Replication Manager ユーザーズガイド
Exchange Serverのデータベースのレプリカをリストアする手順について説明します。
- この項の構成
- (1) レプリカのリストアの流れ
- (2) リストアレプリカウィザードの概要
- (3) リストアレプリカウィザードの起動に関する要件
Exchange Serverのデータベースのレプリカをリストアするには,リストアレプリカウィザードを使用します。このウィザードを完了するとコピーグループ単位のタスクが自動で登録されます。レプリカのリストアの処理は,即時実行されます。
レプリカのリストアの流れを次の図に示します。
Replication Managerでは,アプリケーションと連携してデータベースのレプリカをリストアするためのリストアレプリカウィザードを提供しています。アプリケーションのリソース(ストレージグループ,インフォメーションストアなど)単位での最新復旧ポイントからのリストア,または,復旧ポイントを指定したリストアによって,データを復旧できます。
リストアレプリカウィザードの起動時には,次に示す要件をすべて満たしている必要があります。
- リストアするためのコピーペアが存在すること。
- リストア対象の副ボリュームがマウントされていないこと。
マウントされていると,予期しないI/Oによって,副ボリュームのデータが破壊されるおそれがあります。アプリケーションビューで該当するデータベースサーバの[レプリカ履歴]タブでレプリカを選択し,[アンマウントレプリカ]ボタンをクリックしてアンマウントしておいてください。- DAG構成の場合,対象となるメールボックスデータベースコピーが,アクティブメールボックスデータベースコピーになっていること。
- DAG構成の場合,Primary Active Managerの役割を持ったExchange ServerでMicrosoft Exchange Replication Serviceが起動していること。
- Exchange Server 2013,またはExchange Server 2016の場合,リストアを実行する前にデータベースサーバのMicrosoft Exchange Search Host Controller Serviceを停止する必要があります。
なお,Microsoft Exchange Search Host Controller Serviceを停止すると次に示す現象が発生するおそれがあります。
- Outlook Web AppまたはOutlook(オンライン モード)では,ユーザーはアイテムを検索できません。Outlook(キャッシュ モード)での検索は利用できます。
- Get-MailboxDatabaseCopyStatusコマンドを実行すると,ContentIndexStateはFailedと表示されます。
- Microsoft Exchange Search Host Controller Serviceを再開したあとは,インデックスの処理が再開されます。このとき,ContentIndexStateはFailed状態からHealthy状態になり,Outlook Web Appなどでメールの検索ができるようになるまで処理に時間が掛かる場合があります。
- クラスタリソースを対象としてリストアする場合,実行する前にリストア対象のExchangeリソースに依存関係を設定しているクラスタリソースは,すべてオフラインにしておいてください。
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