Hitachi Global Link Manager 導入・設定ガイド
サイレントインストールとは,Global Link Managerのインストール時に,応答処理を省略できるインストール方法です。応答内容をあらかじめインストール情報設定ファイルに定義しておきます。サイレントインストールの処理の流れを次に示します。
サイレントインストールの手順は次のとおりです。
<インストールDVD-ROMをセットしたドライブ>:\HGLM\GLMTools\installhglm [/f <インストール情報設定ファイル名>] [/s]installhglmコマンドには,次の表に示すオプションを指定できます。
項目 | 説明 |
---|---|
/f <インストール情報設定ファイル> | インストール情報設定ファイルを作成している場合,格納場所を指定します。相対パス,絶対パスのどちらでも指定できます。255バイト以内のパスを指定してください。使用できる文字を次に示します。 A~Z,a~z,0~9,'.','_',' '(半角スペース),そのほかにパスの区切り文字として(\),(:)が使用できます。 このオプションを指定しない場合,インストール情報設定ファイルのデフォルトの値が適用されます。 インストール情報設定ファイルについては,「(2) インストール情報設定ファイルの定義内容」を参照してください。 |
/s | 実行を確認するメッセージを出力させないときに指定します。 |
Global Link Managerでは,インストール情報設定ファイルのサンプルファイルを提供しています。格納場所を次に示します。
<インストールDVD-ROMをセットしたドライブ>:\HGLM\GLMTools\sample_installhglm.ini
サンプルファイルの内容を次に示します。
[INSTALLATION_SETTINGS] HGLM_INSTDIR="C:\Program Files\HiCommand" HGLM_DBDIR="C:\Program Files\HiCommand\HGLAM\database" HGLM_IPADDRESS= HGLM_PORT=22015 HGLM_SNMPTRAP=TRUE HGLM_SNMPIPADDRESS= HGLM_SNMPIPV6ADDRESS= HGLM_SNMPTRAPPORT=22620 HGLM_RUNSERVICE=TRUE HGLM_DBTMPDIR="C:\Program Files\HiCommand\databackup" HGLM_DATATMPDIR="C:\Program Files\HiCommand\databackup" HGLM_HDLMINSTALLDOWNLOAD=FALSE [EOF]
クラスタ環境をセットアップする場合は,HGLM_CLUSTER_SETUPなどのキーを指定してください。クラスタ環境をセットアップする場合の定義内容の例を次に示します。
[INSTALLATION_SETTINGS] HGLM_INSTDIR="C:\Program Files\HiCommand" HGLM_DBDIR="X:\HiCommand\HGLAM\database" HGLM_IPADDRESS=HCSClientAccessPoint HGLM_PORT=22015 HGLM_SNMPTRAP=TRUE HGLM_SNMPIPADDRESS= HGLM_SNMPIPV6ADDRESS= HGLM_SNMPTRAPPORT=22620 HGLM_RUNSERVICE=FALSE HGLM_DBTMPDIR="C:\Program Files\HiCommand\databackup" HGLM_DATATMPDIR="C:\Program Files\HiCommand\databackup" HGLM_CLUSTER_SETUP=TRUE HGLM_CLUSTER_MODE=2 HGLM_CLUSTER_RESOURCEGROUPNAME=HCSClusterServices HGLM_CLUSTER_HOSTNAME_ACTIVE=activenodehost HGLM_CLUSTER_HOSTNAME_STANDBY=standbynodehost HGLM_HDLMINSTALLDOWNLOAD=FALSE [EOF]
sample_installhglm.iniファイルを編集する場合は,任意のフォルダにコピーしてください。
[INSTALLATION_SETTINGS]セクションにインストール応答処理の内容を定義します。
[INSTALLATION_SETTINGS]セクションのキーの内容および指定できるインストールの種別を次の表に示します。
表2-4 [INSTALLATION_SETTINGS]セクションで指定するキー名
キー名 | 説明 | 指定できるインストールの種別 |
---|---|---|
HGLM_INSTDIR | インストール先のフォルダを絶対パス名で指定します。64バイト以内のパスを指定します。使用できる文字を次に示します。 A~Z,a~z,0~9,'.','_',' '(半角スペース),そのほかにパスの区切り文字として(\),(:)が使用できます。 デフォルトは「C:\Program Files\HiCommand」です。 次のフォルダは指定できません。
|
新規インストール,またはv6もしくはv7からのアップグレードインストール |
HGLM_DBDIR | データベース格納先を絶対パス名で指定します。64バイト以内のパスを指定します。使用できる文字を次に示します。 A~Z,a~z,0~9,'.','_',' '(半角スペース),そのほかにパスの区切り文字として(\),(:)が使用できます。 デフォルトは「C:\Program Files\HiCommand\HGLAM\database」です。 次のフォルダは指定できません。
|
