Tuning Manager - Agents

[目次][索引][前へ][次へ]


4.1.5 JP1/NETM/DMを使用したリモートインストール

JP1/NETM/DMは,ネットワークを利用して,ソフトウェアの配布やクライアントの資産管理を実現するシステムです。

JP1/NETM/DMを使用すると,分散している複数のホストに一括してHTM - Agent for RAIDをリモートインストールできます。ここでは,HTM - Agent for RAIDをリモートインストールするための手順として,JP1/NETM/DMを使用したHTM - Agent for RAIDのパッケージング,HTM - Agent for RAIDの配布指令の作成および登録,ならびに配布指令の実行について説明します。

重要
  • Hybrid StoreをサポートしているOSの場合
    Hybrid Storeで運用したい場合は,インストール後にHybrid Storeへ移行してください。移行の手順は「13.1 StoreデータベースからHybrid Storeへ移行する」を参照してください。
  • Hybrid StoreをサポートしていないOSの場合
    リモートインストールを実行時は,Tuning Manager API の利用を有効化/無効化する選択はできません。Tuning Manager API を使用したい場合は,インストールが完了した後,htmrestctrlコマンドで有効化/無効化の設定をしてください。設定の詳細については「18.2.9 htmrestctrl」を参照してください。
    なお,Hybrid Storeを利用したい場合は,Hybrid StoreをサポートしているOSのホストへ移行する必要があります。移行の手順については「13.1.3 StoreデータベースからHybrid Storeへ移行する(別ホストへの移行の場合)」を参照してください。
この項の構成
(1) リモートインストールの概要
(2) HTM - Agent for RAIDのパッケージング
(3) HTM - Agent for RAIDの配布指令の作成および登録
(4) HTM - Agent for RAIDの配布指令の実行

(1) リモートインストールの概要

リモートインストールの流れおよびリモートインストールをする場合のシステム構成について説明します。

リモートインストールの流れ

次の図に示す流れに従って,HTM - Agent for RAIDをリモートインストールしてください。

図4-2 リモートインストールの流れ(UNIXの場合(HTM - Agent for RAID))

[図]

前提条件

JP1/NETM/DMを使用してHTM - Agent for RAIDをリモートインストールするための条件を示します。

プログラム
HTM - Agent for RAIDをリモートインストールする環境を構築するためには,次の製品が必要です。なお,各製品のバージョンについては,「ソフトウェア添付資料」の機能別/条件付き前提ソフトウェアについて説明している個所を参照してください。
  • JP1/NETM/DM Manager
    配布管理システムに必要です。配布管理システムとは,ソフトウェアを配布先システムにインストールし,インストール状況やインストール先の状態を管理するシステムです。
  • JP1/NETM/DM Client
    資源登録システム,およびHTM - Agent for RAIDをインストールするすべてのホストに必要です。資源登録システムとは,ソフトウェアを配布管理システムへ登録するシステムです。
JP1/NETM/DM Managerの詳細については,マニュアル「JP1/NETM/DM Manager」を参照してください。
JP1/NETM/DM Clientの詳細については,マニュアル「JP1/NETM/DM Client(UNIX(R)用)」を参照してください。

システム構成
JP1/NETM/DMを使用してHTM - Agent for RAIDをリモートインストールする場合のシステム構成を次の図に示します。

図4-3 JP1/NETM/DMを使用してHTM - Agent for RAIDをリモートインストールする場合のシステム構成(UNIXの場合)

[図]

まず,資源登録システムから配布管理システムにHTM - Agent for RAIDを登録(パッケージング)します。次に配布管理システムで,HTM - Agent for RAIDのインストール先などを指定した配布指令を作成して登録します。配布指令を実行すると,HTM - Agent for RAIDが配布先システムにインストールされます。

配布指令を実行すると,配布先システムには展開前のHTM - Agent for RAIDが一時的に格納されます(HTM - Agent for RAIDのDVD-ROMに格納されているサンプルファイルを使用する場合,/tmp/HiCommand/HTMRaidに格納されます)。配布先システムのHTM - Agent for RAIDの一時的な格納場所には,十分な空き容量を確保してください。

(2) HTM - Agent for RAIDのパッケージング

資源登録システムから配布管理システムへHTM - Agent for RAIDを登録します。この操作は資源登録システムで実行します。

DVD-ROMから直接パッケージングを実行する場合,手順3まで実行してから,手順4に進んでください。DVD-ROMから製品ファイルをコピーして任意のディレクトリでパッケージングを実行する場合,手順3まで実行してから,手順5に進んでください。

