Tuning Manager APIリファレンスガイド
LDEV性能のTop5のチャートを作成するまでの手順を説明します。
ここでは,LDEV性能を,ストレージシステムのLDEVごとの「Write Transfer Rate(書き込み処理の転送速度)の平均値」で捉えることとし,その平均値が大きいLDEVの上位5個をTop5とします。
LDEV性能のTop5のチャートを作成するまでの流れを次の図に示します。
図A-4 LDEV性能のTop5のチャートを作成するまでの流れ
作成したチャートのイメージ図を次に示します。
ここで説明する手順中の実行例は,次のソフトウェアおよび実行環境で実行した例です。
- APIの実行:フリーソフトであるcurlコマンド(バージョン7.19.7,Linux版)を使用して実行
- チャート作成:Microsoft Office Excelを使用して作成
- Tuning Managerシリーズのバージョン:v8.2.0
- APIクライアントがアクセスするTuning Manager serverのホスト名:server_1
- Tuning Manager serverのポート番号:22015
なお,curlコマンドの実行例は見やすくするために改行を入れています。
パフォーマンスデータを取得してからLDEV性能のTop5のチャートを作成するまでの手順および実行例を,次に示します。
- HTM - Agents一覧を手動リフレッシュする際に必要となるパラメーターの情報を取得します。
リクエストメッセージcurl -v -u system:manager -X GET http://server_1:22015/TuningManager/v1/services/AgentManager/actions/refreshレスポンスボディ{ "name":"RefreshAgentInstancesParameters", "url":"http://server_1:22015/TuningManager/v1/services/AgentManager/actions/refresh/invoke", "method":"POST", "type":"application/json", "parameters":[{"type":"string","value":"All"}] }- 手順1.で取得したレスポンスボディを-dオプションの後ろにリクエストボディとして指定して,HTM - Agents一覧を手動リフレッシュします。
リクエストメッセージcurl -v -u system:manager -H "Content-type:application/json" -H "Content-Length:223" -X POST http://server_1:22015/TuningManager/v1/services/AgentManager/actions/refresh/invoke -d '{ "name":"RefreshAgentInstancesParameters", "url":"http://server_1:22015/TuningManager/v1/services/AgentManager/actions/refresh/invoke", "method":"POST","type":"application/json", "parameters":[{"type":"string","value":"All"}]}'レスポンスボディ{"status":"Completed"}- HTM - Agent for RAIDのインスタンスの情報の一覧を取得します。
リクエストメッセージcurl -v -u system:manager -X GET http://server_1:22015/TuningManager/v1/objects/AgentForRAIDレスポンスボディ{ "items":[{ "instanceName":"instance_AMS2300", "hostName":"agent_1", "ipAddr":"<agent_1のIPアドレス>", "dataModelVersion":9.0, "storageVendor":"HITACHI", "storageModel":"AMS2300", "storageSerialNumber":"85011487", "lastUpdateTime":"2015-05-14T05:55:05Z" }, { "instanceName":"instance_RAID800_6", "hostName":"agent_1", "ipAddr":"<agent_1のIPアドレス>", "dataModelVersion":9.0, "storageVendor":"HITACHI", "storageModel":"VSP G1000", "storageSerialNumber":"10182", "lastUpdateTime":"2015-05-14T05:55:05Z" }] }- 手順3.のレスポンスから,チャートを作成したいストレージシステムを特定し,インスタンス名およびエージェントのホスト名を確認します。
ここでは,チャートを作成したいストレージシステムのシリアル番号が「10182」として,手順の説明を進めます。
手順3.のレスポンスから,ストレージシステムのシリアル番号を表す "storageSerialNumber"の値が「10182」となっているアイテムを探します。このアイテムの中の次の値で,インスタンス名およびエージェントのホスト名を確認できます。
- インスタンス名を表す"instanceName"の値:instance_RAID800_6
- エージェントのホスト名を表す"hostName"の値:agent_1
- Tuning Manager APIで取得するレコードおよびフィールドを確認します。
マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager - Agents」を参照し,Tuning Manager APIで取得するレコードおよびフィールドを確認します。
ここでは,「Write Transfer Rate(書き込み処理の転送速度)の平均値」が大きいLDEVの特定を目的とするため,LDEVの性能情報に関するレコードは「PI_LDS」レコードであること,PI_LDSレコード内の「Write Transfer Rate(書き込み処理の転送速度)」に関するフィールドは「WRITE_XFER_RATE」であることを確認します。- 手順4.で確認したインスタンス名とエージェントのホスト名,および手順5.で確認したレコードとフィールドをクエリ指定し,時単位のパフォーマンスデータを取得します。
短時間で結果を得るために,時単位でデータ取得をして,扱うデータ量を削減します。
ここでは,日本時間(UTC+9 時間)で分析期間の開始時間を「2015/5/14 2:00」,終了時間を「2015/5/14 22:00」として説明を進めます。リクエストメッセージ
- 注意
- Tuning Manager APIで指定する時間はUTC時刻です。ローカルタイムをUTC時刻に変換してクエリ指定してください。
