Hitachi Command Suite システム構成ガイド
Device Managerでは,管理対象のストレージシステムやファイルサーバの障害を,次の方法で検知します。
- ポーリング(デフォルト)
Device Managerが,ストレージシステムやファイルサーバの稼働状況を定期的に監視し,障害を検知した場合にアラートとして表示します。アラートには発生部位と障害の概要が含まれています。
ポーリングの間隔は,Device Managerサーバのserver.dispatcher.daemon.pollingPeriodプロパティで設定できます。
重要
- ポーリングでは,部位ごとに,前回のポーリング時の障害レベルと異なる障害レベルを検知した場合にのみアラートを検知します。このため,以下の場合に障害が検知できないことがあります。
- 既に障害が発生している部位で発生した障害レベルが同じ障害
- ポーリング間隔の間に発生し,回復した障害
- また,ポーリング間隔の間に同じ部位で複数の障害が発生した場合,1つの障害にまとめられます。
参考
- ポーリングでは,Device Managerがストレージシステムやファイルサーバから受領した稼働状況をそのままアラートとして表示します。
- ポーリングでは,Device Managerサーバが停止中に発生した障害がDevice Managerの再起動後も継続している場合,検知できることがあります
- SNMPトラップ(オプション)
ストレージシステムまたはファイルサーバからSNMPトラップを受信した時点で,SNMPトラップをアラートとして表示します。SNMPトラップには障害の発生部位だけでなく,発生場所の情報も含まれているため,障害要因を特定する際に便利です。なお,SNMPトラップをDevice Managerで受信するためには,環境設定が必要です。
重要
- SNMPトラップ受信では,Device Managerサーバが停止中に発生した障害はアラートとして表示できません。
参考
- Device Managerがストレージシステムやファイルサーバから受信したSNMPトラップをそのままアラートとして表示します。
Device Managerで表示できるアラートは,ストレージシステムやファイルサーバによって異なります。それぞれのサポート有無を次の表に示します。
管理対象 ポーリング SNMPトラップ アラートのメール通知 ストレージシステム VSP 5000シリーズ Y v1,v3 Y VSP G1000 Y v1,v3※1 Y VSP G1500 Y v1,v3 Y VSP F1500 Y v1,v3 Y VSP Gx00モデル Y v1,v3※2 Y VSP Fx00モデル Y v1,v3※2 Y Virtual Storage Platform Y v1 Y Universal Storage Platform V/VM Y v1 Y Hitachi USP Y v1 Y HUS VM Y v1 Y HUS100 Y -- Y Hitachi AMS2000 Y -- Y Hitachi SMS Y -- Y Hitachi AMS/WMS Y -- Y SMI-S enabledストレージシステム -- -- -- ファイルサーバ Hitachi Virtual File Platform -- v2c -- Hitachi Capacity Optimization -- v2c -- NAS Platform Y※3 v1※3 Y※3
- (凡例)
- Y:サポート
- --:非サポート
- v1:SNMP v1をサポート
- v2c:SNMP v2cをサポート
- v3:SNMP v3をサポート
- 注※1
- VSP G1000のマイクロコードのバージョンが,80-03-0X-XX/XX以降の場合にSNMP v3をサポートします。
- 注※2
- VSP Gx00モデルおよびVSP Fx00モデルのマイクロコードのバージョンが,83-01-2X-XX/XX以降の場合にSNMP v3をサポートします。
- NASモジュールの場合,SNMP v1だけをサポートします。
- 注※3
- ファイルサーバの場合,障害情報を検知するには,次の条件をどちらも満たしている必要があります。
- ・NAS Platformのバージョンが12.2以降であること
- ・Admin services EVSが設定されていること
重要
- ファイルサーバまたはNASモジュールの場合,ポーリングとSNMPトラップでは,障害を検知するタイミングが異なりますが,アラートに表示される内容は同じです。5分間隔より短い間隔でアラートを取得したい場合だけ,SNMPトラップの設定をしてください。デフォルトでは,5分間隔のポーリングでアラートを取得しています。
- ストレージシステムの場合,ポーリングとSNMPラップでは,障害を検知するタイミングだけでなく,障害レベルも異なることがあります。これは,発生場所とその発生部位の障害が与える障害部位への影響度によって,障害部位の障害レベルが異なるためです。
- ポーリングとSNMPラップの両方で同じ障害を検知している場合,ぞれぞれをアラートとして表示します。ただし,同一の障害であっても,前述のとおり,ポーリングとSNMP トラップで障害レベルが異なることがあります。
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