12.1 リモートコピーの環境構築の流れ
環境構築の作業を次の図に示します。
- 物理パスの接続
- ホストとストレージシステム間、正サイトと副サイト間など、運用に必要な構成に応じてハードウェア間をケーブル接続します。
- プログラムプロダクトのインストール
- リモートコピーに必要なプログラムプロダクトをインストールします。ストレージシステムがVSP 5000 シリーズ、VSP E シリーズ、VSP Gx00 モデルおよびVSP Fx00 モデルの場合は、REST APIから操作できます。
- リモートストレージシステムの情報の登録
- ローカルストレージシステム側のREST APIサーバにリモートストレージシステムの情報を登録します。リモートストレージシステム側のREST
APIサーバにローカルストレージシステムの情報をリモートストレージシステムとして同時に登録することもできます。
- メモ
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リモートストレージシステムは、リモートストレージシステム側のREST APIサーバにローカルストレージシステムとして事前に登録しておく必要があります。なお、1サイト構成の場合、リモートストレージシステム側のREST APIサーバは、ローカルストレージシステム側のREST APIサーバになります。
- ポート属性の変更
- ストレージシステムがVSP G1000、VSP G1500、VSP
F1500、Virtual Storage PlatformまたはHUS VMの場合に、ポートの属性を変更します。
ストレージシステムがVSP 5000 シリーズの場合で、ポートがTargetポートのとき、Bidirectionalポートに変更する必要があります。
- リモート接続の作成
- リモートパスを指定してリモート接続を作成します。iSCSIポートを使用する場合は、あらかじめローカルストレージシステムのiSCSIポートにリモートストレージシステムのiSCSIポートの情報を登録します。
- ジャーナルの作成
- ジャーナルボリュームを指定してジャーナルを作成します。
- Quorumの設定
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Quorumに関する設定をします。
global-active deviceペアを作成する場合、Quorumディスクにボリュームを設定する構成、ボリュームを設定しない構成に関わらず、Quorumの設定が必要です。
Quorumディスクにボリュームを設定する構成の場合は、事前に下記のことを確認してください。
- global-active deviceの環境を構築する2台のストレージシステムとQuorumディスク用外部ストレージシステム間が物理パスで接続されていること
- global-active deviceの環境を構築する2台のストレージシステムにQuorumディスク用外部ストレージシステムのボリュームがマッピングされていること
- ボリュームの作成
- ペアに使用するボリュームを作成します。
- ボリュームの割り当て
- ホストがストレージシステムのボリュームにアクセスできるように LU パスを設定します。
- 仮想ストレージマシンの設定
- ストレージシステムに仮想ストレージマシンを作成し、必要な設定を行います。
- S-VOLのGAD 予約属性の設定
- S-VOLの仮想LDEV 番号に、GAD予約属性の番号を設定します。
リモートコピーの環境構築の詳細については、各プログラムプロダクトのマニュアルや、マニュアルシステム管理者ガイドまたはHitachi Device Manager - Storage Navigatorユーザガイドを参照してください。
コピーペア定義の移行について
構成定義ファイルで管理されているコピーペアをREST APIで管理する場合、構成定義ファイルのコピーペア定義を、ストレージシステム上のデバイスグループ定義に変更する必要があります。定義の変更には、ペア定義移行コマンド(PairCfgMigration)を使用します。ペア定義移行コマンドについては、マニュアルHitachi Command Suite システム構成ガイド を参照してください。