curl -v -u system:manager -X GET http://server_1:22015/TuningManager/v1/objects/RAID_PI_LDS? hostName=agent_1%26 agentInstanceName=instance_RAID800_6%26 startTime=2015-05-13T17:00Z%26 endTime=2015-05-14T13:00Z%26 fields=RECORD_TIME%1FLDEV_NUMBER%1FWRITE_XFER_RATE%26 granularity=hourレスポンスボディRECORD_TIME,LDEV_NUMBER,WRITE_XFER_RATE time_t,string(16),float 2015-05-13 17:00:01,"00:00:04",0.000000E+00 2015-05-13 17:00:01,"00:22:82",4.924448E+01 2015-05-13 17:00:01,"00:22:83",5.164448E+01 2015-05-13 17:00:01,"00:22:84",0.000000E+00 : 2015-05-13 18:00:02,"00:00:04",0.000000E+00 2015-05-13 18:00:02,"00:22:82",4.920086E+01 2015-05-13 18:00:02,"00:22:83",5.200086E+01 2015-05-13 18:00:02,"00:22:84",0.000000E+00 : 2015-05-13 19:00:02,"00:00:04",0.000000E+00 2015-05-13 19:00:02,"00:22:82",4.728886E+01 2015-05-13 19:00:02,"00:22:83",5.368886E+01 2015-05-13 19:00:02,"00:22:84",0.000000E+00 : 2015-05-14 10:00:03,"00:00:04",0.000000E+00 2015-05-14 10:00:03,"00:22:82",4.924448E+01 2015-05-14 10:00:03,"00:22:83",8.314448E+01 2015-05-14 10:00:03,"00:22:84",0.000000E+00 : 2015-05-14 11:00:01,"00:00:04",0.000000E+00 2015-05-14 11:00:01,"00:22:82",4.920086E+01 2015-05-14 11:00:01,"00:22:83",6.110086E+01 2015-05-14 11:00:01,"00:22:84",0.000000E+00 : 2015-05-14 12:00:02,"00:00:04",0.000000E+00 2015-05-14 12:00:02,"00:22:82",4.828886E+01 2015-05-14 12:00:02,"00:22:83",5.848886E+01 2015-05-14 12:00:02,"00:22:84",0.000000E+00 :- 手順6.で取得したデータをMicrosoft Office Excelに取り込み,ピボットテーブル機能を使用してテーブルを作成し,目的に沿った値でソートし,Top5を特定します。
ここでは,分析期間内のLDEVごとの「WRITE_XFER_RATE」の平均値でソートします。
この結果から,分析期間内でのLDEV性能のTop5のLDEV番号が「00:22:83」「00:22:82」「00:4C:20」「00:0A:72」「00:1E:37」であることが特定できます。- 手順7.で特定したLDEV番号について,手順5.で確認したレコードとフィールドをクエリ指定し,分単位のパフォーマンスデータを取得します。
リクエストメッセージcurl -v -u system:manager -X GET http://server_1:22015/TuningManager/v1/objects/RAID_PI_LDS? hostName=agent_1%26 agentInstanceName=instance_RAID800_6%26 startTime=2015-05-13T17:00Z%26 endTime=2015-05-14T13:00Z%26 fields=RECORD_TIME%1FLDEV_NUMBER%1FWRITE_XFER_RATE%26 granularity=raw%26 LDEV_NUMBER=00:22:83%1F00:22:82%1F00:4C:20%1F00:0A:72%1F00:1E:37レスポンスボディRECORD_TIME,LDEV_NUMBER,WRITE_XFER_RATE time_t,string(16),float 2015-05-13 17:00:01,"00:22:83",51.656499 2015-05-13 17:05:01,"00:22:83",51.832951 2015-05-13 17:10:01,"00:22:83",51.492681 2015-05-13 17:15:01,"00:22:83",51.477599 2015-05-13 17:20:01,"00:22:83",51.488274 2015-05-13 17:25:01,"00:22:83",51.728056 2015-05-13 17:30:01,"00:22:83",52.118550 2015-05-13 17:35:01,"00:22:83",51.475923 2015-05-13 17:40:01,"00:22:83",51.957269 2015-05-13 17:45:01,"00:22:83",51.432319 2015-05-13 17:50:01,"00:22:83",51.907659 2015-05-13 17:55:01,"00:22:83",51.633032 2015-05-13 17:00:00,"00:22:83",52.657450 2015-05-13 17:05:00,"00:22:83",52.149790 2015-05-13 17:10:00,"00:22:83",52.411909 : 2015-05-14 12:45:00,"00:22:83",58.651501 2015-05-14 12:50:00,"00:22:83",58.680509 2015-05-14 12:55:00,"00:22:83",59.090207 2015-05-13 17:00:01,"00:22:82",49.514142 2015-05-13 17:05:01,"00:22:82",48.414239 2015-05-13 17:10:01,"00:22:82",49.407611 : 2015-05-14 12:20:00,"00:1E:37",17.400967 2015-05-14 12:25:00,"00:1E:37",18.788741 2015-05-14 12:30:00,"00:1E:37",18.243943 2015-05-14 12:35:00,"00:1E:37",17.527061 2015-05-14 12:40:00,"00:1E:37",19.080748 2015-05-14 12:45:00,"00:1E:37",18.271076 2015-05-14 12:50:00,"00:1E:37",18.540560 2015-05-14 12:55:00,"00:1E:37",17.407258- 手順8.で取得したデータをMicrosoft Office Excelに取り込み,グラフの機能を使ってチャートを作成します。
- 注意
- 手順8で取得したデータはUTC時刻です。UTC時刻をローカルタイムに変換してください。
All Rights Reserved. Copyright© 2014, 2020, Hitachi, Ltd.