Replication Manager ユーザーズガイド
プライマリーサイトとセカンダリーサイト間(リモートコピー)でのレプリカ作成およびリストアする場合の運用方法について説明します。
- この項の構成
- (1) プライマリーサイトとセカンダリーサイト間(リモートコピー)でのレプリカ作成およびリストアの概要
- (2) セカンダリーサイトへのデータベースのレプリカ作成
- (3) プライマリーサイトへのデータベースのリストア
- (4) セカンダリーサイトでのデータベースのリストア
- (5) プライマリーサイトへのデータ復旧
(1) プライマリーサイトとセカンダリーサイト間(リモートコピー)でのレプリカ作成およびリストアの概要
ここでは,ストレージシステム間のボリューム複製機能(TrueCopyまたはUniversal Replicator)を使用して,プライマリーサイトの正ボリュームからセカンダリーサイトの副ボリュームのSQL Serverデータベースにレプリカを作成する例,セカンダリーサイトの副ボリュームからプライマリーサイトの正ボリュームへリストアする例について示します。なお,この例では,レプリカを作成およびリストアするときにテープ装置を使用します。
この例では,次の図に示すシステム構成を想定しています。
図9-3 プライマリーサイトとセカンダリーサイト間(リモートコピー)でレプリカ作成およびリストアする場合のシステム構成
セカンダリーサイトへのデータベースのレプリカ作成手順について説明します。
- テープ装置を使用して,レプリカを作成します。
テープ装置を使用したレプリカの作成方法については,「(10) テープ装置を使用したレプリカの作成」を参照してください。- レプリカ作成のタスクが完了したら,操作対象のコピーグループを選択してコピーペア状態の変更ウィザードで,resync操作を実行します。
プライマリーサイトへのデータベースのリストア手順について説明します。
- 操作対象のコピーグループを選択して,コピーペア状態の変更ウィザードでsplit操作を実行します。
- テープ装置を使用して,リストアします。
テープ装置を使用したリストア方法については,「(11) テープ装置を使用したレプリカのリストア」を参照してください。- リストアのタスクが完了したら,操作対象のコピーグループを選択して,コピーペア状態の変更ウィザードでresync操作を実行します。
セカンダリーサイトでのデータベースのリストアについて説明します。
- 操作対象のコピーグループを選択して,コピーペア状態の変更ウィザードでdelete操作を実行します。
- テープ装置からリストアします。
「(11) テープ装置を使用したレプリカのリストア」の手順1から手順4を実行してください。
副ボリュームが隠ぺいされている場合は,次の手順に進んでください。副ボリュームが隠ぺいされていない場合は,手順5に進んでください。- drmappcatコマンドを実行して,バックアップIDを取得します。
<データベースサーバ名>サブウィンドウのレプリカ履歴一覧([レプリカ履歴]タブ)の[作成時刻]とdrmappcatコマンドで表示される<END-TIME>の対応を比較して,drmappcatコマンドで表示される<BACKUP-ID>を取得してください。もし,同一の時刻があれば,drmappcatコマンドの-hostname <データベースサーバ名>オプションを追加してください。- 次のdrmdevctlコマンドを実行して,副ボリュームの隠ぺいを解除します。
drmdevctl <BACKUP-ID> -attach
<BACKUP-ID>には手順3で取得したバックアップIDを指定してください。- ディスク管理機能を使用して,バックアップサーバに接続されているボリュームをアンマウントします。
リストア先のSQL Serverデータベースの構成(ドライブ名およびパス)をレプリカ作成時の構成と合わせてください。SQL Serverデータベースの構成がレプリカ作成時と異なる場合は,リストアできません。- バックアップサーバのSQL Serverを起動します。
- リストアレプリカウィザードを使用してバックアップサーバへレプリカをリストアします。
リストアレプリカウィザードの[2. オプション設定]画面で,[対象サーバ]に[バックアップサーバ]ラジオボタンを選択してください。
リストアの手順については,「(4) レプリカのリストア」を参照してください。
プライマリーサイトへのデータ復旧手順について説明します。
- データベースサーバのSQL Serverを停止します。
- ディスク管理機能を使用して,データベースサーバに接続されているボリュームをアンマウントします。
- バックアップサーバのSQL Serverを停止します。
- 副ボリュームのアンマウントを実行します。副ボリュームのアンマウントについては,「(6) 副ボリュームのアンマウント」を参照してください。
- 操作対象のコピーグループを選択して,コピーペア状態の変更ウィザードでcreate操作を実行します。
セカンダリーサイトを正ボリュームとしてcreate操作を実行してください。- 操作対象のコピーグループを選択して,コピーペア状態の変更ウィザードでswap操作を実行します。
- レプリカ履歴一覧([レプリカ履歴]タブ)で障害発生以前に作成したレプリカを選択して,レプリカを削除します。
レプリカの削除手順については,「(8) レプリカの削除」を参照してください。- ディスク管理機能を使用して,データベースサーバに接続されているボリュームをマウントします。
- データベースサーバのSQL Serverを起動します。
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