Tuning Manager 運用管理ガイド
Tuning Manager serverおよびPerformance Managementが提供するコマンドを使用すると,Tuning Manager serverのトラブルの解決に必要な情報を収集できます。
- この項の構成
- (1) Tuning Manager serverの保守情報を採取する手順
- (2) 特定の保守情報を採取するためのコマンド
- (3) 保守情報の採取に掛かる時間の目安
(1) Tuning Manager serverの保守情報を採取する手順
Tuning Manager serverの運用中にトラブルが発生した場合,サポートを受ける前に次の手順を実行してください。
- hcmds64getlogsコマンドを実行して,Tuning Manager serverの保守情報を採取します。
コマンドの実行例を次に示します。hcmds64getlogsコマンドの詳細については,「9.6.1 hcmds64getlogsコマンド」を参照してください。
- Windowsの場合:
<共通コンポーネントのインストール先フォルダ>\bin\hcmds64getlogs /dir <任意のフォルダ>- Linuxの場合:
<共通コンポーネントのインストール先ディレクトリ>/bin/hcmds64getlogs -dir <任意のディレクトリ>- Tuning Manager serverとエージェントを同一ホストにインストールしている場合は,jpcrasコマンドを実行して,エージェントのPerformanceデータベースの情報を収集します。
コマンドの実行例を次に示します。サービスキーを示すallと,採取する資料を示すallを必ず指定してください。jpcrasコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」を参照してください。
- Windowsの場合:
<PFM - Managerのインストール先フォルダ>\tools\jpcras <任意のフォルダ> all all- Linuxの場合:
/opt/jp1pc/tools/jpcras <任意のディレクトリ> all allエージェントのPerformanceデータベースの情報の収集に時間が掛かる場合があるため,hcmds64getlogsコマンドの実行が完了した時点で,hcmds64getlogsコマンドで採取した保守情報をサポートデスクに送付してください。
Tuning Manager serverをクラスタ構成で運用している場合には,実行系ノードと待機系ノードそれぞれでhcmds64getlogsコマンドおよびjpcrasコマンドを実行してください。
hcmds64getlogsコマンドおよびjpcrasコマンドを実行すれば,サポートを受けるために必要な保守情報をすべて採取できます。通常はこれらのコマンドを実行することを推奨します。
ただし,hcmds64getlogsコマンドおよびjpcrasコマンドはトラブルの解決に必要な情報をすべて収集するため,収集される情報の量は多くなります。収集する情報の量を少なくしたい場合で,トラブルの発生個所が特定できるときには,次に示すコマンドを個別に実行できます。
- htm-getlogsコマンド
- htm-dumpコマンド
- jpcprrasコマンド
Tuning Manager serverの保守情報を採取するために使用するコマンドと,保守情報の採取対象となる各製品との対応を次の表に示します。
コマンド名 ほかのHitachi Command Suite製品 Tuning Manager server PFM - Manager エージェント 共通コンポーネント Main Console Performance Reporter Tuning Manager server REST APIコンポーネント Performanceデータベース Performanceデータベース以外 hcmds64getlogs ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ htm-getlogs × × ○ ○ ○ ○ × ○ htm-dump × × ○ × ○ × × × jpcprras × × × ○ × × × × jpcras × × × × × ○ ○※ ○
- (凡例)
- ○:保守情報を採取できます。
- ×:保守情報を採取できません。
- 注※
- jpcrasコマンドでは,Hybrid Storeの情報は収集されません。
hcmds64getlogsコマンドについては,「9.6.1 hcmds64getlogsコマンド」を参照してください。また,jpcrasコマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。そのほかのコマンドについては,「8. ユーティリティ」を参照してください。
個別にコマンドを実行した場合の,Tuning Manager serverのログ収集に掛かる時間の目安について説明します。「表7-14 Tuning Manager serverがインストールされているホスト」から「表7-15 ストレージシステム」に示す環境でTuning Managerシリーズを運用する場合,Tuning Manager serverホストでのログの収集には,「表7-16 ログの収集に掛かる時間(Tuning Manager serverホストでコマンドを実行した場合)」に示す程度の時間が掛かります。なお,コマンドを実行したあとにエラーメッセージが出力されていなければ,ログファイルの収集が継続されているので,コマンドの実行を中断しないでください。
表7-14 Tuning Manager serverがインストールされているホスト
分類 スペック CPU Intel(R) Core(TM) i7-3770 CPU(3.40GHz) メモリー 8GB OS Windows Server 2008 R2 Enterprise Edition プログラム Tuning Manager server v8.0.0
Device Manager v8.0.0
ストレージシステム リソース種別 リソース数 Hitachi Universal Storage Platform V 論理デバイス 45,875 LUSE 0 VDEV 40,937 パリティグループ 16 ポート 48 CLPR 3 プール 53 表7-16 ログの収集に掛かる時間(Tuning Manager serverホストでコマンドを実行した場合)
コマンド ログの収集に掛かる時間 hcmds64getlogs 1,362秒(22分42秒) htm-getlogs 421秒(7分1秒) htm-dump 10秒 jpcprras 240秒(4分) jpcras 175秒(2分55秒)
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