Replication Manager ユーザーズガイド
Application Agentの設定について説明します。
- この項の構成
- (1) Application Agentの設定手順
- (2) Application Agentのインスタンスの設定例
Application Agentの設定手順を次に示します。
- Application Agentのオプションを設定するための情報を準備します。情報取得元として追加したデータベースサーバおよびバックアップサーバそれぞれのApplication Agentの設定を実施します。次に示す各サーバの情報を,あらかじめ確認しておいてください。
- HORCMインスタンスの情報
- RAID Managerのインストールパス
- 共用データの格納先パス(データベースサーバがクラスタ構成の場合)
- メールサーバ名(レプリカタスクに関するEメール通知を実施する場合)
- SQLインスタンスの情報(SQL Serverの場合)
SQLインスタンスが起動されていることも確認してください。- Application Agentのオプションを設定する対象サーバに従って,次の手順を実行します。
起動方法については,マニュアル「Hitachi Command Suite Replication Manager システム構成ガイド」を参照してください。
- データベースサーバのApplication Agentを設定する場合
- データベースサーバのApplication Agentの設定と同時にアプリケーション構成情報を取得するときは,データベースサーバとバックアップサーバ(設定対象のバックアップサーバがあるとき)のRAID Managerのインスタンスを起動しておきます。
- データベースサーバとバックアップサーバにDevice Managerエージェントをインストールしていない場合(データベースサーバとバックアップサーバがペア管理サーバとしてReplication Managerに認識されていない場合),RAID Managerのインスタンスは自動的に起動しないため,あらかじめ起動しておく必要があります。
- バックアップサーバのApplication Agentを設定する場合
- バックアップサーバのApplication Agentの設定と同時に副ボリュームの隠ぺいまたは隠ぺい解除を実行するときは,データベースサーバとバックアップサーバのRAID Managerのインスタンスを起動しておきます。
- バックアップサーバにDevice Managerエージェントをインストールしていない場合(バックアップサーバがペア管理サーバとしてReplication Managerに認識されていない場合),RAID Managerのインスタンスは自動的に起動しないため,あらかじめ起動しておく必要があります。
- また,データベースサーバのRAID Managerのインスタンスは自動的に起動しないため,あらかじめ起動しておく必要があります。
重要
- バックアップサーバの再起動時など,RAID Managerのインスタンスが停止状態になっている場合にも,手動で起動しておいてください。
- [エクスプローラ]メニューの[管理者メニュー]-[情報取得元]をクリックします。
情報取得元サブウィンドウが表示されます。- オブジェクトツリーを展開してから,[Application Agent]を選択します。
Application Agentサブウィンドウが表示されます。- データベースサーバを選択し,[Agent設定]ボタンをクリックします。
Application Agentの設定 - <Application Agent名>ダイアログが表示されます。- サーバオプションを設定します。
[サーバオプション]タブを選択して,手順1で準備したデータベースサーバまたはバックアップサーバの情報を入力してください。
重要
- 新規にレプリカ作成用のコピーペア構成定義を作成する場合,コピーペア構成定義ウィザードで定義したあと,改めてインスタンスを設定してください。あらかじめインスタンス番号を設定しておくこともできますが,その場合はコピーペア構成定義ウィザードでは,指定したインスタンス番号を使用してください。
重要
- 構成種別を「仮想ホスト(クラスタ構成)」に設定している場合,同じ物理ホストを利用するすべての仮想ホストで設定を共有しています。したがって,[対象インスタンス]および[RAID Managerインストールパス]は,仮想ホストごとに個別の値を設定できません。
- クラスタオプションを設定します。
[クラスタオプション]タブを選択して,手順1で準備したデータベースサーバのクラスタ設定情報を入力してください。
重要
- [共有データパス]に使用できる文字を次に示します。
- a ~ z A ~ Z 0 ~ 9 # + - . @ _ ( ) および半角スペース
- また,コロン(:)をドライブの区切り文字として,円記号(\)をフォルダの区切り文字として指定できます。
- また,次の制限があります。
- ドライブ文字を含め,最大で124文字を指定できます。
- 絶対パスを指定します。
- UNCパスは指定できません。
- OSが予約している名前(CON,AUX,NUL,PRN,CLOCK$,COM1 ~ COM9,およびLPT1 ~ LPT9)は指定できません。
- 1つ以上のスペースで始まる,または終わるフォルダ名は指定できません。
重要
- 構成種別を「仮想ホスト(クラスタ構成)」に設定している場合,同じ物理ホストを利用するすべての仮想ホストで設定を共有しています。したがって,[クラスタオプション]の[リストアモード]は,仮想ホストごとに個別の値を設定できません。
