Tuning Manager APIリファレンスガイド

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A.3 LDEV性能のTop5のチャートを作成する手順

LDEV性能のTop5のチャートを作成するまでの手順を説明します。

ここでは,LDEV性能を,ストレージシステムのLDEVごとの「Write Transfer Rate(書き込み処理の転送速度)の平均値」で捉えることとし,その平均値が大きいLDEVの上位5個をTop5とします。

データ取得からチャート作成までの流れ

LDEV性能のTop5のチャートを作成するまでの流れを次の図に示します。

図A-4 LDEV性能のTop5のチャートを作成するまでの流れ

[図]

作成したチャートのイメージ図を次に示します。

図A-5 LDEV性能のTop5のチャート(イメージ図)

[図]

実行例の使用ソフトウェアおよび実行環境

ここで説明する手順中の実行例は,次のソフトウェアおよび実行環境で実行した例です。

なお,curlコマンドの実行例は見やすくするために改行を入れています。

データ取得からチャート作成までの手順および実行例

パフォーマンスデータを取得してからLDEV性能のTop5のチャートを作成するまでの手順および実行例を,次に示します。

  1. HTM - Agents一覧を手動リフレッシュする際に必要となるパラメーターの情報を取得します。
    リクエストメッセージ
    curl -v -u system:manager -X 
    GET http://server_1:22015/TuningManager/v1/services/AgentManager/actions/refresh
    レスポンスボディ
    {
       "name":"RefreshAgentInstancesParameters",
       "url":"http://server_1:22015/TuningManager/v1/services/AgentManager/actions/refresh/invoke",
       "method":"POST",
       "type":"application/json",
       "parameters":[{"type":"string","value":"All"}]
    }
  2. 手順1.で取得したレスポンスボディを-dオプションの後ろにリクエストボディとして指定して,HTM - Agents一覧を手動リフレッシュします。
    リクエストメッセージ
    curl -v -u system:manager -H "Content-type:application/json" -H 
    "Content-Length:223" -X 
    POST http://server_1:22015/TuningManager/v1/services/AgentManager/actions/refresh/invoke -d 
    '{ "name":"RefreshAgentInstancesParameters", 
    "url":"http://server_1:22015/TuningManager/v1/services/AgentManager/actions/refresh/invoke", 
    "method":"POST","type":"application/json",
    "parameters":[{"type":"string","value":"All"}]}'
    レスポンスボディ
    {"status":"Completed"}
  3. HTM - Agent for RAIDのインスタンスの情報の一覧を取得します。
    リクエストメッセージ
    curl -v -u system:manager -X GET http://server_1:22015/TuningManager/v1/objects/AgentForRAID
    レスポンスボディ
    {
        "items":[{
        "instanceName":"instance_AMS2300",
        "hostName":"agent_1",
        "ipAddr":"<agent_1のIPアドレス>",
        "dataModelVersion":9.0,
        "storageVendor":"HITACHI",
        "storageModel":"AMS2300",
        "storageSerialNumber":"85011487",
        "lastUpdateTime":"2015-05-14T05:55:05Z"
               },
              {
        "instanceName":"instance_RAID800_6",
        "hostName":"agent_1",
        "ipAddr":"<agent_1のIPアドレス>",
        "dataModelVersion":9.0,
        "storageVendor":"HITACHI",
        "storageModel":"VSP G1000",
        "storageSerialNumber":"10182",
        "lastUpdateTime":"2015-05-14T05:55:05Z"
               }]
    }
  4. 手順3.のレスポンスから,チャートを作成したいストレージシステムを特定し,インスタンス名およびエージェントのホスト名を確認します。
    ここでは,チャートを作成したいストレージシステムのシリアル番号が「10182」として,手順の説明を進めます。
    手順3.のレスポンスから,ストレージシステムのシリアル番号を表す "storageSerialNumber"の値が「10182」となっているアイテムを探します。このアイテムの中の次の値で,インスタンス名およびエージェントのホスト名を確認できます。
    • インスタンス名を表す"instanceName"の値:instance_RAID800_6
    • エージェントのホスト名を表す"hostName"の値:agent_1
  5. Tuning Manager APIで取得するレコードおよびフィールドを確認します。
    マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager - Agents」を参照し,Tuning Manager APIで取得するレコードおよびフィールドを確認します。
    ここでは,「Write Transfer Rate(書き込み処理の転送速度)の平均値」が大きいLDEVの特定を目的とするため,LDEVの性能情報に関するレコードは「PI_LDS」レコードであること,PI_LDSレコード内の「Write Transfer Rate(書き込み処理の転送速度)」に関するフィールドは「WRITE_XFER_RATE」であることを確認します。
  6. 手順4.で確認したインスタンス名とエージェントのホスト名,および手順5.で確認したレコードとフィールドをクエリ指定し,時単位のパフォーマンスデータを取得します。
    短時間で結果を得るために,時単位でデータ取得をして,扱うデータ量を削減します。
    ここでは,日本時間(UTC+9 時間)で分析期間の開始時間を「2015/5/14 2:00」,終了時間を「2015/5/14 22:00」として説明を進めます。

