Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド
Exchange Server 2007では,VSSで取得したバックアップデータは,インフォメーションストア単位(*.edbファイルのデータファイル単位)でリストアできます。インフォメーションストア単位でリストアすることで,必要なデータファイルだけを短時間でリストアできます。
バックアップデータをインフォメーションストア単位でリストアするには,リストアする単位でディスクを分ける必要があります。このため,リストアする単位を考慮してデータファイルを配置してください。
- インフォメーションストア単位でリストアできるDB構成
- 個別にリストアしたいインフォメーションストアのデータファイル(*.edb)だけが,それぞれ別のディスク上に格納されている場合
- 個別にリストアしたいインフォメーションストアのデータファイル(*.edb)だけが,同じディスク上に格納されている場合
- 同じストレージグループ内の複数のインフォメーションストアのデータファイルが,同じディスクに格納されている場合
同じディスクに格納されているすべてのインフォメーションストアを指定すればリストアできます。この場合,同じディスクに格納されているすべてのインフォメーションストアを指定しないと,コマンドがエラー終了します。- インフォメーションストア単位でリストアできないDB構成
- 異なるストレージグループのデータファイル(*.edb),トランザクションログファイル(*.log),およびチェックポイントファイル(*.chk)が同じディスクにある場合,ディスクを共有しているストレージグループ配下のインフォメーションストアは,個別にリストアできません。
インフォメーションストア単位でリストアする場合のファイル配置条件を次の表に示します。
表2-6 インフォメーションストア単位でリストアする場合のファイル配置条件
リストア
対象同じディスク上のファイル ほかのファイルなし リストア対象のインフォメーションストア 同じストレージグループのインフォメーションストア 異なるストレージグループのインフォメーションストア *.edb *.edb *.edb *.edb ◎ - ○ ×
- (凡例)
- ◎:個別にリストアできる。
- ○:同じディスク上のすべてのインフォメーションストアを指定すればリストアできる。
- ×:個別にリストアできない。
- -:該当しない。
インフォメーションストア単位でリストアする場合のDB構成を次の図に示します。
図2-28 インフォメーションストア単位でのリストア(バックアップ対象がExchangeデータベースの場合)
上記の例では,ストレージグループSG1に,IS11~IS14のインフォメーションストアがあります。この場合,次の単位でリストアできます。
- IS11だけを単独でリストア
- IS12だけを単独でリストア
- IS13とIS14を同時にリストア(どちらか一方だけをリストアすることはできない)
- 注意事項
- インフォメーションストア単位でリストアする場合,リストア時にトランザクションログを適用(ロールフォワード)する必要があります。リストア時のコマンド実行に関する注意事項については,マニュアル「Hitachi Command Suite Replication Manager Application Agent CLI リファレンスガイド」のdrmexgrestoreコマンドの説明を参照してください。
All Rights Reserved. Copyright© 2014, 2020, Hitachi, Ltd.