参考
- SQL Serverの場合,[クラスタオプション]の[リストアモード]で「クラスタリソースがオンライン状態でのリストア」を設定すると,クラスタリソースがオンライン状態のままでユーザーデータベースをリストアできます。ただし,リストア対象がシステムデータベースを含む場合はクラスタリソースがオフラインになります。
- レプリカオプションを設定します。
[レプリカオプション]タブを選択して,手順1で準備したレプリカ管理に関する設定情報を入力してください。
重要
- 構成種別を「仮想ホスト(クラスタ構成)」に設定している場合,同じ物理ホストを利用するすべての仮想ホストで設定を共有しています。したがって,次の項目は仮想ホストごとに個別の値を設定できません。
- [レプリカタスクオプション]の[レプリカタスクに関するコピーペア操作失敗時]
- [Eメールオプション]
参考
- Eメールオプションを設定すると,レプリカタスクの結果を通知できます。
- SQL Serverの場合,SQLオプションを設定します。
[SQLオプション]タブを選択して,手順1で準備したSQLインスタンスの設定情報を入力してください。
注意
- [VDIメタファイル生成タイムアウト時間]には,SQL Serverデータベースのレプリカ作成またはリストアのタイムアウト値を指定します。
- 次の手順に従って,運用に合わせて適切な値を設定してください。
- [VDIメタファイル生成タイムアウト時間]をデフォルト値(3,600秒)に設定します。
- レプリカを作成します。
- タスク履歴 - <タスクID>ダイアログの[完了所要時間]を参照して,レプリカ作成に掛かる時間を算出します。
- 手順3で算出した時間を目安に,再度[VDIメタファイル生成タイムアウト時間]を設定してください。レプリカ作成に掛かる時間はシステムのリソースの状態に影響されるため,タイムアウト値は手順3で算出した時間より数分から数十分大きい値を設定してください。
- なお,タイムアウト値として不適切な値を設定した場合,バックアップ処理に時間が掛かって,次の問題が起こることがあります。
- 算出した目安の時間よりも小さい値を設定した場合
バックアップ処理がタイムアウトでエラー終了してしまい,データベースのバックアップが取得できない。- 算出した目安の時間よりも大きい値を設定した場合
バックアップ処理がタイムアウトでエラー終了するまでに,SQL Serverに接続中のクライアントアプリケーションがタイムアウトしてしまう。
注意
- SQL Serverのクラスタ構成を管理している場合,その物理ノードの非クラスタSQLインスタンスを登録しないでください。非クラスタSQLインスタンスを登録した場合,正常に動作しません。
重要
- レプリカ作成時と異なるSQLインスタンスにリストアする運用の場合,[VDIメタファイル所在]には[デフォルト]ラジオボタンを指定してください。
- [OK]ボタンをクリックします。
確認ダイアログが表示されます。- 設定内容を確認し,[確認]ボタンをクリックします。
データベースサーバのApplication Agentの設定を完了します。- 引き続き,バックアップサーバのApplication Agentを設定する場合は,バックアップサーバを選択し,[Agent設定]ボタンをクリックします。
Application Agentの設定 - <Application Agent名>ダイアログが表示されます。- サーバオプションを設定します。
[サーバオプション]タブを選択して,手順1で準備したデータベースサーバまたはバックアップサーバの情報を入力してください。
注意
- バックアップサーバの設定を変更すると,これまでにスケジュール設定したレプリカ作成やリストアのタスクが失敗するおそれがあります。
重要
- 新規にレプリカ作成用のコピーペア構成定義を作成する場合,コピーペア構成定義ウィザードで定義したあと,改めてインスタンスを設定してください。あらかじめインスタンス番号を設定しておくこともできますが,その場合はコピーペア構成定義ウィザードでは,指定したインスタンス番号を使用してください。
- クラスタオプションを設定します。
[クラスタオプション]タブを選択して,手順1で準備したデータベースサーバのクラスタ設定情報を入力してください。
重要
- [共有データパス]に使用できる文字を次に示します。
- a ~ z A ~ Z 0 ~ 9 # + - . @ _ ( ) および半角スペース
- また,コロン(:)をドライブの区切り文字として,円記号(\)をフォルダの区切り文字として指定できます。
- また,次の制限があります。
- ドライブ文字を含め,最大で124文字を指定できます。
- 絶対パスを指定します。
- UNCパスは指定できません。
- OSが予約している名前(CON,AUX,NUL,PRN,CLOCK$,COM1 ~ COM9,およびLPT1 ~ LPT9)は指定できません。
- 1つ以上のスペースで始まる,または終わるフォルダ名は指定できません。
参考
- SQL Serverの場合,[クラスタオプション]の[リストアモード]で「クラスタリソースがオンライン状態でのリストア」を設定すると,クラスタリソースがオンライン状態のままでユーザーデータベースをリストアできます。ただし,リストア対象がシステムデータベースを含む場合はクラスタリソースがオフラインになります。
- レプリカオプションを設定します。
[レプリカオプション]タブを選択して,手順1で準備したレプリカ管理に関する設定情報を入力してください。
参考
