Hitachi

Hitachi Microservices Platform - Paxos Commit Transaction Orchestrator ユーザーズガイド


3.3.5 EADSサーバ用コンテナイメージの作成(通常版限定)

EADSサーバ用コンテナイメージの作成方法について説明します。

このコンテナイメージは通常版の場合だけ作成します。

〈この項の構成〉

(1) Containerfileのテンプレートの修正

Containerfileのテンプレートについて、「3.3.2 事前準備(通常版限定)」に示すとおり、ユーザの開発環境に合わせてdnfコマンドなどによるオンラインインストールの設定を組み込むなどの方法で修正してください。また、後述する<コンテナイメージビルド作業ディレクトリ>/main-imageディレクトリに配置したContainerfileのテンプレート内のFROM句に記載された内容をコンテナビルド時に指定する文字列へ変更してください。

注※

VV-RR(-SS)は使用するEADSのバージョンに合わせて読み替えてください。

(2) Containerfileと資材の配置

次の表に示すとおり、Containerfileと資材をコンテナイメージビルド環境に配置してください。

表3‒6 Containerfileと資材の配置構成

ファイル/ディレクトリ構成

作成・提供元

備考

<コンテナイメージビルド作業ディレクトリ>/base-image

ユーザ

Containerfile

ユーザ

EADSサーバをインストールした環境から下記ディレクトリをコピーして、base-imageにリネームします。

EADSサーバの修正パッチが発行されていない場合:

/opt/hitachi/xeads/container/normal

EADSサーバの修正パッチが発行されている場合:

/opt/hitachi/xeads/container/patch

X64LIN

(Hitachi Elastic Application Data Storeのインストーラ)

日立

Hitachi Elastic Application Data Storeをインストールした環境からインストールCD-ROMに格納されているX64LINディレクトリをコピーしてください。

PACK_TAR.Z

(Hitachi Elastic Application Data Storeの修正パッチ)

日立

Hitachi Elastic Application Data Storeの修正パッチを適用する場合だけ格納してください。

<コンテナイメージビルド作業ディレクトリ>/main-image

ユーザ

Containerfile

ユーザ

EADSサーバをインストールした環境から次のディレクトリをコピーして、main-imageにリネームします。

/opt/hitachi/xeads/orchestration/container/server

payload.tgz

日立

EADSサーバをインストールした環境から次のディレクトリをコピーして、main-imageにリネームします。

/opt/hitachi/xeads/orchestration/container/server

(3) コンテナイメージのビルド

Containerfileを使用して、コンテナイメージをビルドします。

EADSサーバ用コンテナイメージのビルドのコマンドを次に示します。

cd <コンテナイメージビルド作業ディレクトリ>/base-image
docker△build△-f△./Containerfile△-t△<コンテナレジストリ>/[<namespace>/]eads-server-base-image:<EADSバージョン(VV-RR(-SS))>△.
 
cd <コンテナイメージビルド作業ディレクトリ>/main-image
docker△build△-f△./Containerfile△-t△<コンテナレジストリ>/[<namespace>/]eads-server-image:<EADSバージョン(VV-RR(-SS))>△.

(凡例)△:半角スペース1文字

<実行例>

cd build/base-image
docker build -f ./Containerfile -t myregistry.example.com/myproject/eads-server-base-image:VV-RR(-SS) .
 
cd build/main-image
docker build -f ./Containerfile -t myregistry.example.com/myproject/eads-server-image:VV-RR(-SS) .

この例では、EADSバージョンを「VV-RR(-SS)」としています。

注※

VV-RR(-SS)は使用するEADSのバージョンに合わせて読み替えてください。

(4) コンテナイメージの登録

ビルドしたEADSサーバ用コンテナイメージを、Kubernetesクラスタで使用するコンテナレジストリにdocker pushコマンドなどで登録してください。

インターネット接続のない閉塞環境の場合は、ローカルのリポジトリ・レジストリなどを使用したり、コンテナイメージビルド環境でエクスポートしたコンテナイメージをKubernetesクラスタの各ワーカーノードにインポートしたりするなどの方法で対応してください。