Hitachi Command Suite システム構成ガイド
コピーペアを管理する場合の注意事項は次のとおりです。
- Device Managerでは,仮想マシンをペア管理サーバとして使用する場合,仮想マシンのシステム要件を満たす必要があります。ただし,[レプリケーション]タブでは,仮想HBAを割り当てていない仮想マシンであっても,同仮想マシンをペア管理サーバとして使用できます。この場合,同仮想マシンと,同仮想マシンが属する仮想化サーバの両方をDevice Managerに登録してください。
なお,[レプリケーション]タブを使用するには,Replication Manager のライセンスが必要です。RAID Manager 01-32-03/XX以降,またはXP7 RAID Manager 01.32.XX以降を使用する場合
- RAID Manager 01-32-03/XX以降,またはXP7 RAID Manager 01.32.XX以降では,1つの構成定義ファイルに仮想IDと物理IDの両方のペア定義を混在して指定できません。仮想IDのペア定義は仮想ID用の構成定義ファイルに,物理IDのペア定義は物理ID用の構成定義ファイルに別々に定義する必要があります。
仮想ID用の構成定義ファイルと物理ID用の構成定義ファイルは,次の規則に従って作成してください。RAID Manager 01-32-03/XXより前,またはXP7 RAID Manager 01.32.XXより前からアップグレードインストールした場合,上記の規則に従っていないときは,既存の構成定義ファイルを手動で作成し直す必要があります。
- 物理ID用の構成定義ファイルに,HORCM_VCMDパラメーターは定義できません。
- 仮想ID用の構成定義ファイルに,HORCM_VCMDパラメーターを定義します。
- 仮想ID用の構成定義ファイルに,HORCM_DEVパラメーターは定義できません。
- 仮想ストレージマシンをサポートしていないストレージシステムのペアは,物理ID用の構成定義ファイルに定義します。
- 仮想ID用の構成定義ファイルに,複数のストレージシステムのコマンドデバイスを定義することはできません。仮想ID用の構成定義ファイルは,ストレージシステムごとに作成してください。
- 仮想IDを使用してコピーペアを管理する場合,Device ManagerサーバとDevice Managerエージェント間の通信にSSL/TLSを利用していないときは,ストレージシステムと仮想ストレージマシンの両方に対してユーザー認証が必要です。
ユーザー認証を実施していないと,次の操作では仮想IDを使用したコピーペアの状態は更新されません。
- HiScanコマンドを実行したとき(手動実行および自動実行)
- Device Manager GUI/CLIでホスト情報を更新したとき
- RAID Manager 01-32-03/XXより前,またはXP7 RAID Manager 01.32.XXより前を使用している場合,それぞれのストレージシステムのコマンドデバイスは,別々のペア管理サーバに接続してください。
- RAID Manager 01-32-03/XX以降,またはXP7 RAID Manager 01.32.XX以降を使用している場合,次のどちらかの条件に当てはまる構成定義ファイルは,別々のペア管理サーバで管理してください。
- 仮想ID用の構成定義ファイルで,HORCM_VCMDに定義しているシリアル番号が,物理ID用の構成定義ファイルに定義されているストレージシステムのシリアル番号と一致するとき
- 仮想ID用の構成定義ファイルが複数あり,HORCM_VCMDに定義されているシリアル番号が一致するとき
VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデルで,仮想ストレージマシンを用いてデータ移行をした場合
- global-active deviceの機能を利用する場合を除き,仮想ボリュームを物理IDで運用したいときは,コピーペアの管理方法は一括管理構成にしてください。
- 構成定義ファイルを移行後の環境に合わせて再作成してください。
- RAID Managerのバージョンが01-32-03/XXより前,またはXP7 RAID Managerのバージョンが01.32.XXより前の場合,HORCM_LDEVパラメーターのSerial#,devNum,portNameには,仮想IDまたは物理IDを指定できます。
- RAID Managerのバージョンが01-32-03/XX以降,またはXP7 RAID Managerのバージョンが01.32.XX以降の場合は,仮想IDのペア定義は仮想ID用の構成定義ファイルに,物理IDのペア定義は物理ID用の構成定義ファイルに別々に定義する必要があります。
- HORCM_CMDパラメーターには,ストレージシステムリソースグループIDが0(デフォルトの仮想ストレージマシンのリソースプール)のコマンドデバイスを指定します。
- VSP G1000のマイクロコードのバージョンが80-02-01-XX/XXより前の場合,コマンドデバイスの認証モードを有効にしてください。
次の場合,コマンドデバイスの認証モードが無効でも,仮想ストレージマシンのボリュームを使用してコピーペアを操作できます。ただし,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデルに認証モードが有効なコマンドデバイスと認証モードが無効なコマンドデバイスが存在し,かつ同一ペア管理サーバに接続されている場合は,同一ペア管理サーバで認識するすべてのコマンドデバイスの認証モードを有効にする必要があります。
- VSP 5000シリーズ
- VSP G1000のマイクロコードのバージョンが80-02-01-XX/XX以降
- VSP G1500
- VSP F1500
- VSP Gx00モデル
- VSP Fx00モデル
次の場合,認証モードが有効なコマンドデバイスがペア管理サーバに接続されている必要があります。
- スナップショットグループに定義されたThin Imageペアを管理する場合
- global-active deviceペアを管理する場合
