Replication Manager ユーザーズガイド

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8.2.4 プライマリーサイト障害への対処手順

プライマリーサイト障害への対処を実施する場合,まずテイクオーバーの手順を実行してください。テイクオーバー手順については,「(1) プライマリーサイト障害への対処(テイクオーバー)」を参照してください。

テイクオーバーの手順を実行したあとは,テイクバックの手順を実行する必要がありますが,障害でデータが消失しているかどうかによって,手順が異なります。データが消失している場合のテイクバック手順については,「(2) プライマリーサイト障害(データ消失)への対処(テイクバック)」を参照してください。データが消失していない場合のテイクバック手順については,「(3) プライマリーサイト障害(データ非消失)への対処(テイクバック)」を参照してください。

この項の構成
(1) プライマリーサイト障害への対処(テイクオーバー)
(2) プライマリーサイト障害(データ消失)への対処(テイクバック)
(3) プライマリーサイト障害(データ非消失)への対処(テイクバック)

(1) プライマリーサイト障害への対処(テイクオーバー)

プライマリーサイトが被災した場合や,プライマリーサイトのストレージシステムに障害が発生した場合,障害への対処を実施するために,業務をセカンダリーサイトへ切り替えます。

プライマリーサイト障害への対処(テイクオーバー)の流れを次の図に示します。

図8-3 プライマリーサイト障害への対処(テイクオーバー)

[図]

プライマリーサイト障害への対処(テイクオーバー)手順を次に示します。手順の番号は図中にある番号と対応しています。

  1. コピーペア状態の変更ウィザードで,takeover操作を実行します。
  2. セカンダリーサイトの業務プログラムを稼働して,セカンダリーサイトでの運用を開始します。
    必要に応じて,マイコピーグループの設定,アラートの設定,およびコピーペア状態の変更のタスクを生成してください。スナップショットグループで管理する場合,スナップショットグループ用ペア管理サーバの設定が必要です。
    セカンダリーサイトでの運用を開始したら,プライマリーサイトで発生した障害への対処を実施してください。

(2) プライマリーサイト障害(データ消失)への対処(テイクバック)

プライマリーサイトの障害でデータが消失している場合のテイクバック手順について説明します。障害から復旧したら,セカンダリーサイトで実施していた業務をプライマリーサイトに切り替えます。

注意
テイクバック手順を実行する前に,コピーペア構成定義ファイルが消失しているかどうか確認してください。コピーペア構成定義ファイルが消失している場合は,コピーペア構成定義ファイルを再作成したあとで,テイクバック手順を実行してください。
コピーペア構成定義ファイルを再作成する手順については,「8.2.3 コピーペア構成定義ファイル消失に備える準備と復旧手順」を参照してください。

プライマリーサイト障害(データ消失)への対処(テイクバック)の流れを次の図に示します。

図8-4 プライマリーサイト障害(データ消失)への対処(テイクバック)

[図]

プライマリーサイト障害(データ消失)への対処(テイクバック)手順を次に示します。手順の番号は図中にある番号と対応しています。

  1. プライマリーサイトの障害から復旧したら,セカンダリーサイトで使用している業務プログラムを停止します。
  2. コピーペア状態の変更ウィザードで,takeover-recovery(recreate)操作を実行します。
  3. コピーペア状態の変更ウィザードで,swap操作を実行します。
  4. プライマリーサイトの業務プログラムを稼働して,プライマリーサイトでの運用を開始します。
    必要に応じて,マイコピーグループの設定,アラートの設定,およびコピーペア状態の変更のタスクを生成してください。スナップショットグループで管理する場合,スナップショットグループ用ペア管理サーバの設定が必要です。

(3) プライマリーサイト障害(データ非消失)への対処(テイクバック)

プライマリーサイトの障害でデータが消失していない場合のテイクバック手順について説明します。障害から復旧したら,セカンダリーサイトで実施していた業務をプライマリーサイトに切り替えます。

注意
テイクバック手順を実行する前に,コピーペア構成定義ファイルが消失しているかどうか確認してください。コピーペア構成定義ファイルが消失している場合は,コピーペア構成定義ファイルを再作成したあとで,テイクバック手順を実行してください。
コピーペア構成定義ファイルを再作成する手順については,「8.2.3 コピーペア構成定義ファイル消失に備える準備と復旧手順」を参照してください。

プライマリーサイト障害(データ非消失)への対処(テイクバック)の流れを次の図に示します。

図8-5 プライマリーサイト障害(データ非消失)への対処(テイクバック)

[図]

プライマリーサイト障害(データ非消失)への対処(テイクバック)手順を次に示します。手順の番号は図中にある番号と対応しています。

  1. プライマリーサイトの障害から復旧したら,セカンダリーサイトで使用している業務プログラムを停止します。
  2. コピーペア状態の変更ウィザードで,takeover-recovery(resync)操作を実行します。
    参考
    Hitachi USPまたはUniversal Storage Platform V/VMの場合,正ボリュームの詳細コピーペア状態が「Split(SSWS)」で副ボリュームの詳細コピーペア状態が「Split(SSWS)」のときは,takeover-recovery(resync)操作を実行しても,ストレージシステム側で判断して,takeover-recovery(recreate)相当の操作が実行される場合があります。
  3. コピーペア状態の変更ウィザードで,swap操作を実行します。
  4. プライマリーサイトの業務プログラムを稼働して,プライマリーサイトでの運用を開始します。
    必要に応じて,マイコピーグループの設定,アラートの設定,およびコピーペア状態の変更のタスクを生成してください。スナップショットグループで管理する場合,スナップショットグループ用ペア管理サーバの設定が必要です。

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