- ボリューム隠ぺいを実行して,OSでディスク構成を再認識すると,「デバイスを取り外した」という内容のエラーメッセージがWindowsイベントログに記録されます。エラーメッセージのイベントログは定期的に削除することをお勧めします。
- SQL Serverの場合,SQLオプションを設定します。
[SQLオプション]タブを選択して,手順1で準備したSQLインスタンスの設定情報を入力してください。
注意
- [VDIメタファイル生成タイムアウト時間]には,SQL Serverデータベースのレプリカ作成またはリストアのタイムアウト値を指定します。
- 次の手順に従って,運用に合わせて適切な値を設定してください。
- [VDIメタファイル生成タイムアウト時間]をデフォルト値(3,600秒)に設定します。
- レプリカを作成します。
- タスク履歴 - <タスクID>ダイアログの[完了所要時間]を参照して,レプリカ作成に掛かる時間を算出します。
- 手順3で算出した時間を目安に,再度[VDIメタファイル生成タイムアウト時間]を設定してください。レプリカ作成に掛かる時間はシステムのリソースの状態に影響されるため,タイムアウト値は手順3で算出した時間より数分から数十分大きい値を設定してください。
- なお,タイムアウト値として不適切な値を設定した場合,バックアップ処理に時間が掛かって,次の問題が起こることがあります。
- 算出した目安の時間よりも小さい値を設定した場合
バックアップ処理がタイムアウトでエラー終了してしまい,データベースのバックアップが取得できない。- 算出した目安の時間よりも大きい値を設定した場合
バックアップ処理がタイムアウトでエラー終了するまでに,SQL Serverに接続中のクライアントアプリケーションがタイムアウトしてしまう。
注意
- SQL Serverのクラスタ構成を管理している場合,その物理ノードの非クラスタSQLインスタンスを登録しないでください。非クラスタSQLインスタンスを登録した場合,正常に動作しません。
重要
- レプリカ作成時と異なるSQLインスタンスにリストアする運用の場合,[VDIメタファイル所在]には[デフォルト]ラジオボタンを指定してください。
- [OK]ボタンをクリックします。
確認ダイアログが表示されます。- 設定内容を確認し,[確認]ボタンをクリックします。
参考
- Application Agentの設定 - <Application Agent名>ダイアログから設定できない高度なパラメーターを設定したい場合は,プロパティファイルを直接編集してください。プロパティファイルを編集して,パラメーターを変更した場合,対象のApplication Agentに対して次の操作を実行してください。
- Application Agentのサービスを再起動します。
- Application Agentサブウィンドウで[Agent情報更新]ボタンをクリックします。
(2) Application Agentのインスタンスの設定例
Application Agentの設定時には,Application Agentの設定 - <Application Agent名>ダイアログで,アプリケーション情報およびレプリカ情報を管理するために必要となる定義情報をデータベースサーバ,バックアップサーバそれぞれに設定します。このダイアログで設定するサーバオプションは,HORCMインスタンスの構成やサーバ種別によって異なります。
正副のHORCMインスタンスを管理しているサーバ構成に応じた,コピーペア構成定義ファイルの設定例を次に示します。
- データベースサーバが正側のHORCM,バックアップサーバが副側のHORCMをそれぞれ管理している構成の場合の設定例
ホストA(データベースサーバ)の対象インスタンス ホストB(バックアップサーバ)の対象インスタンス インスタンス タイプ インスタンス タイプ 100 正ボリューム側 101 副ボリューム側 - データベースサーバとバックアップサーバの両方が正側と副側の両方のHORCMを管理している構成の場合の設定例
ホストA(データベースサーバ)の対象インスタンス ホストB(バックアップサーバ)の対象インスタンス インスタンス タイプ インスタンス タイプ 100 正ボリューム側 101 副ボリューム側 101 副ボリューム側 100 正ボリューム側 - クラスタ構成(ローカルコピー)でデータベースサーバとバックアップサーバの両方が正側と副側の両方のHORCMを管理している構成の場合の設定例
ホストV(仮想データベースサーバ)の対象インスタンス ホストC(バックアップサーバ)の対象インスタンス ホストA(物理データベースサーバ)の対象インスタンス ホストB(物理データベースサーバ)の対象インスタンス インスタンス タイプ インスタンス タイプ インスタンス タイプ 100 正ボリューム側 100 正ボリューム側 101 副ボリューム側 101 副ボリューム側 101 副ボリューム側 100 正ボリューム側 - クラスタ構成(リモートコピー)でプライマリーサイトに複数のHORCMを管理していてセカンダリーサイトに1つのHORCMを管理している構成の場合の設定例
プライマリーサイトのホストV(仮想データベースサーバ)の対象インスタンス セカンダリーサイトのホストC(バックアップサーバ)の対象インスタンス ホストA(物理データベースサーバ)の対象インスタンス ホストB(物理データベースサーバ)の対象インスタンス インスタンス タイプ インスタンス タイプ インスタンス タイプ 100 正ボリューム側 100 正ボリューム側 101 副ボリューム側
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