Tuning Manager ユーザーズガイド

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7.3.6 レポートの表示情報を定義する

[新規レポート > 名前と種別]画面の[レポート種別]で[リアルタイム(1つのエージェント)]をチェックした場合,「(1) リアルタイムレポートの表示情報を定義する」に示す手順に従って,表示情報を定義してください。

[新規レポート > 名前と種別]画面の[レポート種別]で[履歴(1つのエージェント)]または[履歴(複数のエージェント)]をチェックした場合,「(2) 履歴レポートの表示情報を定義する」に示す手順に従って,表示情報を定義してください。

この項の構成
(1) リアルタイムレポートの表示情報を定義する
(2) 履歴レポートの表示情報を定義する

(1) リアルタイムレポートの表示情報を定義する

リアルタイムレポートの表示情報は,[新規レポート > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面で定義します。

リアルタイムレポートの表示情報を定義する手順を次に示します。

  1. 表示情報の定義に必要な項目を設定します。例えば,PFM - Agent for Platform(Windows)で,CPU使用率が高いプロセスの上位10個のリアルタイムレポートを定義する場合に,Process Detail(PD)レコードのリアルタイムレポートの表示情報を次の条件で設定します。
    • レポートに表示されるデータをデルタ値(前回データとの差分)で表示する。
    • レポートの表示を自動的に更新する間隔を,初期値60秒,最小値30秒にする。
    • CPU %(PCT_PROCESSOR_TIME)フィールドを表示の判定基準にして,上位10件のデータを表示する。
    [新規レポート > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の入力例を「図7-7 [新規レポート > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の入力例」に示します。

    図7-7 [新規レポート > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の入力例

    [図]

  2. [次へ>]ボタンをクリックします。[新規レポート > 表示形式]画面が表示されます。

[新規レポート > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の表示項目について,次に説明します。

[表示時に指定]
レポート表示時に,表示設定する場合にチェックします。デフォルトではチェックされていません。

[デルタ値で表示]
レポートに表示されるデータをデルタ値にする場合,チェックします。レポートに表示されるデータは,次の条件によって異なります。
  • [デルタ値で表示]がチェックされているか
  • レポートに表示するレコードのフィールドにデルタ値が収集されるか
レコードのフィールドにデルタ値が収集されるかどうかは,個々のフィールドによって異なります。デルタ値およびレコードのフィールドにデルタ値が収集されるかどうかについては,各PFM - Agentのマニュアルの,レコードについて説明している章(各レコードのフィールド一覧)を参照してください。
条件とレポートに表示される値の対応を「表7-2 条件とレポートに表示される値の対応」に示します。この表では,「Yes」はデルタ値が収集されること,「No」はデルタ値が収集されないことを示しています。

表7-2 条件とレポートに表示される値の対応

デルタ値で表示]設定 フィールドの
デルタ属性
表示される値
チェックされている Yes 前回収集されたときから今回収集されるまでのパフォーマンスデータの変化量
チェックされている No 収集された最新の値
チェックされていない Yes パフォーマンスデータの収集開始からの累積値
チェックされていない No 収集された最新の値

(凡例)
Yes:デルタ値が収集される。
No:デルタ値が収集されない。

[更新間隔]
リアルタイムレポートを[レポート]画面に表示する場合の,自動更新間隔を設定します。

[自動更新しない]
レポートの表示を自動的に更新しない場合にチェックします。デフォルトではチェックされていません。

[初期値]
レポートの表示を自動的に更新する場合,レポートの更新間隔(秒)を指定します。
デフォルトは「60」です。
指定できる値は,[最小値]で指定した値~3,600の整数です。

[最小値]
[レポート]画面表示後に変更できる更新間隔(秒)の最小値を指定します。更新間隔は,レポート表示時の[Show Options]画面の[更新間隔]で変更できます。
デフォルトは「60」です。
指定できる値は,10~3,600の整数です。

[ランキング表示]
複数行のレコード(複数インスタンスレコード)をレポートに表示する場合,あるフィールドの値で昇順または降順に整列し,その上位または下位のデータをレポートに表示したいときに設定します。

