Hitachi

Hitachi Command Suite Configuration Manager REST API リファレンスガイド


付録A.1 REST APIサーバの通信モードの変更とは

REST APIサーバとストレージシステム間の接続方法を変更することによって、処理速度を上げることができます。接続方法を変更する場合は、REST APIの通信モードを変更する必要があります。REST APIがサポートしている通信モードについて説明します。

REST APIの運用を開始する時点では、REST APIサーバが配置されている管理サーバとストレージシステムは、LANで接続されています。このデフォルトの接続方法の場合の通信モードをlanConnectionModeと呼びます。

処理性能を向上したい場合、ファイバチャネルまたはiSCSIによってストレージシステムに直接接続したサーバからAPIを実行する通信方式に変更します。この方式をIn-Band方式と呼びます。REST APIをIn-Band方式で実行するには、REST APIサーバの通信モードを変更する必要があります。変更できる通信モードは次の2種類です。

それぞれの通信モードを組み合わせて運用することもできます。

通信モードを変更するには、ストレージシステムやサーバに必要な設定をしてから、通信方式を変更するAPIを実行してください。
メモ
  • REST APIサーバとストレージシステム間のSSL通信を有効にしている場合は、通信モードをproxyModeに変更できません。
  • ストレージシステムがVSP 5000 シリーズVSP E シリーズVSP G150、G350、G370、G700、G900VSP F350、F370、F700、F900の場合、通信モードをproxyModeに変更できません。

次に、それぞれの通信モードについて説明します。

lanConnectionMode

デフォルトの通信モードです。REST APIサーバから発行された命令は、ストレージシステム上の仮想コマンドデバイスを経由して実行されます。lanConnectionModeの場合の通信経路の例を次に示します。

[図データ]

fcConnectionMode

REST APIサーバが配置されている管理サーバとストレージシステムを、ファイバチャネル接続またはiSCSI接続する場合の通信モードです。fcConnectionModeの場合の通信経路の例を次に示します。

[図データ]

proxyMode

REST APIサーバから、ストレージシステムとファイバチャネル接続またはiSCSI接続した別の中継用サーバを経由する場合の通信モードです。中継用サーバを複数設定して、冗長化構成にすることもできます。設定できる中継用サーバは最大3台です。proxyModeの場合の通信経路の例を次に示します。

[図データ]

ヒント

Replication Managerなどでペア管理サーバを使用してコピーペアを管理している環境の場合は、ペア管理サーバを中継用サーバとしても利用できます。

異なる通信モードを組み合わせる場合

1台のストレージシステムに対して、2種類の通信モードを組み合わせて、通信経路を冗長化できます。

メモ

ストレージシステムがVSP 5000 シリーズVSP E シリーズVSP G150、G350、G370、G700、G900VSP F350、F370、F700、F900の場合、2種類の通信モードを組み合わせることはできません。

次の図は、lanConnectionModeとproxyModeを組み合わせた場合の例です。

[図データ]

使用する通信モードには優先順位を指定できます。 図のように、lanConnectionMode とproxyModeを組み合わせて指定する場合、通信速度の速いproxyModeを最優先に指定しておくと、通常は通信速度の速いproxyModeで通信し、proxyModeで障害が発生したときは、lanConnectionModeに切り替えて通信を継続します。