Hitachi Command Suite システム構成ガイド

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10.3.2 データベース不整合時のデータベースの復元(Windowsのクラスタ構成の場合)

管理サーバのOSがWindowsでクラスタ構成の場合に,データベースを復元する手順を説明します。

注意
  • 実行系ノード(cluster.confファイルのmodeonlineが設定されているマシン)でデータベースを復元してください。
  • 手順の途中で使用するhcmds64dbコマンドは,実行時に一時ファイルを作成します。バックアップファイルの格納先ディレクトリが次の条件を満たしていることを確認してください。
    hcmds64dbコマンドを実行するユーザーに書き込み権限がある。
    ・格納しているバックアップファイルと同じ分の空き容量がある。
  • Tuning Managerとリモート接続している場合は,Tuning Managerサーバがインストールされているマシンで,Tuning Managerのサービスをいったん停止しておく必要があります。データベースの復元が完了したあと,Tuning Managerのサービスを再開させてください。Tuning Managerのサービスを停止および起動する方法については,インストールされているTuning Managerに対応するバージョンのマニュアルを参照してください。
    Tuning Managerとリモート接続していて,Tuning Managerのアラート機能を使用していた場合は,データベースの復元後,アラート定義情報を同期する必要があります。アラート定義情報の同期については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager APIリファレンスガイド」を参照してください。
  • データベースの復元では,Hitachi Command Suiteのサービスの停止を伴う操作を実行します。復元中は,Hitachi Command Suiteにアクセスしないでください。

前提条件

Administrator権限でのログイン

操作手順

  1. 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスをオフラインにします。
    Hitachi Command Suiteのインストールフォルダ\Base64\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /soff /rリソースグループ名

    soff
    クラスタ管理アプリケーションのリソースグループに登録されたHitachi Command Suite製品のサービスをオフラインにして,フェールオーバーを抑止するためのオプションです。ここでは,クラスタ化するサービスの集まり(サービスのフェールオーバーの単位)をリソースグループと呼びます。

    r
    リソースグループ名を指定します。
  2. hcmds64dbコマンドを実行してデータベースを復元します。
    Hitachi Command Suiteのインストールフォルダ\Base64\bin\hcmds64db /restoreバックアップファイル/type復元するHitachi Command Suite製品の名称

    restore
    hcmds64backupsコマンドで取得したデータベースのバックアップファイル(backup.hdb)を絶対パスで指定します。共有ディスクに保存したものを使用してください。

    type
    原則として,ALLを指定してください。管理サーバにインストールされているすべてのHitachi Command Suite製品のデータベースが一括して復元されます。
    障害などの理由によって,特定のHitachi Command Suite製品のデータベースしか復元できない場合は,次の表に従って復元対象の製品の名称を指定します。

    表10-3 データベースを復元する場合のtypeオプションの指定値(Windowsのクラスタ構成の場合)

    製品 指定値
    Device Manager DeviceManager
    Tiered Storage Manager TieredStorageManager
    Replication Manager ReplicationManager
    そのほかの製品 それぞれの製品のマニュアルを参照
  3. typeオプションにDeviceManagerを指定した場合は,実行系ノードおよび待機系ノードで,Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを設定します。
  4. typeオプションにTieredStorageManagerを指定した場合は,実行系ノードおよび待機系ノードで,Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを設定します。
  5. 次のコマンドを実行して,リソースグループおよびHitachi Command Suite製品のサービスをオンラインにします。
    Hitachi Command Suiteのインストールフォルダ\Base64\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /son /rリソースグループ名

    son
    クラスタ管理アプリケーションに設定されたリソースグループをオンラインにして,フェールオーバーを有効にするためのオプションです。

    r
    リソースグループ名を指定します。
  6. 実行系ノードおよび待機系ノードで,Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
  7. 実行系ノードおよび待機系ノードで,Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
  8. typeオプションにALLまたはDeviceManagerを指定した場合は,Device ManagerのGUIまたはCLIでストレージシステムをリフレッシュします。
  9. Replication Managerの副サイトにある管理サーバでデータベースを復元した場合,Replication ManagerのGUIで最新の構成情報を取得して,正サイトのReplication Managerと副サイトのDevice Managerのデータベースを同期させます。
  10. Device ManagerのGUIで,Device Managerのタスクの状態を確認します。
    完了していない,またはエラーになっているタスクがあれば,必要に応じてタスクを再作成するか,実行スケジュールを変更してください。
  11. Tiered Storage Managerのメッセージログを参照します。
    リストア後,最初にTiered Storage Managerを起動したとき,ログファイルにKATS50354-Eメッセージが出力されているかを確認します。KATS50354-Eには,状態が失敗に変更されたTiered Storage ManagerのタスクのタスクIDが出力されます。
  12. KATS50354-Eメッセージに示されているタスクのボリューム情報を参照して,Tiered Storage Managerのタスクが完了しているかを確認します。
    マイグレーションタスクだけでなく,シュレッディングタスク,ロッキングタスクが完了しているかどうかも確認してください。
  13. 完了していないTiered Storage Managerのタスクを,必要に応じて再度タスクを作成して実行します。
  14. Tuning Managerとリモート接続していた場合は,データベースの復元によって設定が初期化されるため,再設定します。

関連タスク

関連参照

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