[フィールド]
上位(または下位)のデータを[表示数]で指定した件数分を表示するときの,表示の判定基準となるフィールドを選択します。
[フィールド]は,[新規レポート > フィールド]画面の[レコード]で複数行のレコード(複数インスタンスレコード)を選択している場合に選択できます。

[表示数]
上位(または下位)のデータを表示する件数を指定します。
[フィールド]でフィールドを選択している場合に指定できます。
デフォルトは「10」です。
指定できる値は,1~100の整数です。

[降順]
複数行のレコード(複数インスタンスレコード)をレポートに表示する場合,データを下位から表示するときにチェックします。
[フィールド]でフィールドを選択している場合に指定できます。

[<戻る]
[新規レポート > フィルター]画面が表示されます。

[次へ>]
[新規レポート > 表示形式]画面が表示されます。

[完了]
設定が保存され,[新規レポート > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面が閉じられます。

(2) 履歴レポートの表示情報を定義する

履歴レポートの表示情報は,[新規レポート > 表示設定(履歴レポート)]画面で定義します。[新規レポート > 名前と種別]画面の[レポート種別]で[履歴(1つのエージェント)]または[履歴(複数のエージェント)]をチェックした場合は,履歴レポートの表示方法を次の操作手順で定義します。

注意:エージェントが稼働するサーバの時刻設定を変更する場合の注意事項を次に示します。
  • エージェントが稼働するサーバの時刻を現在時刻より未来の時刻に変更した場合,変更前の時刻から変更後の時刻までの性能情報は表示されません。
  • エージェントが稼働するサーバの時刻を現在時刻より過去の時刻に変更した場合,変更後の時刻から変更前の時刻までの性能情報は上書きされたデータが表示されます。

履歴レポートの表示情報を定義する手順を次に示します。

  1. 表示情報の定義に必要な項目を設定します。例えば,PFM - Agent for Platform(Windows)で,最近1時間の1分ごとのCPU使用量を要約した履歴レポートを定義する場合に,System Overview(PI)レコードの履歴レポートの表示情報を次の条件で設定します。
    • パフォーマンスデータの収集期間をレポートの表示時に指定する。
    • レポートの表示間隔を,1時間にする。
    • User CPU %(PCT_TOTAL_USER_TIME)フィールドの値が1日のうちで最大になった時間のデータだけを表示する。
    • レポートに表示する最大レコード数を1,440にする。
    [新規レポート > 表示設定(履歴レポート)]画面の入力例を「図7-8 [新規レポート > 表示設定(履歴レポート)]画面の入力例」に示します。

    図7-8 [新規レポート > 表示設定(履歴レポート)]画面の入力例

    [図]

  2. [次へ>]ボタンをクリックします。[新規レポート > 表示形式]画面が表示されます。

[新規レポート > 表示設定(履歴レポート)]画面の表示項目について,次に説明します。

[表示時に指定]
レポート表示時に,表示設定する場合にチェックします。デフォルトではチェックされていません。

[レポート表示期間の設定]
レポートの表示期間について設定します。

[対象期間]
レポートの表示対象となるパフォーマンスデータの収集期間を選択します。デフォルトでは,[レポートの表示時に指定]が選択されています。
パフォーマンスデータの収集期間として選択できる期間を「表7-3 パフォーマンスデータの収集期間として選択できる期間」に示します。

表7-3 パフォーマンスデータの収集期間として選択できる期間

説明
レポートの表示時に指定 レポートの表示時に対象期間を指定する。
過去1時間以内 過去1時間以内に収集されたデータを表示する。
過去1日(24時間)以内 過去24時間以内に収集されたデータを表示する。
過去7日以内 過去7日間に収集されたデータを表示する。
過去1ヶ月以内 過去1か月間に収集されたデータを表示する。
過去1年以内 過去1年間に収集されたデータを表示する。

[レポート間隔]
レポートの表示間隔を選択します。
[レポート間隔]は,[新規レポート > フィールド]画面の[レコード]でPIレコードが選択している場合に選択できます。
[分]以外を選択した場合,[レポート]画面の表で,時間が表示されている個所をクリックすると,ドリルダウンレポートを表示できます。
レポートの表示間隔として選択できる間隔および表示されるドリルダウンレポートを「表7-4 レポートの表示間隔として選択できる間隔および表示されるドリルダウンレポート」に示します。
なお,時間項目のクリックによるドリルダウンレポート表示についての詳細は,「7.5.2 ドリルダウンレポートを表示する」の「(4) 時間項目指定でドリルダウンレポート(自動設定)を表示する」を参照してください。