- 仮想ストレージマシン以外でリソースグループ内のペアを管理する場合
- ストレージシステムリソースグループIDが0(meta_resource)のすべてのコマンドデバイスに対して,ユーザー認証が完了している必要があります。
Device Managerエージェントのバージョンが8.0.1以降で,かつDevice ManagerサーバとDevice Managerエージェント間の通信にSSL/TLSを利用している場合,ユーザー認証は自動的に行われるため,手動でユーザー認証を行う必要はありません。Virtual Storage PlatformまたはHUS VMで,仮想IDを用いてデータ移行をした場合
- コピーペアの管理方法は,一括管理構成にしてください。
- 構成定義ファイルを移行後の環境に合わせて再作成する必要があります。
- HORCM_LDEVパラメーターのSerial#に物理IDを指定する。
- HORCM_CMDパラメーターに,ストレージシステムリソースグループIDが0(meta_resource)のコマンドデバイスを指定する。
- コマンドデバイスの認証モードを有効にしてください。
- ストレージシステムリソースグループIDが0(meta_resource)のすべてのコマンドデバイスに対して,ユーザー認証が完了している必要があります。
Device Managerエージェントのバージョンが8.0.1以降で,かつDevice ManagerサーバとDevice Managerエージェント間の通信にSSL/TLSを利用している場合,ユーザー認証は自動的に行われるため,手動でユーザー認証を行う必要はありません。Device Manager以外の管理ツールで作成したコピーペアを,Device Managerで管理する場合
- Storage Navigator,SVP,またはRAID Manager LIBで作成したコピーペアの場合
次のどちらかの対応が必要です。
- 構成定義ファイルを手動で作成し,コピーペアを定義する。
- 作成時に使用した管理ツールでコピーペアを解除したあと,Device Managerでコピーペアを作成する。
- コピーグループに定義されたThin Imageコピーペアの場合
Device Manager GUIで65世代以上のコピーペアを管理する場合は,既存のコピーグループを削除したあと,スナップショットグループでコピーペアを作成してください。
Device Manager CLIで管理する場合は,コピーペア作成時に使用した管理ツールでコピーペアを解除したあと,Device Manager CLIでコピーペアを作成してください。Device Managerサーバのserver.propertiesファイルにあるserver.horcmconfigfile.hostnameプロパティの値を変更した場合
次の場合は,Device Managerでコピーペアの管理ができなくなるため,構成定義ファイルを修正する必要があります。
- Device Managerサーバのserver.propertiesファイルにあるserver.horcmconfigfile.hostnameプロパティにipaddressを設定している場合にホストのIPアドレスを変更したとき
- Device Managerサーバのserver.propertiesファイルにあるserver.horcmconfigfile.hostnameプロパティにhostnameを設定している場合にホスト名を変更したとき
次の手順で構成定義ファイルを修正してください。
- 自ホストの構成定義ファイルを修正する。
- 自ホスト上のDevice Manager エージェントを再起動する。
- 相手ホストの構成定義ファイルを修正する。
- ストレージシステムのリフレッシュを実行する。
RAID ManagerやProtection Managerで管理しているコピーペアをDevice Managerで制御する場合
コピーペアのP-VOLを認識しているペア管理サーバ上の構成定義ファイルとS-VOLを認識しているペア管理サーバ上の構成定義ファイルに記述されているグループ名およびペア名が一致している必要があります。一致していない場合は,Device Managerからそのコピーペアを制御できません。また,複数のコピーペアを同じペア管理サーバで管理する場合,次に示す条件を満たす必要があります。条件を満たしていないコピーペアがある場合は,構成定義ファイルを修正してください。
- Device Managerエージェントのバージョンが05-60以前の場合:
同一ペア管理サーバ内で次の組み合わせが一意であること。
グループ名
ペア名- Device Managerエージェントのバージョンが05-70以降の場合:
同一ペア管理サーバ内で次の組み合わせが一意であること。
ポート番号
グループ名
ペア名Device Manager CLIで作成した構成定義ファイルをRAID Managerで使用する場合
RAID Managerを使用してコピーペアを作成したい場合やRAID Managerを使用してコピーペアをすでに管理している場合には,Device Manager CLIで構成定義ファイルを作成できます。
- Device Manager CLIで作成した構成定義ファイルを使用して,Device Managerでコピーペアを作成することはできません。
- Device Manager CLIで作成した構成定義ファイルを使用してRAID Managerでコピーペアを作成するためには,MU番号を適切な値に変更する必要があります。
- Device Managerで不正な構成定義ファイルを作成してしまった場合,Device Managerでは構成定義ファイルを削除できないため,ペア管理サーバで構成定義ファイルを削除または編集する必要があります。ペア操作に使用しない構成定義ファイル,および誤った構成定義ファイルは,ストレージシステムの追加やリフレッシュなどのパフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。このような構成定義ファイルは,ペア管理サーバで削除してください。
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