Hitachi Global Link Manager 導入・設定ガイド
共通エージェントコンポーネントでは,Global Link Managerとの通信のためのポート番号に,デフォルトで24041~24043を設定しています。ほかの製品でこのポート番号を使用している場合は,共通エージェントコンポーネントのポート番号を変更してください。
また,ホストに複数のネットワークインターフェースカードを搭載して同一のネットワークに接続している場合には,Global Link Managerの通信に使用するIPアドレスを設定する必要があります。
共通エージェントコンポーネントの設定を変更するには,各ホストのプロパティファイルを編集します。
<共通エージェントコンポーネントのインストールフォルダ>\agent\config\server.properties <共通エージェントコンポーネントのインストールフォルダ>\agent\config\logger.properties
/opt/HDVM/HBaseAgent/agent/config/server.properties /opt/HDVM/HBaseAgent/agent/config/logger.properties
/usr/HDVM/HBaseAgent/agent/config/server.properties /usr/HDVM/HBaseAgent/agent/config/logger.properties
共通エージェントコンポーネントの設定を変更するためのプロパティの一覧を次の各表に示します。
表A-1 共通エージェントコンポーネントの設定を変更するためのプロパティ(server.properties)
項番 | プロパティ名 | 内容 |
---|---|---|
サービス(またはデーモンプロセス)およびWebサーバ機能で使用するポートの設定 | ||
1 | server.agent.port※ | 共通エージェントコンポーネントのサービス(またはデーモンプロセス)で使用するポートを指定します。 Global Link Managerの管理対象としてGlobal Link Manager GUIでホストを追加するときには,このポート番号をエージェントサービスポートに指定します。 デフォルト値:24041 |
2 | server.http.port※ | 共通エージェントコンポーネントのWebサーバ機能が非SSL通信で使用するポートを指定します。 デフォルト値:24042 |
3 | server.http.localPort※ | 共通エージェントコンポーネントのサービス(またはデーモンプロセス)とWebサーバプロセスとの間の通信に使用するポートを指定します。 デフォルト値:24043 |
4 | server.https.port※ | 共通エージェントコンポーネントのWebサーバ機能がSSL通信で使用するポートを指定します。 デフォルト値:24045 |
Webサーバ機能で使用するホスト名,IPアドレスおよびネットワークインターフェースカードの設定 | ||
5 | server.http.host | ホスト名を指定します。指定しない場合,またはデフォルト値を指定した場合,共通エージェントコンポーネントはホスト名を自動で取得します。取得できなかった場合には,Global Link Managerからアクセスできるように手動で設定する必要があります。 デフォルト値:localhost |
6 | server.http.socket.agentAddress | ホストのIPアドレスを指定します。IPv6環境で運用する場合は,グローバルアドレスを指定してください。サイトローカルアドレスまたはリンクローカルアドレスを指定した場合はIPv4アドレスで動作します。指定しない場合,共通エージェントコンポーネントはIPアドレスを自動で取得します。取得できなかった場合には,Global
Link Managerからアクセスできるように手動で設定する必要があります。 HDLMがインストールされたホストが複数のネットワークインターフェースカードを搭載して同一のネットワークに接続している場合に,複数搭載されているネットワークインターフェースカードのいずれかのIPアドレスを指定してください。この設定を行わないと,ホストを正常に追加できない場合があります。 上記の場合にこのプロパティを指定しないと,ネットワークインターフェースカードの数だけホストを登録できるため,ホストやパスが重複して表示されるおそれがあります。 デフォルト値:指定なし |
7 | server.http.socket.bindAddress | HDLMがインストールされたホストが複数のネットワークインターフェースカードを搭載して同一のネットワークに接続している場合に,複数搭載されているネットワークインターフェースカードのいずれかのIPアドレスを指定してください。この設定を行わないと,ホストを正常に追加できない場合があります。 IPv6環境で運用する場合は,グローバルアドレスを指定してください。サイトローカルアドレスまたはリンクローカルアドレスを指定した場合はIPv4アドレスで動作します。 上記の場合にこのプロパティを指定しないと,ネットワークインターフェースカードの数だけホストを登録できるため,ホストやパスが重複して表示されるおそれがあります。 デフォルト値:指定なし |
Webサーバ機能の基本動作の設定 | ||
8 | server.agent.maxMemorySize | 共通エージェントコンポーネントのWebサーバ機能のプロセスの最大メモリーヒープサイズをメガバイト単位で指定します。メモリーヒープサイズの不足が原因で処理が停止する場合には,この値を大きくすることで解決できます。 32~4096の範囲で指定します。 デフォルト値:指定なし(64メガバイトで動作します) |