表7-4 レポートの表示間隔として選択できる間隔および表示されるドリルダウンレポート

説明 レポートに表示される値 表示されるドリルダウンレポート
1分間隔でレポートを表示する。 XX:YY:00~XX:YY:59のデータの要約結果が,XX:YY:00のデータとして表示される(XXは0~23,YYは0~59の数値)。 (表示されない)
1時間間隔でレポートを表示する。 XX:00:00~XX:59:00のデータの要約結果が,XX:00:00のデータとして表示される(XXは0~23の数値)。 レポート間隔が[分]で,対象期間がクリックした時間の0~59分のレポート
1日間隔でレポートを表示する。 1日ごとの00:00~23:59のデータの要約結果が,その日付の00:00:00のデータとして表示される。 レポート間隔が[時]で,対象期間がクリックした日付の00:00~23:00のレポート
1週間間隔でレポートを表示する。 月~日曜日のデータの要約結果が,月曜日の00:00:00のデータとして表示される。 レポート間隔が[日]で,対象期間がクリックした週の月~日曜日のレポー ト
1か月間隔でレポートを表示する。 月ごとのデータの要約結果が,その月の1日の00:00:00のデータとして表示される。 レポート間隔が[週]で,対象期間がクリックした月の1~31日のレポート
1年間隔でレポートを表示する。 年ごとのデータの要約結果が,その年の1月1日の00:00:00のデータとして表示される。 レポート間隔が[月]で,対象期間がクリックした年の1~12月のレポート
データの要約については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,Performance Managementの機能について説明している章を参照してください。
注意
エージェントのデータ収集間隔(Collection Interval)が[レポート間隔]で選択した間隔より大きい場合,実際の表示間隔はエージェントでのデータ収集間隔(Collection Interval)になります。

[ピーク時間]
1日のうちでフィールドの値が最大となる時間だけレポートを表示する場合に設定します。

[フィールド]
あるフィールドの値が最大になった時間(ピーク時間)のデータだけを表示する場合,ピーク時間の設定対象となるフィールドを選択します。
[フィールド]は,[新規レポート > フィールド]画面の[レコード]で単一行のレコード(単数インスタンスレコード)を選択している場合で,[レポート間隔]が[時]のときに選択できます。
デフォルトでは,(なし)です。

[最大レコード数]
レポートに表示する最大レコード数を指定します。
指定できる値は,1~2,147,483,647の整数ですが,実際にレポートを初期表示するときの制限値は,config.xmlに指定する「maxFetchCount」と最大レコード数のどちらか小さい方の値が有効となります。
config.xmlの「maxFetchCount」の値は,デフォルトで1,440です。1,440を超えるレコードを表示するには,config.xmlの「maxFetchCount」の値を変更してください。config.xmlの設定の詳細については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager 運用管理ガイド」の,Performance Reporterの初期設定について説明している個所を参照してください。
指定した値が大き過ぎる場合,Performance Reporterがレポート表示に失敗して,KAVJS3001-Eメッセージが出力されます。この場合,jpcrptコマンドでレポートを出力してください。jpcrptコマンドの詳細については,「13.2.4 jpcrpt」を参照してください。
また,メモリー使用量削減機能を有効にするか,Tuning Manager serverのView Serverサービスで使用するメモリーの最大値を拡張する方法で対処できます。メモリー使用量削減機能については,「6.2.6 レポート表示時の注意事項」の「(6) 表示レコード数が多いレポートを表示する場合について」を,メモリーの最大値を拡張する方法は,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,トラブルへの対処方法について説明している章を参照してください。

[<戻る]
[新規レポート > フィルター]画面が表示されます。

[次へ>]
[新規レポート > 表示形式]画面が表示されます。

[完了]
設定が保存され,[新規レポート > 表示設定(履歴レポート)]画面が閉じられます。

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