_depth=8 # chdev -l hdisk名 -a rw_timeout=60
必要に応じて,次に示すコマンドを実行して,PATH環境変数に/usr/DynamicLinkManager/binを追加します。
- Bourneシェル,またはKornシェルを使用している場合
# PATH=$PATH:/usr/DynamicLinkManager/bin # export PATH
- Cシェルを使用している場合
# set path=( $path /usr/DynamicLinkManager/bin )
コマンドを簡潔に実行するために,一時的にPATH環境変数を追加します。PATH環境変数を設定しないで,HDLMコマンドやHDLMユーティリティーを実行する場合は,絶対パスを指定してコマンドを実行してください。
- Bourneシェル,またはKornシェルを使用している場合
hdiskが使用できる状態であることを確認します。
次にコマンドの実行例を示します。
# lsdev -Cc disk hdisk0 使用可能 1S-08-00-8,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk1 使用可能 1S-08-00-9,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk2 使用可能 1S-08-00-10,0 16 ビット LVD SCSI ディスク・ドライブ hdisk3 使用可能 1H-08-02 Hitachi Disk Array (Fibre) hdisk4 使用可能 1H-08-02 Hitachi Disk Array (Fibre) ...
表示されるhdiskの状態がすべて「使用可能」であることを確認します。
hdisk0~2は,ホストの内蔵ディスクの物理デバイスファイル名です。
hdisk3以降は,ストレージシステムの物理ボリュームに対応した論理デバイスファイル名です。
また,lspvコマンドを実行して,rootvgを構成しているhdisk以外のhdiskがない場合は,手順15から再実行してください。
HDLMコマンドのviewオペレーションを実行して,各プログラムの状態を表示します。
コマンドの実行例を,次に示します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -sys HDLM Version : x.x.x-xx Service Pack Version : Load Balance : on(extended lio) Support Cluster : Elog Level : 3 Elog File Size (KB) : 9900 Number Of Elog Files : 2 Trace Level : 0 Trace File Size(KB) : 1000 Number Of Trace Files : 4 Path Health Checking : on(30) Auto Failback : off Intermittent Error Monitor : off HDLM Manager Ver WakeupTime Alive x.x.x-xx yyyy/mm/dd hh:mm:ss HDLM Alert Driver Ver WakeupTime ElogMem Size Alive x.x.x-xx yyyy/mm/dd hh:mm:ss 4000 HDLM Driver Ver WakeupTime Alive x.x.x-xx yyyy/mm/dd hh:mm:ss License Type Expiration Permanent - KAPL01001-I The HDLM command completed normally. Operation name = view, completion time = yyyy/mm/dd hh:mm:ss
クラスターソフトウェアを使用していても,「Support Cluster」には相当する情報が表示されません。この状態でもクラスター対応機能は問題なく動作します。
viewオペレーションの実行結果からインストールされたHDLMのバージョンを確認します。
「HDLM Version」に「x.x.x-xx」が表示されていれば,正しいバージョンがインストールされています。「x.x.x-xx」はインストールされたHDLMのバージョンです。
viewオペレーションの実行結果からプログラムが正常に動作しているか確認します。
「HDLM Manager」,「HDLM Alert Driver」,「HDLM Driver」がすべて「Alive」であれば,プログラムが正常に動作しています。
バーチャルI/Oサーバーを使用していない場合は,手順34に進んでください。
バーチャルI/Oサーバーを使用している場合は,hdiskを仮想ターゲットデバイスとして定義します。
バーチャルI/Oサーバーで,次のコマンドを実行します。
- hdiskを仮想ターゲットデバイスとして作成する場合
$ mkvdev -vdev hdisk名 -vadapter 仮想SCSIサーバー・アダプター名
- 論理ボリュームを仮想ターゲットデバイスとして作成する場合
$ mkvdev -vdev 論理ボリューム名 -vadapter 仮想SCSIサーバー・アダプター名
- hdiskを仮想ターゲットデバイスとして作成する場合
クライアント論理区画で次のコマンドを実行して,デバイスを再構成します。
# cfgmgr
クライアント論理区画で次のコマンドを実行して,物理ボリュームがhdiskとして認識されていることを確認します。
次の実行例で示すように表示されれば,正しく認識されています。
# lsdev -Cc disk hdisk1 Available Virtual SCSI Disk Drive
「3.6 パス構成の確認 」に記述されている手順に従ってパス構成を確認します。