    注意
    Tuning Manager APIで指定する時間はUTC時刻です。ローカルタイムをUTC時刻に変換してクエリ指定してください。
    リクエストメッセージ
    curl -v -u system:manager -X 
    GET http://server_1:22015/TuningManager/v1/objects/RAID_PI_LDS?
    hostName=agent_1%26
    agentInstanceName=instance_RAID800_6%26
    startTime=2015-05-13T17:00Z%26
    endTime=2015-05-14T13:00Z%26
    fields=RECORD_TIME%1FLDEV_NUMBER%1FWRITE_XFER_RATE%26
    granularity=hour
    レスポンスボディ
    RECORD_TIME,LDEV_NUMBER,WRITE_XFER_RATE
    time_t,string(16),float
    2015-05-13 17:00:01,"00:00:04",0.000000E+00
    2015-05-13 17:00:01,"00:22:82",4.924448E+01
    2015-05-13 17:00:01,"00:22:83",5.164448E+01
    2015-05-13 17:00:01,"00:22:84",0.000000E+00
         :
    2015-05-13 18:00:02,"00:00:04",0.000000E+00
    2015-05-13 18:00:02,"00:22:82",4.920086E+01
    2015-05-13 18:00:02,"00:22:83",5.200086E+01
    2015-05-13 18:00:02,"00:22:84",0.000000E+00
         :
    2015-05-13 19:00:02,"00:00:04",0.000000E+00
    2015-05-13 19:00:02,"00:22:82",4.728886E+01
    2015-05-13 19:00:02,"00:22:83",5.368886E+01
    2015-05-13 19:00:02,"00:22:84",0.000000E+00
         :
    2015-05-14 10:00:03,"00:00:04",0.000000E+00
    2015-05-14 10:00:03,"00:22:82",4.924448E+01
    2015-05-14 10:00:03,"00:22:83",8.314448E+01
    2015-05-14 10:00:03,"00:22:84",0.000000E+00
         :
    2015-05-14 11:00:01,"00:00:04",0.000000E+00
    2015-05-14 11:00:01,"00:22:82",4.920086E+01
    2015-05-14 11:00:01,"00:22:83",6.110086E+01
    2015-05-14 11:00:01,"00:22:84",0.000000E+00
         :
    2015-05-14 12:00:02,"00:00:04",0.000000E+00
    2015-05-14 12:00:02,"00:22:82",4.828886E+01
    2015-05-14 12:00:02,"00:22:83",5.848886E+01
    2015-05-14 12:00:02,"00:22:84",0.000000E+00
         :
    
  7. 手順6.で取得したデータをMicrosoft Office Excelに取り込み,ピボットテーブル機能を使用してテーブルを作成し,目的に沿った値でソートし,Top5を特定します。
    ここでは,分析期間内のLDEVごとの「WRITE_XFER_RATE」の平均値でソートします。

    図A-6 LDEV性能のTop5のLDEV番号の特定

    [図]

    この結果から,分析期間内でのLDEV性能のTop5のLDEV番号が「00:22:83」「00:22:82」「00:4C:20」「00:0A:72」「00:1E:37」であることが特定できます。
  8. 手順7.で特定したLDEV番号について,手順5.で確認したレコードとフィールドをクエリ指定し,分単位のパフォーマンスデータを取得します。
    リクエストメッセージ
    curl -v -u system:manager -X
    GET http://server_1:22015/TuningManager/v1/objects/RAID_PI_LDS?
    hostName=agent_1%26
    agentInstanceName=instance_RAID800_6%26
    startTime=2015-05-13T17:00Z%26
    endTime=2015-05-14T13:00Z%26
    fields=RECORD_TIME%1FLDEV_NUMBER%1FWRITE_XFER_RATE%26
    granularity=raw%26
    LDEV_NUMBER=00:22:83%1F00:22:82%1F00:4C:20%1F00:0A:72%1F00:1E:37
    レスポンスボディ
    RECORD_TIME,LDEV_NUMBER,WRITE_XFER_RATE
    time_t,string(16),float
    2015-05-13 17:00:01,"00:22:83",51.656499
    2015-05-13 17:05:01,"00:22:83",51.832951
    2015-05-13 17:10:01,"00:22:83",51.492681
    2015-05-13 17:15:01,"00:22:83",51.477599
    2015-05-13 17:20:01,"00:22:83",51.488274
    2015-05-13 17:25:01,"00:22:83",51.728056
    2015-05-13 17:30:01,"00:22:83",52.118550
    2015-05-13 17:35:01,"00:22:83",51.475923
    2015-05-13 17:40:01,"00:22:83",51.957269
    2015-05-13 17:45:01,"00:22:83",51.432319
    2015-05-13 17:50:01,"00:22:83",51.907659
    2015-05-13 17:55:01,"00:22:83",51.633032
    2015-05-13 17:00:00,"00:22:83",52.657450
    2015-05-13 17:05:00,"00:22:83",52.149790
    2015-05-13 17:10:00,"00:22:83",52.411909
         :
    2015-05-14 12:45:00,"00:22:83",58.651501
    2015-05-14 12:50:00,"00:22:83",58.680509
    2015-05-14 12:55:00,"00:22:83",59.090207
    2015-05-13 17:00:01,"00:22:82",49.514142
    2015-05-13 17:05:01,"00:22:82",48.414239
    2015-05-13 17:10:01,"00:22:82",49.407611
         :
    2015-05-14 12:20:00,"00:1E:37",17.400967
    2015-05-14 12:25:00,"00:1E:37",18.788741
    2015-05-14 12:30:00,"00:1E:37",18.243943
    2015-05-14 12:35:00,"00:1E:37",17.527061
    2015-05-14 12:40:00,"00:1E:37",19.080748
    2015-05-14 12:45:00,"00:1E:37",18.271076
    2015-05-14 12:50:00,"00:1E:37",18.540560
    2015-05-14 12:55:00,"00:1E:37",17.407258
    
  9. 手順8.で取得したデータをMicrosoft Office Excelに取り込み,グラフの機能を使ってチャートを作成します。

    注意
    手順8で取得したデータはUTC時刻です。UTC時刻をローカルタイムに変換してください。

    図A-7 LDEV性能のTop5のチャート

    [図]

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