Tuning Manager - Agents

[目次][索引][前へ][次へ]


10.4.2 インスタンス環境の更新の設定

インスタンス環境を更新したい場合は,インスタンス名を確認し,インスタンス情報を更新します。インスタンス情報の設定は,PFM - Agentホストで実施します。

更新するインスタンス情報は監視対象ごとに異なります。次の情報をあらかじめ確認してください。

表10-18 HTM - Agent for NAS(監視対象:内部NAS Managerで管理されるNAS Platform)のインスタンス環境更新の可否(Windowsの場合)

項目 説明
NAS Monitoring Type この値は更新できる。監視対象が,内部NAS Managerで管理されるNAS Platformの場合,「SVP」を示す「1」を指定する。この項目は必須。※1
SVP IP Address この値は更新できる。NASモジュールを搭載したストレージシステムを管理しているSVPのIPアドレスを指定する。この項目は必須。
SVP Port Number この値は更新できる。NASモジュールを搭載したストレージシステムを管理しているSVPのポート番号を指定する。この項目は必須。
Storage System Serial Number この値は更新できる。NASモジュールを搭載したストレージシステムのシリアル番号を指定する。この項目は必須。
Storage System User ID この値は更新できる。NASモジュールを搭載したストレージシステムのユーザーIDを指定する。この項目は必須。※2,※3
Storage System Password この値は更新できる。NASモジュールを搭載したストレージシステムのユーザーIDに対するパスワードを指定する。この項目は必須。※2,※3

注※1
v8.5より前のバージョンで「1」として示していた「Unified NAS」を,v8.5以降は「SVP」として示します。

注※2
指定するユーザーIDおよびユーザーに対するパスワードは,Administratorのユーザーグループ(ビルトイングループ)が設定されている必要があります。NASモジュールを搭載したVSP G400,G600,G800,またはVSP F400,F600,F800でマイクロコードバージョンが83-04未満の場合,Support Personnelのユーザーグループ(ビルトイングループ)も設定されている必要があります。

注※3
マイクロコードバージョンが83-03-20よりも前のVSP G400,G600,G800,またはVSP F400,F600,F800のStorage Navigatorで作成したアカウントを,83-03-20以降にアップデートしたあとでそのまま使用するときは,パスワードを変更する必要があります。変更していない場合,NAS Platformを監視できないおそれがあります。

表10-19 HTM - Agent for NAS(監視対象:外部NAS Managerで管理されるNAS Platform)のインスタンス環境更新の可否(Windowsの場合)

項目 説明
NAS Monitoring Type この値は更新できる。監視対象が外部NAS Managerで管理されるNAS Platformの場合,「External SMU/NAS Manager」を示す「2」を指定する。この項目は必須。
SMU/NAS Manager IP Address この値は更新できる。外部NAS ManagerのIPアドレスを指定する。この項目は必須。
User ID この値は更新できる。外部NAS ManagerへログインするユーザーIDを指定する。この項目は必須。
Password この値は更新できる。外部NAS Managerへログインするパスワードを指定する。この項目は必須。

表10-20 HTM - Agent for NAS(監視対象:Hitachi Virtual File Platform)のインスタンス環境更新の可否(Windowsの場合)

項目 説明
NAS Monitoring Type この値は更新できる。監視対象がHitachi Virtual File Platformの場合,「VFP」を示す「3」を指定する。この項目は必須。
destination_address VLAN使用時 この値は更新できる。NASシステムの管理ポートの実IPアドレスを指定する※1。この項目は必須。
VLAN未使用時 この値は更新できる。NASシステムのNICの固有IPアドレス※2を指定する※1。この項目は必須。
portnumber この値は更新できる。NASシステムの情報収集で使用するポート番号を指定する。必ずデフォルト値(20265)を設定すること。この項目は必須。
detour_address VLAN使用時 この値は更新できる。NASシステムに設けられている別の管理ポートの実IPアドレスを迂回路として指定する※1。この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースを指定する。
VLAN未使用時 この値は更新できる。NASシステムに設けられている別のNICの固有IPアドレス※2を迂回路として指定する※1。この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースを指定する。
detour_portnumber この値は更新できる。NASシステムの情報収集で使用するポート番号を迂回路として指定する。迂回路を設ける場合は,必ず20265を設定すること。この項目を未設定の状態にしたい場合は,スペースを指定する。

注※1
HTM - Agent for NAS のインスタンス環境更新時のIPアドレス表記形式および入力例を次の表に示します。

表10-21 IPアドレス表記形式および入力例

指定するIPアドレス 表記形式 入力例
IPv4アドレス 10進数ドット表記 192.168.123.123
IPv6アドレス 16進数コロン表記 2001::225:b3ff:fece:1111

注※2
NASシステムの各NICに付与されている固有IPアドレス,またはNASシステム管理者によって変更されたNASシステムの固有IPアドレスです。サービスIPアドレスではありません。

インスタンス名を確認するには,jpcconf inst listjpcinslist)コマンドを使用します。また,インスタンス環境を更新するには,jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを使用します。

インスタンス環境を更新する手順を次に示します。複数のインスタンス環境を更新する場合は,この手順を繰り返し実施します。

  1. インスタンス名を確認する。
    HTM - Agent for NASを示すサービスキーを指定して,jpcconf inst listjpcinslist)コマンドを実行します。
    jpcconf inst list -key NAS(jpcinslist agtn)
    設定されているインスタンス名がNS21の場合,NS21と表示されます。
  2. 更新したいインスタンス環境のHTM - Agent for NASのサービスが起動されている場合は,停止する。
    サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
    jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンド実行時に,更新したいインスタンス環境のサービスが起動されている場合は,確認メッセージが表示され,サービスを停止できます。サービスを停止した場合は,更新処理が続行されます。サービスを停止しなかった場合は,更新処理が中断されます。
  3. HTM - Agent for NASを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを実行する。
    インスタンス名がNS21のインスタンス環境を更新する場合,次のように指定してコマンドを実行します。
    jpcconf inst setup -key NAS -inst NS21(jpcinssetup agtn -inst NS21)
    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf inst setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で実行する手順については,「3.3.4 インスタンス環境の設定」を参照してください。なお,jpcconf inst setupコマンドを非対話形式で実行する場合,手順4の作業は不要です。
  4. NASシステムのインスタンス情報を更新する。
    次の表に示した項目を,コマンドの指示に従って入力します。現在設定されている値が表示されます。表示された値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が更新されます。
  5. 更新したインスタンス環境のサービスを再起動する。
    サービスの起動方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

注意
監視対象のNASシステムを変更する場合は,インスタンス環境を削除したあと,再作成してください。

コマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

[目次] [前へ] [次へ]


[マニュアル発行元]

All Rights Reserved. Copyright© 2014, 2020, Hitachi, Ltd.