9 | server.agent.shutDownTime | 共通エージェントコンポーネントのWebサーバ機能が最後のHTTP/XMLメッセージを送信または受信してから停止するまでの時間をミリ秒で指定します。値を大きくした場合,共通エージェントコンポーネントからGlobal Link Managerへの応答速度が速くなりますが,共通エージェントコンポーネントで用いるリソースが大きくなります。 デフォルト値:600000 |
10 | server.agent.JRE.location | 共通エージェントコンポーネントで使用するJava プログラムのインストール先を指定します。
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Webサーバ機能のセキュリティ設定 | ||
11 | server.http.security.clientIP | アクセスを許可するIPv4およびIPv6のアドレスを指定します。Global Link ManagerサーバのIPアドレスを指定するか,すべてのIPアドレスが接続できるように値を指定しないでください。値を指定する場合,Device Managerエージェントとプロパティファイルを共有しているときは,Global
Link ManagerサーバのIPアドレスだけでなくDevice Managerエージェントに接続するサーバのIPアドレスをあわせて指定する必要があります。 この設定は,接続できるIPアドレスを制限することで,サービス妨害攻撃やバッファーのオーバーフローをねらった攻撃を防ぐのに役立ちます。 IPv4アドレスの場合は*(アスタリスク)をワイルドカード文字として使用できます。IPアドレスを複数指定する場合は,,(コンマ)で区切ります。ドット付きの10進数のIPアドレスとして無効な指定や空白文字(スペース)は無視され,エラーは発生しません。 191.0.0.2と192.168.0.0~192.168.255.255の接続を許可する場合の指定例を次に示します。 server.http.security.clientIP=191.0.0.2, 192.168.*.*.2001::203:baff:fe36:109aと2001::203:baff:fe5b:7bacの接続を許可する場合の指定例を次に示します。 server.http.security.clientIP=2001::203:baff:fe36:109a,2001::203:baff:fe5b:7bacデフォルト値:指定なし(すべてのIPアドレスが接続できます) |
12 | server.http.entity.maxLength | Global Link Managerサーバが共通エージェントコンポーネントに送信するXMLファイルの最大長をバイト単位で設定できます。同時に多数のパスの状態を変える場合など,サイズの大きいXMLファイルを送信した場合にエラーが発生するときには,この値を大きくすることで解決する可能性があります。 デフォルト値:32768 |
13 | server.agent.secure | 通信路のセキュリティレベルを指定します。 1:非SSL通信だけの場合 2:非SSL通信とSSL通信の場合 3:SSL通信だけの場合 デフォルト値:1
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14 | server.agent.ciphers | SSL通信に使用する暗号方式を指定します。Javaに設定できる暗号方式アルゴリズムの文字列で指定します。複数指定する場合はコンマで区切ります。
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表A-2 共通エージェントコンポーネントのログファイルの設定を変更するためのプロパティ(logger.properties)
項番 | プロパティ名 | 内容 |
---|---|---|
1 | logger.loglevel | trace.logファイルとerror.logファイルの出力レベルを指定できます。使用できる値は,詳細度が高い順にDEBUG,INFO,WARN,ERRORおよびFATALです。デフォルト値の場合,DEBUGのエントリーはログに出力されないで,INFO,WARN,ERROR,およびFATALのエントリーがログに出力されます。 デフォルト値:INFO |
2 | logger.MaxBackupIndex | 各ログファイルの最大バックアップファイル数を指定できます。ログファイル数がlogger.MaxFileSizeで指定された最大長に達すると,バージョンを示すカウンターが付けられ,ファイル名が更新されます(例えばaccess.logがaccess.log.1となります)。ログファイルがさらに作成されると,指定された数のバックアップログファイルが作成されるまで,カウンターが増加していきます(例えば,access.log.1がaccess.log.2になります)。指定された数のバックアップログファイルが作成されたあとは,新しいバックアップログファイルが作成されるたびに,最も古いバックアップログファイルが削除されます。 指定できる値の範囲は,1~20です。 デフォルト値:10 |
3 | logger.MaxFileSize | 各ログファイルの最大サイズを指定できます。ログファイルのサイズが指定値を超えた場合は,新しいログファイルが作成されます。 キロバイト単位のときは「KB」,メガバイト単位のときは「MB」と指定してください。指定しない場合には,バイト単位に見なされます。指定できる値の範囲は,512KB~32MBです。 デフォルト値:1MB |
<プロパティ名>=<値> #<注釈> |
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