  1. 資源登録システムにログインする。
  2. Hitachi Command Suite製品のインストール用DVD-ROMをセットする。
  3. HTM - Agent for RAIDの製品名称やインストールに関する情報を設定した登録ファイル,および配布先システムで実行されるインストーラー実行シェルを作成する。
    登録ファイルおよびインストーラー実行シェルは,Hitachi Command Suite製品のインストール用DVD-ROM内のHTM - Agent for RAIDのディレクトリ内にサンプルファイルが格納されています。このサンプルファイルを,編集しないでそのまま使用することをお勧めします。
    HTM - Agent for RAIDのパッケージングに必要なファイルおよびファイルの格納場所を次の表に示します。

    表4-3 HTM - Agent for RAIDのパッケージングに必要なファイルおよびファイルの格納場所

    ファイルの種類 ファイル名 格納場所
    登録ファイルのサンプルファイル HTM_regfile DVD-ROMのマウントポイント/HTM - Agent for RAIDのディレクトリ/Dist/
    インストーラー実行シェルのサンプルファイル HTM_install DVD-ROMのマウントポイント/HTM - Agent for RAIDのディレクトリ/Dist/
    例として,Linux版のDVD-ROMに格納されている各ファイルの内容を次に示します。
    • 登録ファイルのサンプルファイルの内容
      [図]
    • インストーラー実行シェルのサンプルファイルの内容
      [図]
  4. DVD-ROMから直接パッケージングを実行する場合,次に示すコマンドを実行して,配布管理システムへHTM - Agent for RAIDを登録する。
    # cd DVD-ROMのマウントポイント/HTM - Agent for RAIDのディレクトリ
    # rdscm -kNETM/DMパスワード -d. DVD-ROMのマウントポイント/HTM - Agent for RAIDのディレクトリ/Dist/HTM_regfile
    
  5. 任意のディレクトリでパッケージングを実行する場合,NETM/DMコマンドで配布管理システムにHTM - Agent for RAIDを登録する。
    任意のディレクトリを/tmp/workとした場合のコマンド実行例を示します。
    • AIXの場合
      # mkdir /tmp/work
      # cp -pr DVD-ROMのマウントポイント/HTM - Agent for RAIDのディレクトリ/.toc /tmp/work
      # cp -pr DVD-ROMのマウントポイント/HTM - Agent for RAIDのディレクトリ/* /tmp/work
      # cd /tmp/work
      # rdscm -kNETM/DMパスワード -d. /tmp/work/Dist/HTM_regfile
      
    • HP-UXおよびLinuxの場合
      # mkdir /tmp/work
      # cp -pr DVD-ROMのマウントポイント/HTM - Agent for RAIDのディレクトリ/* /tmp/work
      # cd /tmp/work
      # rdscm -kNETM/DMパスワード -d. /tmp/work/Dist/HTM_regfile
      

(3) HTM - Agent for RAIDの配布指令の作成および登録

HTM - Agent for RAIDの配布指令を作成および登録します。この操作は配布管理システムで実行します。

  1. 配布管理システムにログインする。
  2. 次に示すコマンドを実行して,登録されているパッケージの一覧を表示し,HTM - Agent for RAIDのパッケージ名を確認する。
    # rdsdmrsc -c
    コマンドの実行例を次に示します。この例は,HTM - Agent for RAIDのインストール用DVD-ROMに格納されている登録ファイルのサンプルファイルを使用して,HTM - Agent for RAIDを登録する場合の例です。網掛けの部分がHTM - Agent for RAIDのパッケージ名です。
    [図]
  3. 次に示すコマンドを実行して,配布指令を登録する。
    HTM - Agent for RAIDのパッケージ名には,手順2で表示されたHTM - Agent for RAIDのパッケージ名を指定します。
    コマンドの実行例を次に示します。網掛けの部分がHTM - Agent for RAIDのパッケージ名です。
    [図]

(4) HTM - Agent for RAIDの配布指令の実行

HTM - Agent for RAIDのパッケージを登録した配布管理システムで,次のコマンドを実行することで,登録した配布指令を実行し,配布先システムへHTM - Agent for RAIDをリモートインストールします。

# rdsdmind -x

コマンドを実行すると,配布指令で指定したすべてのホストにHTM - Agent for RAIDがインストールされます。

また,DVD-ROMに格納されているインストーラー実行シェルのサンプルファイルを使用してHTM - Agent for RAIDを登録した場合,インストールログ(/tmp/HiCommand/installHTMRaid.log)を出力します。

[目次] [前へ] [次へ]


[マニュアル発行元]

All Rights Reserved. Copyright© 2014, 2020, Hitachi, Ltd.