Hitachi

Hitachi Command Suite Configuration Manager REST API リファレンスガイド


15.1 Volume Migrationとは

Volume Migrationは、ストレージシステム内(外部ストレージシステムを含む)で、ボリューム上のデータを別のボリュームへ移動します。別のボリュームへデータを移動することをマイグレーションと呼びます。
メモ

REST APIでは、ストレージシステムがVirtual Storage PlatformまたはHUS VMの場合は、Volume Migrationの機能を使用できません。

次のような場合に、Volume Migrationを使用して、マイグレーションを実行します。

マイグレーションの実行中も、ホストからデータにアクセスできます。マイグレーションが完了すると、移動元ボリュームのLDEV ID とホストI/O は、移動先ボリュームのものと自動的に入れ替わります。そのため、マイグレーション後もホストとのパス設定を変更することなくデータへのアクセスを継続できます。

Volume Migrationでマイグレーションを実行する場合の、データの流れについて説明します。

マイグレーション実行前

ホストからの移動元ボリューム(ソースボリューム)に対してI/Oがある状態です。ソースボリュームと、マイグレーション用に用意した移動先ボリューム(ターゲットボリューム)とで、Volume Migration用のペアを作成します。

[図データ]
マイグレーション実行中

マイグレーションを実行すると、ソースボリュームからターゲットボリュームへデータがコピーされます。マイグレーション実行中にも、ホストからオンラインでデータの読み込み(Read)および書き込み(Write)ができます。データのコピー中にホストからの書き込みI/Oが発生した場合は、差分データだけをターゲットボリュームにコピーし直します。差分がなくなるまでコピーを繰り返します。

[図データ]
メモ

マイグレーション実行中に繰り返すコピー回数には上限があり、上限値は移動するボリュームの容量によって変わります。コピー回数の上限値を超えても差分がなくならない場合は、マイグレーションが失敗します。このときは、ホストからの負荷を下げてマイグレーションを再実行してください。ホストからの更新I/Oは、50IOPS以下を目安としてください。

マイグレーション完了

データのコピーが完了し、ソースボリュームとターゲットボリュームのデータが完全に同期すると、ソースボリュームのLDEV IDとホストI/O はターゲットボリュームに入れ替わります。ホスト側から見たボリュームやパスの設定はマイグレーション前と変わりませんが、実際のデータはマイグレーション用に用意したボリューム上に移動しています。

[図データ]

Volume Migrationを使用するために必要な要件やボリューム移動時の注意事項などの詳細については、マニュアルVolume Migrationユーザガイドを参照してください。