新規インストール,またはv6もしくはv7からのアップグレードインストール |
HGLM_IPADDRESS | Global Link ManagerサーバのIPアドレスまたはホスト名を指定します。IPv6アドレスで指定する場合,IPアドレスを[ ]で囲んで指定します。 デフォルトは<Global Link ManagerサーバのIPアドレス>です。 クラスタ設定の場合は論理ホスト名を指定します。 |
新規インストール |
HGLM_PORT | Global Link Managerサーバのポート番号を指定します。 デフォルトは「22015」です。 |
新規インストール,またはv6もしくはv7からのアップグレードインストール |
HGLM_SNMPTRAP | SNMP Trap受信機能を使用するかどうか指定します。 TRUE:使用します。 FALSE:使用しません。 デフォルトは「TRUE」です。 |
新規インストール |
HGLM_SNMPIPADDRESS | SNMP Trapを受信するIPv4アドレスを指定します。 デフォルトは<Global Link ManagerサーバのIPアドレス>です。 |
新規インストール |
HGLM_SNMPIPV6ADDRESS | SNMP Trapを受信するIPv6アドレスを指定します。IPアドレスを[ ]で囲んで指定します。 デフォルトは<Global Link ManagerサーバのIPアドレス>です。 |
新規インストール |
HGLM_SNMPTRAPPORT | SNMP Trapを受信するポート番号を指定します。 デフォルトは「22620」です。 |
新規インストール |
HGLM_RUNSERVICE | インストール後にサービス起動するかどうか指定します。 TRUE:起動します。 FALSE:起動しません。 デフォルトは「TRUE」です。 クラスタ環境への新規インストール,アップグレードインストール,または上書きインストールの場合は,「TRUE」を指定してもインストール後にサービスを起動しません。 |
新規インストール,アップグレードインストール,または再インストール |
HGLM_DBTMPDIR | Hitachi Command Suite製品(Global Link Managerを含む)のデータベース情報退避フォルダを絶対パス名で指定します。 デフォルトは「C:\Program Files\HiCommand\databackup」です。 |
v6またはv7からのアップグレードインストール |
HGLM_DATATMPDIR | Global Link Managerのパスステータスログ,プロパティファイル,ログファイルの退避先フォルダを絶対パス名で指定します。 デフォルトは「C:\Program Files\HiCommand\databackup」です。 |
v6またはv7からのアップグレードインストール |
HGLM_CLUSTER_SETUP | Hitachi Command Suite共通コンポーネントおよびHiRDBが,クラスタ構成と非クラスタ構成のどちらでもない場合に,クラスタ環境または非クラスタ環境のどちらをセットアップするかを指定します。 TRUE:クラスタ環境をセットアップします。 FALSE:非クラスタ環境をセットアップします。 デフォルトは「FALSE」です。 HGLM_CLUSTER_SETUPで「TRUE」を指定した場合,次のキー名の指定は必須です。
|
新規インストール,アップグレードインストール,または再インストール |
HGLM_CLUSTER_MODE | クラスタ構成でインストールする場合に,動作モードを指定します。 2:実行系 3:待機系 デフォルトは「2」です。 |
新規インストール,アップグレードインストール,または再インストール |
HGLM_CLUSTER_RESOURCEGROUPNAME | リソースグループ名を指定します。 クラスタ構成で,ユーザーが設定しないでサイレントインストールした場合,エラーになります。 |
新規インストール,アップグレードインストール,または再インストール |
HGLM_CLUSTER_HOSTNAME_ACTIVE | 実行系のホスト名を指定します。 クラスタ構成で,ユーザーが設定しないでサイレントインストールした場合,エラーになります。 |
新規インストール,アップグレードインストール,または再インストール |
HGLM_CLUSTER_HOSTNAME_STANDBY | 待機系のホスト名を指定します。 クラスタ構成で,ユーザーが設定しないでサイレントインストールした場合,エラーになります。 |
新規インストール,アップグレードインストール,または再インストール |
HGLM_HDLMINSTALLDOWNLOAD | HDLMインストーラーのダウンロード機能を使用するかどうか指定します。 TRUE:使用します。 FALSE:使用しません。 デフォルトは「FALSE」です。 アップグレードインストールまたは再インストールの場合で,ダウンロード機能を有効にしてすでにインストール済みのときは,このキー項目は使用されません。指定値に関係なく,ダウンロード機能は有効となります。 |
新規インストール,アップグレードインストール,または再インストール |
サイレントインストールを使用したインストールでは,インストール処理結果がログファイル(installhglm_yyyy-mm-dd_hh-mm-ss.log)に出力されます。
installhglm_yyyy-mm-dd_hh-mm-ss.logファイルの出力先を次に示します。
<システムドライブ>:\installhglm_yyyy-mm-dd_hh-mm-ss.log
ログファイルにKAIF40111-Iのメッセージが出力されていない場合は,出力されたメッセージに従って対処してください。
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